韻目代日(いんもくだいじつ)は、およそ1880年代から1950年代まで中国で使われた、毎月の日付1日30日)を平水韻の韻目名である漢字1文字で記す方法である[1]

単独で使うほか、十二支で記す方法と組み合わせれば、漢字2字で1年間の日付を表すことができる。

主に電報で使用されるが、日記などで使われることもある。馬日事件文夕大火灰日暴動艶電皓電巧電など、中国史のいくつかの事件や電文がこの方法で名付けられる。

由来

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清国の時代、電報の制度が導入されたが、電報を打つ費用が高かったため、なるべく電文の文字数を節約する工夫がなされた。日付についても、「○月×日」の「○月」と「×日」を、それぞれ漢字1文字で短縮表示する方法が考案された。十二支で、日付は平水韻の韻目で表す。この方法を使うと、例えば9月13日なら「申元」で、年中の日付を漢字2字で表すことができる。

韻目

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韻目については「平水韻」を参照。

  • 太字は一般的に用いられる文字。1日から15日は上平声の字、16日から25日は上声の字、26日から29日は去声の字を主に使われる。
  • 旧暦西暦両方とも用いられる。
日付 韻目 日付 韻目 例外
上平声 下平声 上声 去声 入声 上声 去声 入声
1日 16日
2日 17日
3日 18日
4日 19日
5日 20日
6日 21日
7日 22日
8日 23日
9日 24日
10日 25日
11日 26日
12日 27日
13日 28日
14日 29日
15日 30日
31日 /
  1. 30日にを用いるはずだが、軍隊にとって縁起が悪いため、「三十」を表すが主に使われる。
  2. 西暦の31日に韻目が割り当てられないため、またはで表す。これは世の異体字「丗」を「卅」と「一」の合字とみなされ、引がアラビア数字31に似ているためである。

脚注

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  1. ^ 電報代月代日 – 中研院近史所檔案館” (中国語). 2021年10月17日閲覧。