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チンポー湖

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
チンポー湖
Jingpo Lacus
チンポー湖
チンポー湖の合成開口レーダー画像。
左上はクラーケン海
種類
天体 タイタン タイタン
場所 北極付近
座標 北緯73度 西経336度 / 北緯73度 西経336度 / 73; -336[1]座標: 北緯73度 西経336度 / 北緯73度 西経336度 / 73; -336[1]
全長 240 km
名の由来 中国鏡泊湖

チンポー湖(チンポーこ、: Jingpo Lacus中国語: 鏡泊湖)は、土星の衛星タイタン北極にある液体である[1]

概要

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タイタンの北極の合成開口レーダー画像。中央に位置するのがチンポー湖、下に位置するのがクラーケン海、そして右に位置するリゲイア海プンガ海

チンポー湖はタイタン北極に位置しており、南極のオンタリオ湖とともに、海と名付けられた三つの大きな湖(クラーケン海リゲイア海プンガ海)に次ぐ、既知の最大級の湖である[2][3]。湖の主成分は炭化水素(主に液体メタンエタン)である。チンポー湖はクラーケン海の西の、北緯73度西経336度の地点に位置しており、全長は約240km[1]地球オネガ湖と近いサイズである。

2010年に正式名称としてチンポー湖と名づけられた、名前は中国鏡泊湖(チンポー湖)から。[1]

鏡面反射

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チンポー湖の鏡面反射

2009年7月8日、探査機カッシーニの可視・赤外域マッピングスペクトロメーター (VIMS) により、5µm赤外線でチンポー湖の北緯71度西経337度の領域での鏡面反射を観測した[4][5]

鏡面反射が発生したということは、この地域の表面が鏡のように平らな状態になっていることを意味しており、このことはレーダー画像による巨大な液体の湖という推測を裏付けるものとなった。この観測結果は、北極地域が15年に亘る長い闇の冬の時代を終えた後でもたらされた。[6]

脚注

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  1. ^ a b c d Jingpo Lacus”. Gazetteer of Planetary Nomenclature. USGS Astrogeology Science Center. 2012年3月17日閲覧。
  2. ^ Titan lacūs”. Gazetteer of Planetary Nomenclature. USGS Astrogeology Science Center. 2012年3月17日閲覧。
  3. ^ Titan maria”. Gazetteer of Planetary Nomenclature. USGS Astrogeology Science Center. 2012年3月16日閲覧。
  4. ^ しばしばクラーケン海の南海岸付近と記述される場合があるが、厳密にはチンポー湖からの鏡面反射である。
  5. ^ Cook, J.-R. C. (2009年12月17日). “Glint of Sunlight Confirms Liquid in Northern Lake District of Titan”. NASA web site Cassini mission page. NASA. 2009年12月18日閲覧。
  6. ^ Lakdawalla, E. (17 December 2009). “Cassini VIMS sees the long-awaited glint off a Titan lake”. The Planetary Society Blog. Planetary Society. 2009年12月17日閲覧。

関連項目

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外部リンク

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