読者
読者(どくしゃ)は、書籍、新聞、雑誌等の文章を読む人、読み手のこと。
特にある作者や雑誌を好んで読む人を愛読者という。愛読者を「読者を愛すること」の意味とするのは筒井康隆の解釈である(『乱調文学大辞典』)。
受容理論における読者
編集一般に読者とは作品を鑑賞する(だけの受動的な)存在と考えられているが、文学の受容理論において、文学の生産や受容の要素の一つとされる。この場合、現実の読者のみではなく、作者が想定する読者、テクストが指示する読者の意味も持つ。
参考文献
編集- 外山滋比古『近代読者論』垂水書房、1964年(みすず書房、1969年)
- 前田愛『近代読者の成立』有精堂、1973年(岩波現代文庫、2001年。ISBN 4006020325)
- H.R.ヤウス『挑発としての文学史』轡田収訳、岩波書店、1976年。ISBN 4000013165(岩波現代文庫、2001年。ISBN 4006000669)
- ロジェ・シャルティエ、グリエルモ・カヴァッロ編『読むことの歴史:ヨーロッパ読書史』田村毅[ほか]共訳、大修館書店、2000年。ISBN 4469250643
- 和田敦彦『メディアの中の読者:読書論の現在』ひつじ書房、2002年。ISBN 4894761572
- 石原千秋『読者はどこにいるのか:書物の中の私たち』河出書房新社、2009年。ISBN 9784309624013(河出文庫、2021年。ISBN 9784309418292)
- 和田敦彦『読書の歴史を問う:書物と読者の近代』笠間書院、2014年。ISBN 9784305707369(改訂増補版、文学通信、2020年。ISBN 9784909658340)