コンテンツにスキップ

フラペチーノ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
フラペチーノ
ロゴ
コーヒー フラペチーノ
コーヒー フラペチーノ
種類 ブレンドコーヒー
所持会社 スターバックス
使用開始国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
主要使用国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
使用開始 1995年
関連ブランド アイスコーヒーミルクセーキ
ウェブサイト ビバレッジ メニュー:フラペチーノ
テンプレートを表示

フラペチーノ: Frappuccino)は、スターバックス コーヒーで販売されている冷たいドリンクの商品名である。コーヒーとミルク、クリームなどを氷とともにミキサーにかけたフローズン状のドリンクである。現在はコーヒーを使った商品の他に、果汁と氷をミキサーにかけたものなど、コーヒーを使わない商品も販売されるようになった。

歴史

[編集]

フラペチーノとは、「フラッペ」と「カプチーノ」という二つの言葉を組み合わせたかばん語である。フラッペは、ニューイングランド地方のアイスクリーム入りの濃厚なミルクセーキの呼び名で、フランス語の「lait frappé」(泡立てられたミルク)に由来している。一方、カプチーノは、泡立てられたミルクの入ったエスプレッソコーヒーを指す。[1] マサチューセッツ州ボストンで作られ、商標登録された[2][3]

フラペチーノの原型となるドリンクは、ジョージ・ハウエル英語版が経営する東マサチューセッツ州のコーヒーショップチェーンであるザ・コーヒー・コネクションが開発、命名、商標登録、販売したもので、当時の従業員であるアンドリュー・フランクが作成した[3]。1994年にスターバックスがザ・コーヒー・コネクションを買収した際、フラペチーノの使用権、製造権、販売権を獲得した[3]。レシピが異なるが、1995年にスターバックスの名前で発売され、2012年現在、スターバックスのフラペチーノの年間売上は20億ドルを超えている[3]。日本では、スターバックスの登録商標(商標登録番号第4612716号)となっている。

このレシピは、アイスコーヒーに似た「コーヒーフラップ」や、アイスクリームとシロップ、ミルクをブレンドした「フラッペ」など、さまざまなコールドドリンクとイタリアのカプチーノが融合して生まれたもの[2][4][5][6]。現在のレシピは、淹れたコーヒーと氷、ミルク、砂糖、フレーバーシロップ、ホイップクリームなどで構成されている[7]

ラインナップ

[編集]

アメリカ

[編集]

コーヒーが含まれているフラペチーノは、注文に応じてカフェインレスに変更可能[8]

クリームベース

[編集]

「フラペチーノ ブレンドクリーム」と呼ばれるコーヒーを使わないベースを基に作成したフラペチーノが登場した。メニュー例としては、「モカ クリーム」「キャラメル クリーム」「バニラビーン クリーム」「チョコレート フラペチーノ」「シリアス ストロベリー フラペチーノ」などがある。どのようなシロップやソースを使っても、オリジナルのメニューを作ることができる。クリームベースのフラペチーノには、カフェインがほとんど含まれていない。

乳製品以外の代替品

[編集]

豆乳を使ったフラペチーノは、2010年にアメリカとカナダの店舗で販売された[9]。2011年1月、スターバックスはオーストラリアの店舗でこのカスタマイズを導入し、その後他の国でも利用できるようになった。 スターバックスは、ココナッツミルクアーモンドミルクオーツミルクのカスタマイズも導入している[10]

カスタマイズ

[編集]

フラペチーノには、エスプレッソショット、フレーバーシロップ、チョコレートチップ、フレーバーパウダーなどの有料カスタマイズが存在する。一部の店舗では、フラペチーノを「ライト」と注文する場合もある。このフラペチーノライトは、コーヒーフラペチーノの代替品で、低糖度のフラペチーノベースと無脂肪乳を使用し、通常はホイップクリームなしで提供される。

過去のラインナップ

[編集]

2006年夏、スターバックスは「本物のフルーツジュースにタゾティーを加え、氷とブレンドしたもの」と説明された、フラペチーノ ジュースブレンドを発売した。これは、2007年から2008年にかけて徐々に販売を中止し、現在は終売している[11]

他にも以下のようなフラペチーノが存在した[12]

  • コットンキャンディフラペチーノ - バニラベースのフラペチーノにラズベリーシロップをかけたピンクと紫の中間色のフラペチーノ
  • レモンバーフラペチーノ - レモネードとバニラを混ぜたフラペチーノでキャラメルシュガーをトッピングしたフラペチーノ
  • シナモンロールフラペチーノ - コーヒーベースのフラペチーノでシナモンのシロップとホワイトモカのソースで味付けしたフラペチーノ
  • レッドベルベットケーキフラペチーノ - ラズベリーシロップ、バニラシロップ、チョコレートソース、チョコレートチップをブレンドしたフラペチーノ

ボトル入りフラペチーノ

[編集]

フラペチーノのボトル版が、小売店や自動販売機で販売されている。米国では、1996年に9.5オンスのボトル入りフラペチーノが製造された。

日本

[編集]

大きく分けて、コーヒーベースのフラペチーノ、クリームベースのフラペチーノ、ティーベースのフラペチーノの3つがある。 また、コーヒーベースのフラペチーノの一部商品には、砂糖以外の甘味料を用いてカロリーを抑え、あっさりした風味の「フラペチーノライト」があったが、2006年をもって終売となっている。 フラペチーノには季節限定販売のものもあるが、その年のプロモーション(期間に合わせた商品ラインナップ)によって変化するため、同じ季節でも毎年発売されるわけではない。

コーヒーベース

[編集]

クリームベース

[編集]

ティーベース

[編集]

脚注

[編集]
  1. ^ frappe | Etymology, origin and meaning of frappe by etymonline” (英語). www.etymonline.com. 2021年11月17日閲覧。
  2. ^ a b Machlin, Sherri (2011-08-23) (英語). American Food by the Decades. ABC-CLIO. ISBN 978-0-313-37699-3. https://books.google.co.nz/books?id=vCMskYrWKVMC&pg=PA229&redir_esc=y 
  3. ^ a b c d ジャネル・ナノス (2012年12月7日). “フラペチーノの物語: 冷たいコーヒー飲料が10億ドルの巨大企業になるまで” (英語). ボストン・マガジン. 2021年11月17日閲覧。
  4. ^ Cotter, Colleen (2001) (英語). USA Phrasebook. Lonely Planet Publications. ISBN 978-1-86450-182-7. https://books.google.co.nz/books?id=RSkUXkI14pAC&pg=PA69&redir_esc=y 
  5. ^ Robinson, Melia. “14 sayings only people from New England can understand” (英語). Business Insider. 2021年11月17日閲覧。
  6. ^ Happy 20th birthday to the Frappuccino!” (英語). TODAY.com. 2021年11月17日閲覧。
  7. ^ When Is a Drink a Frappe?” (英語). The Spruce Eats. 2021年11月17日閲覧。
  8. ^ Starbucks®” (英語). www.starbucks.com. 2021年11月17日閲覧。
  9. ^ Popken, Ben (2010年4月20日). “Starbucks To Introduce Vegan Frappuccinos” (英語). Consumerist. 2021年11月17日閲覧。
  10. ^ Starbucks Australia Blog | Starbucks Coffee Australia”. web.archive.org (2016年2月29日). 2021年11月17日閲覧。
  11. ^ 10 Starbucks Drinks and Flavors You Can't Get Anymore” (英語). The Daily Meal. 2021年11月17日閲覧。
  12. ^ 知ってた?アメリカで飲める「スタバのフラペチーノ」が可愛すぎる! 4MEEE、2018年11月7日閲覧。

外部リンク

[編集]