LOOPER/ルーパー
『LOOPER/ルーパー』(Looper)は、ライアン・ジョンソン監督による2012年のアメリカ合衆国のSF映画。出演はブルース・ウィリス、ジョゼフ・ゴードン=レヴィット、エミリー・ブラント。
LOOPER/ルーパー | |
---|---|
Looper | |
監督 | ライアン・ジョンソン |
脚本 | ライアン・ジョンソン |
製作 |
ラム・バーグマン ジェームズ・D・スターン |
製作総指揮 |
ジュリー・ゴールドスタイン ジョセフ・ゴードン=レヴィット ダグラス・ハンセン ダン・ミンツ ピーター・シュレッセル |
出演者 |
ブルース・ウィリス ジョセフ・ゴードン=レヴィット エミリー・ブラント |
音楽 | ネイサン・ジョンソン |
撮影 | スティーヴ・イェドリン |
編集 | ボブ・ダクセイ |
製作会社 |
フィルム・ディストリクト フィルムネーション・エンターテインメント エンドゲーム・エンターテインメント DMGエンターテインメント |
配給 |
トライスター ピクチャーズ ギャガ / ポニーキャニオン |
公開 |
2012年9月6日(TIFF) 2012年9月28日 2013年1月12日 |
上映時間 | 119分 |
製作国 |
アメリカ合衆国 中国 |
言語 | 英語 |
製作費 | $30,000,000[1] |
興行収入 |
$166,521,158[1] 5億円[2] |
ストーリー
編集舞台は近未来2044年のカンザス州、ジョーは未来の犯罪組織との契約でタイムマシンで過去である今に送り込まれた標的を射殺して死体を処理する殺し屋、通称「ルーパー」だ。しかしある依頼で処理することになったのは、30年後の未来からやってきた自分自身だった。未来の自分(オールド・ジョー)に反撃されて殺せずに取り逃がしてしまったジョーは、逃亡しているオールド・ジョーの最終目的は30年後に未来の犯罪王「レインメーカー」となる幼い子供の抹殺であることを知る。
キャスト
編集※括弧内は日本語吹替
- ジョー - ジョセフ・ゴードン=レヴィット[3](内田夕夜)
- オールド・ジョー - ブルース・ウィリス[3](中村秀利)
- サラ - エミリー・ブラント[3](甲斐田裕子)
- セス - ポール・ダノ[3](寸石和弘)
- キッド・ブルー - ノア・セガン[3](宮本崇弘)
- スージー - パイパー・ペラーボ[3](冨樫かずみ)
- エイブ - ジェフ・ダニエルズ[3](土師孝也)
- シド - ピアース・ガニォン(高垣彩陽)
- オールド・ジョーの妻 - サマー・チン[3]
- ベアトリクス - トレイシー・トムズ
- オールド・セス - フランク・ブレナン
- ジェシー - ギャレット・ディラハント
- デイル - ニック・ゴメス
- ザック - マーカス・ヘスター
製作
編集『LOOPER/ルーパー』はライアン・ジョンソンが脚本を執筆し、監督している。ジョンソンは2008年に『ブラザーズ・ブルーム』を公開した後、2009年に『LOOPER/ルーパー』の製作を開始することを目標とし、それまで共同していたプロデューサーのラム・バーグマンと再提携した[4]。2010年5月、『プレミアム・ラッシュ』が撮影完了した後に加わるという前提でジョセフ・ゴードン=レヴィットがキャスティングされた[5]。同月末、ブルース・ウィリスもキャスティングされた[6]。さらに10月、エミリー・ブラントも加わった[7]。
撮影は2011年1月よりルイジアナ州で始まり[8]、4月には上海で行われた。『プライマー』の監督であるシェーン・カルースがタイムトラベルシーンの特殊効果を作成する際に関与している[9]。
公開
編集アメリカ合衆国では2012年9月28日に公開[11]。映画の制作会社であるエンドゲーム・エンターテイメントは2011年5月のカンヌ国際映画祭でフィルム・ディストリクトと交渉し、トライスター ピクチャーズを通じて、アメリカ合衆国で公開される[12]。
中国での公開時にはペーシングを理由により本来カットされたいくつかの上海の数シーンが追加される。この働きは、中国の観客にさらにアピールするために中国の製作会社であるDMGエンターテイメントによって要求された[13]。
2012年9月6日に第37回トロント国際映画祭のガラ・プレゼンテーションに選ばれ、オープニング作品として上映された[14]。
Blu-ray/DVD
編集ポニーキャニオンよりBlu-ray DiscとDVDが発売。
評価
編集批評家の反応
編集Rotten Tomatoesでは239件の批評家レビューで支持率は94%、平均点は8.1/10となった[15]。Metacriticでは44媒体のレビューで加重平均値を84/100とした[16]。
受賞とノミネート
編集賞 | 部門 | 候補者 | 結果 |
---|---|---|---|
ナショナル・ボード・オブ・レビュー賞[17] | オリジナル脚本賞 | ライアン・ジョンソン | 受賞 |
ワシントンD.C.映画批評家協会賞[18] | オリジナル脚本賞 | ライアン・ジョンソン | 受賞 |
クリティクス・チョイス・アワード[19] | オリジナル脚本賞 | ライアン・ジョンソン | ノミネート |
アクション映画女優賞 | エミリー・ブラント | ノミネート | |
アクション映画男優賞 | ジョセフ・ゴードン=レヴィット | ノミネート | |
アクション映画賞 | 『LOOPER/ルーパー』 | ノミネート | |
SF映画賞 | 『LOOPER/ルーパー』 | 受賞 | |
ラスベガス映画批評家協会賞 | 脚本賞 | ライアン・ジョンソン | 受賞 |
シカゴ映画批評家協会賞[20] | オリジナル脚本賞 | ライアン・ジョンソン | ノミネート |
助演女優賞 | エミリー・ブラント | ノミネート | |
全米脚本家組合賞 | オリジナル脚本賞 | ライアン・ジョンソン | ノミネート |
ヒューストン映画批評家協会賞[21] | オリジナル脚本賞 | ライアン・ジョンソン | ノミネート |
オースティン映画批評家協会賞[22] | オリジナル脚本賞 | ライアン・ジョンソン | 受賞 |
フロリダ映画批評家協会賞[23] | オリジナル脚本賞 | ライアン・ジョンソン | 受賞 |
オンライン映画批評家協会賞[24] | オリジナル脚本賞 | ライアン・ジョンソン | ノミネート |
ユタ映画批評家協会賞 | オリジナル脚本賞 | ライアン・ジョンソン | ノミネート |
トップテン入り
編集本作は様々な批評家、媒体による2012年のトップテン作品に入った。
批評家・媒体 | 順位 |
---|---|
James Berardinelli | 1[25] |
MTV | 3[26] |
The Skinny | 4[27] |
ニューヨーク・ポスト | 8[28] |
Total Film | 9[29] |
ハフィントン・ポスト | 10[30] |
The Atlantic Wire | N/A[31] |
参考文献
編集- ^ a b “Looper”. Box Office Mojo. Amazon.com. 2013年1月10日閲覧。
- ^ 「キネマ旬報」2014年2月下旬決算特別号 207頁
- ^ a b c d e f g h McNary, Dave; Coonan, Clifford (January 21, 2011). “Actors in 'Looper' group”. Variety .
- ^ Zeitchik, Steven (2008-09-17). “Rian Johnson's future target: 'Looper'”. The Hollywood Reporter .
- ^ Kit, Borys (2010年5月4日). “Joseph Gordon-Levitt eyes two action thrillers”. Reuters
- ^ Fleming, Mike (2010年5月14日). “CANNES: Bruce Willis Plays Mature Joseph Gordon-Levitt In Time Travel Pic 'Looper'”. Deadline.com
- ^ McNary, Dave (2010-10-01). “Emily Blunt set for 'Looper'”. Variety .
- ^ “Official Looper production blog”. 2012年9月10日閲覧。
- ^ Bettinger, Brendan (2011-01-17). “Shane Carruth Working on LOOPER”. Collider .
- ^ [1]
- ^ Staff (2011年6月9日). “Rian Johnson's Looper Gets a Release Date”. ComingSoon.net 2011年6月10日閲覧。
- ^ McNary, Dave (2011-05-14). “TriStar, FilmDistrict set 'Looper' deal”. Variety .
- ^ Zeitchik, Steven (2012-06-19). “A more Sino-centric version of 'Looper' will be released in China”. LA Times .
- ^ “Looper to launch Toronto film festival”. BBC News. 2012年7月25日閲覧。
- ^ “Looper”. Rotten Tomatoes. 2013年1月10日閲覧。
- ^ “Looper Reviews, Ratings, Credits, and More”. Metacritic. 2013年1月10日閲覧。
- ^ “National Board Of Review Best Film: 'Zero Dark Thirty'”. Deadline.com (December 5, 2012). December 5, 2012閲覧。
- ^ “The 2012 WAFCA Award Nominees”. 9 December 2012閲覧。
- ^ “The 18th Critics' Choice Movie Awards nominees”. Broadcast Film Critics Association. 12 December 2012閲覧。
- ^ “"The Master" rules 2012 CFCA Awards with 10 Nominations”. CFCA (2012年12月14日). 14 December 2012閲覧。
- ^ “Lincoln leads Houston Film Critic Society Awards with eight nominations Nominees”. 17 December 2012閲覧。
- ^ “Austin Film Critics Association”. 28 December 2012閲覧。
- ^ “Florida Film Critics Circle”. 28 December 2012閲覧。
- ^ “Online Film Critics Society”. 28 December 2012閲覧。
- ^ James Berardinelli. “Rewinding 2012 - The Top 10”. James Berardinelli. January 1, 2013閲覧。
- ^ “Best Movies Of 2012”. MTV. December 14, 2012閲覧。
- ^ “Light and Shade: The Films Of 2012”. The Skinny. December 14, 2012閲覧。
- ^ Lumenick, Lou. “Critics pick best films of 2012”. New York Post. December 8, 2012閲覧。
- ^ Kinnear, Simon. “50 Best Movies of 2012”. Total Film. December 12, 2012閲覧。
- ^ “Best Movies of 2012”. Huffington Post. December 14, 2012閲覧。
- ^ Richard Lawson. “The Best (and Worst) Movies of 2012”. The Atlantic Wire. December 14, 2012閲覧。