秋田文庫
日本の文庫レーベル
概要
編集もともとは、1976年7月から秋田漫画文庫として刊行開始され、同社の『プレイコミック』・『週刊少年チャンピオン』などに掲載されていた作品やサンデーコミックスにて刊行された作品の文庫化からはじまったレーベルである。その後、1980年代中盤にいったん消滅した後、1993年7月に秋田文庫として再スタートした。
創刊当初より手塚治虫や石ノ森章太郎、藤子不二雄A、水野英子をはじめとするトキワ荘漫画家や横山光輝、松本零士、楳図かずおなど、主に秋田書店が権利をもつ巨匠漫画家作品を主力としていた。一方で『週刊少年チャンピオン』の看板作家だった水島新司や高橋葉介、立原あゆみ、『月刊プリンセス』の看板作家だったあしべゆうほ、細川智栄子、青池保子、中山星香、『ミステリーボニータ』の看板作家だった市東亮子、『フォアミセス』の看板作家だった上原きみ子などの作品を積極的に文庫化し、広い読者層を掘り起こそうともしていた。また、赤川次郎やアーサー・コナン・ドイル、星新一、光瀬龍など主に『サスペリアミステリー』と『ミステリーボニータ』、『週刊少年チャンピオン』に掲載された小説のコミカライズ作品も開拓した。
1993年に刊行された第1回配本作品『ブラック・ジャック』(手塚治虫)全12巻[1]は、刊行から1年程で650万部を突破した。この大ヒットにより「第二次漫画文庫ブーム」の火付け役となった[2](ちなみに「第一次漫画文庫ブーム」は1976年に刊行開始した小学館文庫のヒットによって始まった)。
主な作品
編集- ブラック・ジャック、どろろ、W3、マグマ大使、海のトリトン、キャプテンKen、ザ・クレーター、空気の底など(手塚治虫)
- サイボーグ009、リュウの道、原始少年リュウ、人造人間キカイダー、幻魔大戦、怪人同盟、変身忍者 嵐、イナズマンなど(石ノ森章太郎)
- 幻魔大戦(原作:平井和正、作画:石ノ森章太郎)
- シャドウ商会変奇郎(藤子不二雄A)
- ファイヤー!(水野英子)
- バビル2世、伊賀の影丸、マーズ、サンダー大王、その名は101など(横山光輝)
- 宇宙海賊キャプテンハーロック、宇宙戦艦ヤマト、惑星ロボ ダンガードA、トラジマのミーめ、潜水艦スーパー99など(松本零士)
- おろち、恐怖(楳図かずお)
- 恐怖新聞、亡霊学級、学園七不思議(つのだじろう)
- ドカベン、大甲子園、男どアホウ甲子園(水島新司)
- 学校怪談(高橋葉介)
- 本気!(立原あゆみ)
- 浦安鉄筋家族(浜岡賢次)
- プラレス3四郎(原作:牛次郎、作画:神矢みのる)
- 魔界都市ハンター(原作:菊地秀行、作画:細馬信一)
- わが指のオーケストラ(山本おさむ)
- 750ライダー(石井いさみ)
- がきデカ(山上たつひこ)
- マカロニほうれん荘、ドラネコロック(鴨川つばめ)
- ロン先生の虫眼鏡(原作:光瀬龍、作画:加藤唯史)
- 百億の昼と千億の夜(原作:光瀬龍、作画:萩尾望都)
- アメリカン・パイ、モザイク・ラセン(萩尾望都)
- 戦場ロマン・シリーズ、QUEEN1313(新谷かおる)
- 柳生秘帖・風の抄(原作:古山寛、作画:谷口ジロー)
- 悪魔の花嫁(原作:池田悦子、作画:あしべゆうほ)
- ダークサイド・ブルース(原作:菊地秀行、作画:あしべゆうほ)
- クリスタル☆ドラゴン(あしべゆうほ)
- 王家の紋章(細川智栄子)
- エロイカより愛をこめて、アルカサル-王城-、七つの海七つの空、エル・アルコン-鷹-、魔弾の射手、サラディンの日(青池保子)
- 妖精国の騎士、花冠の竜の国、はるかなる光の国へ、空の迷宮、アンリ・ランディの銀の鳥など(中山星香)
- やじきた学園道中記、BUD BOY、夢の夢など(市東亮子)
- メタモルフォシス伝、神かくし、甕のぞきの色など(山岸凉子)
- アンジェリク(原作:セルジュ・ゴロン&アン・ゴロン、作画:木原敏江)
- 純金の童話、天まであがれ!、エメラルドの海賊、花草紙、花の名の姫君、王子さまがいいの!、ダイヤモンド・ゴジラーン、銀河荘なの!、銀晶水など(木原敏江)
- 白木蓮抄、四季つづり、フェネラ、カルキのくる日、夢ゆり育て、アナスタシアとおとなり(花郁悠紀子)
- 恐怖の復活(和田慎二)
- 悪魔の黙示録、9番目のムサシ(高橋美由紀)
- アリーズ(冬木るりか)
- 魔天道ソナタ(天城小百合)
- 変幻退魔夜行 カルラ舞う!(永久保貴一)
- 放課後保健室(水城せとな)
- ゆず(須藤真澄)
- いのちの器(上原きみ子)
- 緋の稜線(佐伯かよの)
- SWAN、青春キック・オフ!、アプローズ -喝采-(有吉京子)
- ダーク・エンジェル(風間宏子)
- 光とともに…(戸部けいこ)