粕谷英一
粕谷英一(かすや えいいち、1956年[1] - )は、日本の生態学者、元九州大学理学研究院准教授[2]。
専門は生態学、動物行動学。動物を対象とした生態学、とりわけ行動生態学を研究していて、生態的データに関するデータ解析の方法の検討も行っている[3]。
経歴
編集1975年東京都立新宿高等学校卒業、1979年名古屋大学農学部卒業、1981年名古屋大学大学院農学研究科博士前期課程修了、1983年名古屋大学大学院農学研究科博士後期課程退学、1985年農学博士(名古屋大学)、1983年新潟大学教育学部助手、その後、新潟大学教育学部講師、新潟大学教育学部助教授、1995年九州大学理学部助教授、2007年九州大学理学研究院准教授[4]、2022年3月定年退職[2]。2011-2014年に日本動物行動学会会長を[5][6]、2019-2021年には個体群生態学会会長を務めた[7]。
長年にわたる統計解析法に関する教育・啓蒙ならびに野外安全管理面での功績も高く評価されている[8]。
著書
編集単著
- 行動生態学入門.東海大学出版会(1990)
- 生物学を学ぶ人のための統計のはなし~きみにも出せる有意差.文一総合出版(1998)
- 一般化線形モデル(シリーズRで学ぶデータサイエンス 第10巻).共立出版(2012)
共著
共著(分担執筆)
- 社会性昆虫の進化生態学.松本忠夫・東正剛編 海游舎.(1993)
- 講座「進化」第7巻、生態学からみた進化.東京大学出版会(1992)
- 虫を愛し虫に愛された人.長谷川真理子編 文一総合出版(2000)
- 生態学入門.日本生態学会編 東京化学同人(2004)
- 進化学の方法と歴史.石川統ほか編.岩波書店(2005)
- ヒトの心はどこから生まれるのか―生物学からみる心の進化.長谷川眞理子編 ウェッジ(2005)
- 進化学事典.日本進化学会編.共立出版(2012)
- 生態学入門第2版.日本生態学会編.東京化学同人(2012)
- 行動生態学(シリーズ現代の生態学 第5巻).日本生態学会 編 共立出版(2012)
- 行動生物学辞典.上田恵介ほか編集 東京化学同人(2013)
翻訳
編集- 社会生物学.(E.O.Wilson原著)第1巻.第3巻.伊藤嘉昭監訳 分担訳 思索社 (1983)
- 行動研究入門.(P. P. G. Bateson and P. Martin原著 ”Measuring Behaviour”)近雅博・細馬宏通 共訳 東海大学出版会(1990)
- 進化生物学(D. Futuyma原著).岸由二代表訳 分担訳 蒼樹書房 (1991)
- 学生実験のためのデータ解析入門.(L. Lyons 原著) 藤本正行・藤本佳久 共訳 開成出版(1996)
- 進化生物学における比較法.(P. H. Harvey and M. D. Pagel 原著 ”The Comparative Method in Evolutionary Biology”) 単独訳 北海道大学図書刊行会(1997)
脚注
編集- ^ 株式会社ローソンエンタテインメント. “粕谷英一|HMV&BOOKS online”. HMV&BOOKS online. 2020年1月20日閲覧。
- ^ a b “粕谷英一先生退職記念オンライン講演会”. 粕谷英一先生退職記念オンライン講演会実行委員会. 2022.4.16.閲覧。
- ^ “九州大学-研究者情報 [粕谷 英一 (准教授) 理学研究院 生物科学部門]”. hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp. 2020年1月20日閲覧。
- ^ “履歴書”. kasuya.ecology1.org. 2020年1月20日閲覧。
- ^ “九州大学-研究者情報 [粕谷 英一 (准教授) 理学研究院 生物科学部門]”. hyoka.ofc.kyushu-u.ac.jp. 2020年1月20日閲覧。
- ^ “過去の大会: 日本動物行動学会”. www.ethology.jp. 2020年3月4日閲覧。
- ^ “役 員”. 個体群生態学会. 2020年3月4日閲覧。
- ^ “第14回功労賞”. www.esj.ne.jp. 2020年1月20日閲覧。