スズキ・ZZ

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ZZ（ジーツー）とは、かつてスズキが製造販売していた原付スクータータイプのオートバイである。なお本項では先代車種にあたるセピアZZ（セピア ズィーツー）についても解説する。

セピアZZ

スズキ・セピアZZ 後期モデル（CA1HC型）
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基本情報
排気量クラス	原動機付自転車
メーカー	スズキ
車体型式	CA1HC
エンジン	A142型 49 cm3 2ストローククランクケースリードバルブ 強制空冷単気筒
内径×行程 / 圧縮比	41 mm × 37.4 mm / 6.9：1
最高出力	7.2ps/7,000rpm
最大トルク	0.76kg-m/6,500rpm
乾燥重量	69 kg
詳細情報 製造国 日本 製造期間 1993年 - 1999年 タイプ スクーター 設計統括 デザイン フレーム 鋼管アンダーボーン 全長×全幅×全高 1,670 mm × 665 mm × 1,025 mm ホイールベース 1160 mm 最低地上高 100 mm シート高 710 mm 燃料供給装置 キャブレター (VM14SH) 始動方式 セルフ式（キック式併設） 潤滑方式 分離給油 駆動方式 Vベルト式オートマチック 変速機 無段変速 サスペンション 前 ボトムリンク式 後 ユニットスイング式 キャスター / トレール 24° 40° / 61 mm ブレーキ 前 油圧式ディスク 後 機械式リーディング・トレーリング・ドラム タイヤサイズ 前 80/90-10 34J 後 90/90-10 40J 最高速度 乗車定員 1人 燃料タンク容量 4.2 L 燃費 56 km/L カラーバリエーション 本体価格 160,000円（税別） 備考 先代 Hi-UP-R 後継 ZZ 姉妹車 / OEM セピア、セピアRS 同クラスの車 ホンダ・スーパーディオZX ヤマハ・スーパーJOGZR

セピアは、従来のHi-UPシリーズの後継として1989年に登場した。直線基調のスタイリングを受け継ぎつつ、当時主流になりつつあったメットイン機能を採用した点が特徴と言える（前年の1988年に登場したアドレスも同様にメットイン機能を採用）。

→詳細は「スズキ・セピア」を参照

セピアZZの前期モデル（CA1EB = AF50ZZ）は、セピアのスポーツモデルとして、1990年に発売された。基本モデルから0.2馬力増しの7.0馬力エンジンを搭載し、スズキのスポーツモデルとしてお馴染みのボトムリンク式フロントフォークとフロントディスクブレーキを装備（セピアはテレスコピックフォークとドラムブレーキ）。他社に先駆けてハイマウントストップランプを採用したこともあり（最初期モデルはリアスポイラーのみ）、装備の充実したハイスペックなモデルとしてヒット車種となった。

セピアZZの後期モデル（CA1HC = AJ50ZZ）は、セピアのモデルチェンジ（1993年）を受けて、同93年に発売された。エンジン出力が自主規制上限値の7.2馬力となり、スタイルも大幅に変更されている。

1990年代後半において、当時のスズキではアドレスシリーズをはじめ各種50ccクラスのスクーターを発売していたことから、ラインナップの整理を受ける形でセピアは販売終了することになった。その一方で、セピアZZについては人気が高かったことから、シリーズから独立して「ZZ」という単独車種へと昇格されることになった。

ZZ

スズキ・ZZ
基本情報
排気量クラス	原動機付自転車
メーカー	スズキ
車体型式	CA1PB
エンジン	A155型 49 cm3 2ストローククランクケースリードバルブ 強制空冷単気筒
内径×行程 / 圧縮比	41.0 mm × 37.4 mm / 7.1：1
最高出力	5.3kW（7.2ps）/7,000rpm
最大トルク	7.5Nm（0.76kg-m）/6,500rpm
乾燥重量	80 kg
詳細情報 製造国 日本 製造期間 2000年 - 2007年 タイプ スクーター 設計統括 デザイン フレーム 鋼管アンダーボーン 全長×全幅×全高 1,775 mm × 635 mm × 1,060 mm ホイールベース 最低地上高 シート高 燃料供給装置 キャブレター (PWS14) 始動方式 セルフ式（キック式併設） 潤滑方式 分離給油 駆動方式 Vベルト式オートマチック 変速機 サスペンション 前 ボトムリンク式 後 ユニットスイング式 キャスター / トレール ブレーキ 前 油圧式ディスク 後 機械式リーディング・トレーリング・ドラム タイヤサイズ 前 100/80-12 56J 後 110/70-12 47L 最高速度 乗車定員 1人 燃料タンク容量 5.2 L 燃費 54 km/L カラーバリエーション 本体価格 187,950円（税込） 備考 先代 セピアZZ 後継 姉妹車 / OEM レッツII 同クラスの車 ホンダ・ライブディオZX ヤマハ・リモコンJOG/ZRエボリューション

ZZ（CA1PB = AZ50R）は、2000年3月から発売が開始された（公式上は4月1日だが実際には3月下旬から市場に出回っていた）。セピアZZからの7.2馬力エンジンを受け継くとともに、「INCH UP SPORT」というサブネームが冠されている通り、軽量でシャープなデザインの12インチ6本スポークのアルミ製キャストホイールを前後輪に装備（一般的な50cc原付は10インチのスチール製ホイールを装備している）していることによるルックスの良さと、直進安定性の高さが最大のアピールポイントとなっていた。それに加えてサスペンションもショーワ製のゴールドアルマイト処理がされたものを装備して性能と共にファッション性も向上させたほか、シリーズの伝統である前輪ディスクブレーキ、リアウィング、ハイマウントストップランプも装備されるなど、「走り」と「見栄え」を高いレベルで両立させていた。50ccクラスの車両としては非常に豪華で充実した仕様ではあるが、その分定価は税込で約19万円、実売価格でも新車の場合15～17万円程度と価格も上昇してしまった。ベースとなる車種は従来のセピアからレッツIIに変更された。

原付スクーターとしては自主規制上限値の7.2馬力を発生する最後の車種であり、ハイパワーなエンジンと上質な足回りで人気を得たが、自動車排ガス規制強化に伴い2007年8月31日を以て生産終了となった。

外部リンク

• スズキ・ZZ（2000年3月30日）ニュースリリース
• ウェビック - スズキ SEPIAの総合情報 ※「1990年式セピアZZ」記載
• ウェビック - スズキ ZZの総合情報
• グーバイク - スズキ セピアZZのカタログ ※「1995年式セピアZZ」「1998年式セピアZZ」記載
• グーバイク - スズキ ZZのカタログ