聖橋(ひじりばし)は、神田川の上に本郷通りを渡すために架けられているで、JR中央線御茶ノ水駅に隣接する[1]。1927年(昭和2年)に完成した[1]

聖橋

概要

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東京都千代田区駿河台文京区湯島の間で本郷通り(都道403号)を結んでおり、神田川の北側で外堀通りと交差する。

全長79.3mのうち、神田川の上部の36.3mが放物線を描くアーチ橋[2]、形式は鉄骨コンクリートアーチ橋。関東大震災1923年)後の震災復興橋梁の一つで、1927年(昭和2年)に完成した[1]。設計・デザインは山田守、成瀬勝武。2017年には土木学会選奨土木遺産に認定された[3]

名前は東京府東京市(現:東京都)が公募し、「聖橋」案は95人から寄せられ、抽選で深川区在住の男性が賞金50円を受け取った[1]。橋の北側に湯島聖堂、南側にニコライ堂と2つの聖堂を結ぶことから考案した人が多かったとみられる[1]。当時の神田川は船が運航されており、船から見上げた時に最も美しく見えるようにデザインされている。

御茶ノ水駅のホームからはややそれに近い視点で見ることができる。夜間はライトアップされるが、長寿命化工事のため2016年1月20日からは一時休止されていた[4]

2016年春より行われた「聖橋長寿命化工事」では、橋の躯体表面を覆っている保護コンクリートを剥がし、躯体に入った亀裂を補修し、新たな保護コンクリートで覆い、2017年2月に完成した。夜間のライトアップ用照明設備も新規に取り付けられた[5]

聖橋が登場する作品

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小泉癸巳男『聖橋』木版 1932年7月

漫画

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ライトノベル

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映画

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音楽

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ドラマ

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脚注

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  1. ^ a b c d e [まちの記憶]聖橋界隈(東京都文京区・千代田区)聖なる建物つなぐ希望のアーチ:湯島聖堂とニコライ堂 育んだ学びと文化朝日新聞』夕刊2023年2月6日3面(同日閲覧)
  2. ^ 聖橋を選奨土木遺産に認定 都内の橋6例目毎日新聞(2018年1月3日)同日閲覧
  3. ^ 土木学会 平成29年度度選奨土木遺産 聖橋”. www.jsce.or.jp. 2022年6月9日閲覧。
  4. ^ 道路・橋りょう修景事業 東京都第一建設事務所(2016年7月1日閲覧)
  5. ^ a b 「JR御茶ノ水駅改良工事」聖橋長寿命化工事 未来へのレポート
  6. ^ 朝日新聞社編「東京ラプソディ」『東京のうた : その心をもとめて』1968年、P.194(リンク先は国立国会図書館デジタルコレクション)
  7. ^ 時雨音羽 著「神田小唄」『君戀し : 民謠詩集』ビクター出版社、1929年、pp.8-10(リンク先は国立国会図書館デジタルコレクション)
  8. ^ 時雨音羽(作詞)佐々紅華(作曲編曲)二村定一(歌唱)日本ビクター・ジャズ・バンド(伴奏)『神田小唄』ビクター 1929年4月(リンク先は国立国会図書館デジタルコレクション)

座標: 北緯35度41分59秒 東経139度45分56秒 / 北緯35.69972度 東経139.76556度 / 35.69972; 139.76556