香港ヴァーズ
香港ヴァーズ(ホンコンヴァーズ; 中: 香港瓶/英: Hong Kong Vase)とは毎年12月中旬に香港にある沙田競馬場の芝2400メートル (m)で行われる3歳以上の競馬の競走である。
香港ヴァーズ Hong Kong Vase | |
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競馬場 | 沙田競馬場 |
創設 | 1994年12月11日 |
距離 | 芝2400m |
格付け | G1 |
賞金 |
1着賞金1344万香港ドル 賞金総額2400万香港ドル |
出走条件 | サラブレッド3歳以上 |
負担重量 |
3歳123ポンド(約56 kg)、 4歳以上126ポンド(約57 kg)、牝馬4ポンド (約2 kg)減 |
香港国際賽事(香港国際競走)として、香港カップ (芝2000 m)・香港スプリント (芝1200 m)・香港マイル (芝1600 m) といった国際G1(グループワン)と同日に開催されている。
香港競馬年度シーズンの最初の中長距離路線のG1競走であるが、香港では2000 m以上の競走があまり日程に組み込まれておらず[1]、2400 m以上ともなればチャンピオンズ&チャターカップ(芝2400 m)と同競走を合わせ2競走しか存在していないため、日欧など他地区の競走馬が地元勢を圧倒する事が多い。
歴史
編集- 1994年 「香港国際ヴァーズ」として創設、競走グループは国際リステッド
- 1996年 国際G2に昇格
- 1997年 イギリス調教馬のルソー (Luso) が史上初の連覇
- 1998年 地元香港のインディジェナスが地元勢で初優勝。
- 2000年
- 「香港ヴァーズ」に改称
- 国際G1に昇格
- 2001年 日本のステイゴールドが優勝し、同馬は引退レースでG1初優勝を遂げた。当時7歳での優勝は同レース最高齢優勝記録になった。
- 2006年 イギリスのコリアーヒルが同レース最高齢優勝(8歳)を記録。
- 2008年 計時が10ミリ秒 (ms)単位となる。フランスのドクターディーノが史上2頭目の連覇。
- 2013年 地元香港のドミナントが地元勢として15年振りの優勝。
- 2019年 日本のグローリーヴェイズが2分24秒77のレコードタイムで優勝。
歴代優勝馬
編集回数 | 施行日 | 調教国・優勝馬 (欧文名) | 日本語読み (カタカナ名) |
性齢 | 勝時計 | 優勝騎手 | 管理調教師 |
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第1回 | 1994年12月11日 | 紅主教 (Red Bishop) | レッドビショップ | 牡6 | 2:25.1 | C.アスムッセン | J.ハモンド |
第2回 | 1995年12月10日 | 派得好 (Partipral) | パルティプラル | 牡6 | 2:25.7 | O.ペリエ | E.ルルーシュ |
第3回 | 1996年12月8日 | 牢騷 (Luso) | ルソー | 牡4 | 2:26.1 | L.デットーリ | C.ブリテン |
第4回 | 1997年12月14日 | 牢騷 (Luso) | ルソー | 牡5 | 2:26.3 | M.キネーン | C.ブリテン |
第5回 | 1998年12月13日 | 原居民 (Indigenous) | インディジェナス | 騸5 | 2:27.4 | D.ホワイト | I.アラン |
第6回 | 1999年12月12日 | 博爾吉亞 (Borgia) | ボルジア | 牝5 | 2:30.1 | O.ペリエ | A.ファーブル |
第7回 | 2000年12月17日 | 大利多 (Daliapour) | ダリアプール | 牡4 | 2:28.2 | J.ムルタ | M.スタウト |
第8回 | 2001年12月16日 | 黃金旅程 (Stay Gold) | ステイゴールド | 牡7 | 2:27.8 | 武豊 | 池江泰郎 |
第9回 | 2002年12月15日 | 嘉比奧 (Ange Gabriel) | アンジュガブリエル | 牡4 | 2:28.4 | T.ジャルネ | E.リボー |
第10回 | 2003年12月14日 | 逍遙谷 (Vallee Enchantee) | ヴァレーアンシャンテ | 牝3 | 2:28.2 | D.ブフ | E.ルルーシュ |
第11回 | 2004年12月12日 | 鳳凰烈焰 (Phoenix Reach) | フェニックスリーチ | 牡4 | 2:29.8 | M.ドワイヤー | A.ボールディング |
第12回 | 2005年12月11日 | 占卜 (Ouija Board) | ウィジャボード | 牝4 | 2:28.9 | K.ファロン | E.ダンロップ |
第13回 | 2006年12月10日 | 煤礦山 (Collier Hill) | コリアーヒル | 牡8 | 2:27.1 | D.マッキューン | G.A.スウィンバンク |
第14回 | 2007年12月9日 | 迪諾醫生 (Doctor Dino) | ドクターディーノ | 牡5 | 2:28.2 | O.ペリエ | R.ギブソン |
第15回 | 2008年12月14日 | 迪諾醫生 (Doctor Dino) | ドクターディーノ | 牡6 | 2:29.14 | O.ペリエ | R.ギブソン |
第16回 | 2009年12月13日 | 大利來 (Daryakana) | ダリヤカナ | 牝3 | 2:27.51 | G.モッセ | A.ド・ロワイエ=デュプレ |
第17回 | 2010年12月12日 | 技藝精湛 (Mastery) | マスタリー | 牡4 | 2:27.69 | L.デットーリ | S.ビン・スルール |
第18回 | 2011年12月11日 | 多利得 (Dunaden) | ドゥーナデン | 牡5 | 2:27.50 | C.ウィリアムズ | M.デルザングル |
第19回 | 2012年12月9日 | 紅色禮物 (Red Cadeaux) | レッドカドー | 騸6 | 2:28.73 | G.モッセ | E.ダンロップ |
第20回 | 2013年12月8日 | 多名利 (Dominant) | ドミナント | 牡5 | 2:27.29 | Z.パートン | J.ムーア |
第21回 | 2014年12月14日 | 富林特郡 (Flintshire) | フリントシャー | 牡4 | 2:29.83 | M.ギュイヨン | A.ファーブル |
第22回 | 2015年12月13日 | 高地之舞 (Highland Reel) | ハイランドリール | 牡3 | 2:28.43 | R.ムーア | A.オブライエン |
第23回 | 2016年12月11日 | 里見皇冠 (Satono Crown) | サトノクラウン | 牡4 | 2:26.22 | J.モレイラ | 堀宣行 |
第24回[2] | 2017年12月10日 | 高地之舞 (Highland Reel) | ハイランドリール | 牡5 | 2:26.23 | R.ムーア | A.オブライエン |
第25回[3] | 2018年12月9日 | 時時精綵 (Exultant) | エグザルタント | 騸4 | 2:26.56 | Z.パートン | A.クルーズ |
第26回[4] | 2019年12月8日 | 耀滿瓶 (Glory Vase) | グローリーヴェイズ | 牡4 | 2:24.77 | J.モレイラ | 尾関知人 |
第27回 | 2020年12月13日 | 業界巨頭 (Mogul) | モーグル | 牡3 | 2:27.21 | R.ムーア | A.オブライエン |
第28回[5] | 2021年12月12日 | 耀滿瓶 (Glory Vase) | グローリーヴェイズ | 牡6 | 2:27.07 | J.モレイラ | 尾関知人 |
第29回[6] | 2022年12月11日 | 瑪蓮必勝 (Win Marilyn) | ウインマリリン | 牝5 | 2:27.53 | D.レーン | 手塚貴久 |
第30回[7] | 2023年12月10日 | 真強 (Junko) | ジュンコ | 騸4 | 2:30.12 | M.ギュイヨン | A.ファーブル |
第31回[8] | 2024年12月8日 | 遠飛標槍 (Giavellotto) | ジアヴェロット | 牡5 | 2:27:53 | O.マーフィー | M.ボッティ |
日本調教馬の成績
編集→詳細は「日本調教馬の日本国外への遠征 § 香港ヴァーズ」を参照
脚注
編集- ^ “香港競馬 2022-23年度番組表一覧”. racing.hkjc.com. 2022年12月1日閲覧。
- ^ 2017年香港ヴァーズの結果日本中央競馬会、2017年12月10日閲覧
- ^ “2018年香港ヴァーズの結果”. 日本中央競馬会 (2018年12月9日). 2018年12月9日閲覧。
- ^ “2019年香港ヴァーズの結果”. 日本中央競馬会 (2019年12月8日). 2019年12月8日閲覧。
- ^ 2021年香港ヴァーズの結果日本中央競馬会 (JRA)、2021年12月13日閲覧
- ^ 2022年香港ヴァーズの結果日本中央競馬会 (JRA)、2023年12月10日閲覧
- ^ 2023年香港ヴァーズの結果日本中央競馬会 (JRA)、2023年12月10日閲覧
- ^ 2024年香港ヴァーズの結果日本中央競馬会 (JRA)、2024年12月8日閲覧
外部リンク
編集- The Hong Kong Jockey Club - 主催者である香港賽馬會の英語ページ