設楽郡
日本の愛知県(三河国)にあった郡

郡域
編集概ね現在の下記の区域にあたるが、行政区画として画定されたものではない。
当該区域の面積は990.78km2、51,298人(平成22年国勢調査)[1]
歴史
編集903年(延喜3年)に宝飯郡より分離して誕生。郡名の由来に関しては、以下のような説がある。
- 稲穂の垂れる有様を『垂(しだれ)る』と呼び習わしたことから付いたという説
- 豊穣で万事充足している「シ(発語)・タル(足る)」という形容詞から付いたという説
- 新羅(しんら)人が移住してきたことに因み「シンラ」と呼ばれたのが転訛したという説
- 麻織物の古語「シトリ(シドリ)」の転訛という説
- 羊歯(シダ)が生い茂っていたことから「シダ原」と呼ばれたという説
郡北部(稲武・名倉・津具・豊根・富山)は、16世紀(寛永 - 延宝頃)以前は賀茂郡に所属していた。これらの地域は現・豊根村域(天竜川水系)を除き矢作川水系に属している。
以下の4郷が存在した。
- 設楽郷 - 旧東郷、新城、千郷(ちさと)と東栄町にわたる地域
- 多原郷 - 作手村田原を中心とする姉川流域
- 黒瀬郷 - 鳳来町玖老瀬(くろぜ)を中心に旧海老、鳳来寺、長篠(大部)
- 賀茂郷 - 作手村南部から千郷山添の地
近世以降の沿革
編集- 所属町村の変遷は北設楽郡#郡発足までの沿革、南設楽郡#郡発足までの沿革をそれぞれ参照
脚注
編集- ^ 明治初年の町村の再編により、町村数の合計は「旧高旧領取調帳」の記載とは一致しない。
参考文献
編集- 「角川日本地名大辞典」編纂委員会 編『角川日本地名大辞典』 23 愛知県、角川書店、1989年3月8日。ISBN 4040012305。
- 旧高旧領取調帳データベース
関連項目
編集先代 宝飯郡 |
行政区の変遷 903年 - 1878年 |
次代 北設楽郡・南設楽郡 |