荒川 哲生(あらかわ てつお、1931年5月15日[1] - 2003年1月22日)は、日本演出家東京府出身。

早稲田大学商学部中退後の1951年に劇団文学座に入団し、長岡輝子に師事する。ジョン・オズボーンの『怒りを込めて振り返れ』をはじめとして、ウジェーヌ・イヨネスコの『犀』、エドワード・オールビーの『動物園物語』など前衛作品を演出し、演劇界に大きなインパクトを与えた。古典劇から現代劇、前衛劇まで幅広い演出を手がける。

1963年、文学座を脱退して福田恆存芥川比呂志らと現代演劇協会附属の劇団雲を結成。同年、演劇をさらに学ぶためにアメリカに留学。帰国後は、劇団雲、その流れを汲む劇団昴で演出家として手腕を発揮した。

ワシントン州立大学講師、早稲田大学講師、ミルウォーキー・レパトリー・シアターの客員演出家、現代演劇協会演劇学校々長などを歴任し、晩年は、演出業のかたわら、俳優養成講座(金沢市民芸術村・ドラマアカデミー)で後進の育成、演技研究会「N.DARTS」の設立など、金沢を拠点に地域演劇の振興に力を尽くしていた。

2003年1月22日、脳挫傷のため死去[1]

翻訳書

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脚注

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  1. ^ a b 『現代物故者事典2003~2005』(日外アソシエーツ、2006年)p.26