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ブロンテース

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

ブロンテース古希: Βροντης, Brontēs)は、ギリシア神話に登場する巨人である。その名は「雷鳴」を意味する[1][2][3]ガイアウーラノスの子で、一つ目の巨人キュクロープスの1人。ステロペースアルゲースと兄弟[4][5]長母音を省略してブロンテスとも表記される。

ウーラノスは恐ろしい姿と膂力を恐れて、ブロンテースらキュクロープスとヘカトンケイルをガイアの腹の中に閉じ込めた[6]。その後、ティーターノマキアーの際にゼウスによって解放され、感謝した彼らはゼウスの武器である雷を鍛えた[7][8]。その後はシケリア島エトナ火山にある洞窟で鍛冶神ヘーパイストスの仕事を手伝っているとされる[9]

イーリアス』8巻39行の古註によると、ブロンテースは女神アテーナーの父である。ゼウスはメーティスを手元に置くために女神を呑み込んだが、このときすでにメーティスはブロンテースの子を身ごもっていたという[10]

脚注

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  1. ^ 高津春繁『ギリシア・ローマ神話辞典』p.108。
  2. ^ フェリックス・ギラン『ギリシア神話』p.23。
  3. ^ 安村典子『ゼウスの覇権』p.198。
  4. ^ ヘーシオドス『神統記』140行。
  5. ^ アポロドーロス、1巻1・2。
  6. ^ ヘーシオドス『神統記』154行-158行。
  7. ^ ヘーシオドス『神統記』141行。
  8. ^ ヘーシオドス『神統記』501行-506行。
  9. ^ ウェルギリウス『アエネーイス』8巻414行-453行。
  10. ^ 安村典子『ゼウスの覇権』p.197。

参考文献

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