苦鉄質岩
(苦鉄質から転送)
苦鉄質岩(くてつしつがん、英: mafic rock[1])あるいはマフィック岩(マフィックがん)とは、カンラン石、輝石、角閃石などの苦鉄質鉱物(マフィック鉱物)に富み、長石や石英などの珪長質鉱物(フェルシック鉱物)に乏しい岩石。
苦鉄質(くてつしつ、mafic)は成分として鉄イオンのFe2+やFe3+、マグネシウムイオンのMg2+を含む岩石や鉱物に用いられる性質[2]。名称はかつてマグネシウムのことを「苦土」といっていたことにちなむ。英語のmaficは、鉄とマグネシウムが豊富に含まれている事から、magnesiumとferricから作られたかばん語である[3]。対する語は珪長質である。
主な苦鉄質岩
編集脚注
編集- ^ 文部省編『学術用語集 地学編』日本学術振興会、1984年、88頁。ISBN 4-8181-8401-2。
- ^ 橋本光男、村田明広『日本大百科全書』
- ^ Schlumberger: Oilfield Glossary
参考文献
編集- 都城秋穂、久城育夫『岩石学II - 岩石の性質と分類』共立出版〈共立全書〉、1975年、63-70頁。ISBN 4-320-00205-9。
- 黒田吉益、諏訪兼位『偏光顕微鏡と岩石鉱物 第2版』共立出版、1983年、230-232頁。ISBN 4-320-04578-5。
- 山崎貞治『はじめて出会う岩石学 : 火成岩岩石学への招待』共立出版、1990年、74-80頁。ISBN 4-320-04623-4。
関連項目
編集外部リンク
編集- “岩石の分類”. 石の博物館. 広島大学. 2014年12月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年5月24日閲覧。
- 藤田崇. “深成岩の特性とその見方”. 実務者のための岩石肉眼鑑定法. 斜面防災対策技術協会. 2014年4月26日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年5月24日閲覧。