PHP研究所
株式会社PHP研究所(ピーエイチピーけんきゅうしょ、英語: PHP Institute, Inc.)は、日本の出版社。
PHPビル | |
種類 | 株式会社 |
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本社所在地 |
日本 京都本部 〒601-8411 京都府京都市南区西九条北ノ内町11番地 北緯34度59分1.8秒 東経135度45分16.6秒 / 北緯34.983833度 東経135.754611度座標: 北緯34度59分1.8秒 東経135度45分16.6秒 / 北緯34.983833度 東経135.754611度 東京本部 〒135-8137 東京都江東区豊洲五丁目6番52号 NBF豊洲キャナルフロント 北緯35度39分2秒 東経139度47分57秒 / 北緯35.65056度 東経139.79917度 |
本店所在地 |
〒601-8411 京都府京都市南区西九条北ノ内町11番地 |
設立 | 1946年11月3日 |
業種 | 情報・通信業 |
法人番号 | 5130001011508 |
事業内容 | 出版事業 |
代表者 |
代表取締役会長 松下正幸 代表取締役社長 瀬津要 |
売上高 | 110億円(2021年9月期) |
従業員数 | 297人(2021年12月1日現在) |
関係する人物 | 松下幸之助 |
外部リンク | https://www.php.co.jp/ |
1946年創業で、松下幸之助が創設した企業の1つ。当初は株式会社PHP総合研究所という名称でトータルシンクタンクを標榜していたが、2010年10月1日に子会社で出版社であった株式会社PHP研究所を吸収合併し、現在の名称に改名した[1]。
概要
編集「PHP」とは、「Peace and Happiness through Prosperity」(繁栄によって平和と幸福を)の頭文字をとった語で[2]、「物心両面の繁栄により、平和と幸福を実現していく」という松下幸之助の願いのもと、1946年(昭和21年)11月に創設された[3]。
翌1947年(昭和22年)4月に月刊誌『PHP』を創刊[3]。1950年代にいったん活動を停止したが[3]、1961年(昭和36年)8月に幸之助の別邸「真々庵」にて活動を再開し[3]、翌1962年(昭和37年)には松下幸之助が真々庵の庭園内に根源の社を創建してPHPの精神的な拠り所とした[4]。根源の社は京都に建設されたPHP研究所本社ビルにも置かれている[4]。
1971年(昭和46年)より出版事業を拡大し一般書籍の刊行を開始[3]。現在は『PHP』『Voice』『The 21』『歴史街道』などの雑誌や単行本の出版、PHPゼミナールなどによる人材開発支援、PHP理念経営経営センターによる経営理念浸透や政策シンクタンクPHP総研を通じた政策提言、PHPしあわせファクトリーによる社会貢献活動などを主な活動・事業として展開している。松下幸之助が創業したパナソニックさらには多くの国会議員を輩出した松下政経塾とは姉妹関係にあり、交流も盛んである[要出典]。
パナソニックホールディングスと資本的な関わりは持たず、創業者が同一である兄弟企業に過ぎない。ただ、それ以外の業務提携は強く、パナソニックに所属する役員の主要なグループ外出向先として送り込んだり[注 1]、パナソニックが関係する書籍は当社からの刊行を原則としたり、パナソニック健康保険組合の加入法人にパナソニックグループ外で唯一参加し、広報誌の受託編集を担当している程度に留まっている。雑誌の広告や懸賞においても、パナソニックの家電が必ずといっていい程入る。
事業内容
編集出版事業は、企業直販向けの部門と、書店・一般向けの部門に分かれる(直販の出版物も、注文をすれば一般の読者も手に入れることができる)。前者の直販部門の編集部は京都にあり、通常の書籍、雑誌の編集部は東京に置かれている。京都と東京を拠点に教育研修事業も手がけるが、社員教育用書籍などの面で出版事業との接点は少なくない。教育研修事業は、松下幸之助の人材育成手法や哲学(人間観)を中核に据え、人間力の向上をめざすとしている[5]。
年間の出版点数は600点を越え、出版社別の年間発行点数ランキングでは常時トップ10入りしている。月刊誌から単行本、PHP文庫、PHP新書など数多くのラインアップを持ち、内容も多岐に渡っている。一般書では概して保守的な内容のものや精神論的なものが目立つ。出版物の大部分を占めるビジネス分野では、社会的に一定の影響力を持つ規模の出版社が慎重になる成功哲学や自己啓発書、斎藤一人に代表される引き寄せの法則や疑似科学本なども多く手がける。また、児童書や文芸書も発行している。
代表作は松下幸之助の『道をひらく』など。2000年代だと2005年に『頭がいい人、悪い人の話し方』(樋口裕一(著))が250万部を越えるミリオンセラーになり、2009年には直木賞受賞作品(山本兼一『利休にたずねよ』)を出した[6]。また、限定ルート流通で(大抵は生協の組合員向けとなっている)実用書も刊行している。2013年11月1日に「美と知と抒情を愛する人に贈る文藝雑誌」として「mille(ミル)」を創刊したが[7]、創刊号で廃刊となった。
同社の経営目標は、前述のPHPの理念を「普及」させることであるため、他の出版社で言う「営業部」「販売部」は「普及部」と呼ばれ、それに属する従業員は「普及員」と呼ばれる。PHPの理念に沿った自己啓発系の新進の著作者による出版や雑誌記事が多いため、出版・発刊後に脱税などを含む著作者の不祥事に見舞われることが少なからずあるが、自己啓発セミナー開催中に死亡事故を起した著作者の新書は実質絶版とするなどの対策をとっている[要出典]。
主な刊行物
編集児童文学(PHP創作シリーズ)
- ゆうれいシリーズ
- 絵事典シリーズ
- 大図鑑シリーズ
- PHPジュニアノベル
その他
雑誌
編集デジタルコンテンツ
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ 『政策研究Highlight』 (PDF)
- ^ “会社案内”. PHP研究所. 2017年11月18日閲覧。
- ^ a b c d e “沿革”. PHP研究所. 2017年11月18日閲覧。
- ^ a b 「新しい人間観」の考察 -その発想の原点を探る- - 松下政経塾 塾生レポート。
- ^ PHP INTERFACE「人材育成のポイントは人間力の向上」
- ^ 「第140回直木賞は2作同時受賞!」 All About、2009年1月15日。
- ^ mille(ミル)2013-2014 Autumn / Winter no.0 - PHP INTERFACE。
- ^ 「山本七平賞の概要」 PHP研究所、2009年2月22日閲覧。