能取駅
能取駅(のとろえき)は、北海道(網走支庁)網走市字能取にかつて設置されていた、日本国有鉄道(国鉄)湧網線の駅(廃駅)である。電報略号はノト。事務管理コードは▲122411[3]。
能取駅 | |
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駅跡 | |
のとろ Notoro | |
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所在地 | 北海道網走市字能取 |
所属事業者 | 日本国有鉄道(国鉄) |
所属路線 | 湧網線 |
キロ程 | 66.7 km(中湧別起点) |
電報略号 | ノト |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 1面1線 |
開業年月日 | 1936年(昭和11年)10月10日[1] |
廃止年月日 | 1987年(昭和62年)3月20日[1] |
備考 | 湧網線廃線に伴い廃駅[1] |
歴史
編集- 1936年(昭和11年)10月10日 - 鉄道省湧網東線の卯原内駅 - 常呂駅間延伸開通に伴い、開業[1]。一般駅[1]。
- 1949年(昭和24年)6月1日 - 公共企業体である日本国有鉄道に移管。
- 1953年(昭和28年)10月22日 - 中湧別駅 - 網走駅間全通により路線名が湧網線に改称され、それに伴い同線の駅となる。
- 1963年(昭和38年)4月1日 - 貨物の取り扱いを廃止[1]。
- 1972年(昭和47年)2月8日 - 荷物の取り扱いを廃止し[4]、同時に無人駅化[5]。
- 1979年(昭和54年)- 駅舎改築[6]。
- 1987年(昭和62年)3月20日 - 湧網線の全線廃止に伴い、廃駅となる[1]。
駅名の由来
編集所在地名より。
駅構造
編集廃止時点で、島式ホームの片面を使用する1面1線のホームと線路を有した地上駅であった。ホームは、線路の東側(網走方面に向かって左手側)に存在した。転轍機を持たない棒線駅となっていた[7]。
無人駅となっており[5]、有人駅時代の駅舎は改築され、興浜北線の斜内駅や豊牛駅などと同型の[8]プレハブ駅舎となっていた。駅舎は構内の東側に位置し、ホームに接していた[7]。また、1983年(昭和58年)時点では使われなくなった貨物ホームが残存し、網走市が買収して公園化する計画もあったという[7]。
駅前にはミニ公園が設けられていた[7]。
利用状況
編集乗車人員の推移は以下のとおり。年間の値のみ判明している年については、当該年度の日数で除した値を括弧書きで1日平均欄に示す。乗降人員のみが判明している場合は、1/2した値を括弧書きで記した。
年度 | 乗車人員 | 出典 | 備考 | |
---|---|---|---|---|
年間 | 1日平均 | |||
1978年(昭和53年) | 10 | [9] |
駅周辺
編集駅跡
編集旧駅構内は網走市が転換交付金を活用し、廃駅後に卯原内駅と共に交通公園として整備された。駅舎はしばらく後に撤去されたが、ホーム及びレール、またホームに横付けされる形で国鉄の旧型客車であるスハフ42形スハフ42 510が静態保存・展示されていた[11]。1999年(平成11年)時点でも同様であったが、スハフ42は痛みが進んでいた[11]。
卯原内駅跡は国道沿いにあり、車両の再塗装など整備が行われている反面、当駅跡は国道からやや奥まった場所に位置するため立ち寄る人は少なく、車両の再塗装などの整備もされず野晒し状態となっていた。老朽化の進行もあって2006年(平成18年)に客車とレールが撤去され、2009年(平成21年)4月時点では「能取児童公園」の一角にホームと路盤が残るのみであった。2010年(平成22年)時点でも同様で、ホームは崩れかけていた[12]。駅舎跡地は2001年(平成13年)時点では整地され、ゲートボール場が建築されていた[8]。
当駅跡附近の線路跡は、北海道道1087号網走常呂自転車道線として自転車歩行者専用道路に再利用されていた[8]。
隣の駅
編集脚注
編集- ^ a b c d e f g 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、916頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 1952年撮影航空写真(国土地理院 地図・空中写真閲覧サービス)
- ^ 日本国有鉄道営業局総務課 編『停車場一覧 昭和41年3月現在』日本国有鉄道、1966年、244頁。doi:10.11501/1873236 。2023年3月21日閲覧。
- ^ “日本国有鉄道公示第570号”. 官報. (1972年2月8日)
- ^ a b 「通報 ●湧網線床丹駅ほか4駅の駅員無配置について(旅客局)」『鉄道公報』日本国有鉄道総裁室文書課、1972年2月8日、2面。
- ^ 記念誌編集委員会 編『能取百年史』開基百周年記念事業協賛会、2010年1月20日、35頁。
- ^ a b c d e 宮脇俊三 編『国鉄全線各駅停車1 北海道690駅』原田勝正、小学館、1983年7月、162頁。ISBN 978-4093951012。
- ^ a b c 本久公洋『北海道の鉄道廃線跡』北海道新聞社、2011年9月、105頁。ISBN 978-4894536128。
- ^ 藤田, 稔 編『国鉄全駅大事典』藤田書店、1980年4月30日、911頁。doi:10.11501/12065814 。
- ^ a b c 『北海道道路地図 改訂版』地勢堂、1980年3月、46頁。
- ^ a b 宮脇俊三 編『鉄道廃線跡を歩くVI』JTBパブリッシング〈JTBキャンブックス〉、1999年3月、30頁。ISBN 978-4533031502。
- ^ 今尾恵介 編『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』JTBパブリッシング、2010年3月、51-52頁。ISBN 978-4533078583。
- ^ a b 今尾恵介 編『新 鉄道廃線跡を歩く1 北海道・北東北編』JTBパブリッシング、2010年3月、215頁。ISBN 978-4533078583。