576i
576iとはユーラシア大陸で最も使用されていた動画の解像度。それらの国における標準画質である。有効垂直解像度576本かつ、インターレース(飛越走査)の動画を指す略称である。これはヨーロッパやソビエト連邦、中華人民共和国で使用されていた放送方式が有効垂直解像度が576本だったためで、それを放送、録画、再生するために使われた。画面アスペクト比は4:3もしくは16:9である。576iは欧州の放送規格DVB-Tで放送できる。フレームレートは50がよく使われる。その後、世界的に480iの約2倍の垂直解像度を持つ1080i(HD)に少しずつ移行した。D1-VTRにおいては720x576ピクセルである。[1]D1端子で伝送できるが、これらの地域ではコンポーネント端子が使われている。
正方形ピクセルにおいて768×576(4:3)、44万2368画素の動画となる。ワイド画面にて1024×576(16:9)、58万9824画素となる。
主に使われている解像度は、DVDやDVB-Tにおける720x576、704x576である。
由来
[編集]世界のテレビ方式には大きく分けて2つの方式があった。日本やアメリカや南米で採用された60フィールド、もう一つが50フィールドである。これらの地域ではデジタル化された後も有効垂直解像度576、50フィールドの映像が使用された。
しかしカラーテレビ時代には、50フィールド地域でも異なる2つのカラー信号方式が採用されていた。西側ヨーロッパで使用されていたPALと、フランスとソビエト連邦とその友好国で使用されていたSECAMである。DVDやDVB-Tなどデジタル化した媒体が登場して、それらの地域の受像機に合わせた有効垂直解像度576本の映像が使われた。つまりデジタル化した際にはカラー信号の違いをあまり気にする必要は少なくなった。そして、現在ではNTSCを採用していた地域とともに1080iへ移行した。
解像度比較
[編集]- 576i/p(レッドとイエロー)1080i/p(シアン)720p(グリーン)480i/p(レッド)