神山健治

日本のアニメーション監督、脚本家、演出家、経営者

神山 健治(かみやま けんじ、1966年3月20日[1] - )は、日本アニメーション監督脚本家演出家経営者

かみやま けんじ
神山 健治
神山 健治
レディ・プレイヤー1』ジャパン・プレミアにて(2018年)
本名 神山 健治
生年月日 (1966-03-20) 1966年3月20日(58歳)
出生地 日本の旗 埼玉県[1]秩父市
国籍 日本の旗 日本
血液型 B
職業 監督脚本家演出家経営者
ジャンル 映画アニメ
主な作品

テレビアニメ
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』シリーズ(監督・シリーズ構成・脚本・絵コンテ)
精霊の守り人』(監督・脚本)
東のエデン』(原作・監督・脚本)


アニメーション映画
BLOOD THE LAST VAMPIRE』(企画協力・脚本)
009 RE:CYBORG』(監督・脚本)
ひるね姫 〜知らないワタシの物語〜』(原作・監督・脚本)


WEBアニメ
ULTRAMAN』(監督)
受賞
日本アカデミー賞
その他の賞
文化庁メディア芸術祭
アニメーション部門優秀賞

2002年『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX
アニメーション神戸
パッケージ部門作品賞
2007年『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society
テレビ部門作品賞
2009年『東のエデン
個人賞
2004年
東京アニメアワード
テレビ部門優秀作品賞
2010年『東のエデン』
第21回デジタルコンテンツグランプリ
審査委員賞
第2回東京国際アニメフェア
優秀賞
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人物概要

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埼玉県秩父市出身。代表作に『攻殻機動隊 S.A.C.』シリーズ、『精霊の守り人』、『東のエデン』など。主な制作拠点はProduction I.Gである。

攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』は全米CATVの視聴率1位を記録するなど、海外でも人気が高い[2]。『S.A.C.』シリーズは、DVD累計売上が230万枚を超える大ヒットとなる[3]

押井塾時代の神山を押井守は「級長のような存在」と評している。また、「こんなに売れるとは思わなかった。もっと早い時期につぶしておけばよかった。」と冗談交じりに語っている。

スタッフと徹底討論して脚本製作するのが信条。本物志向の影響を受けた人物としてスティーヴン・キング田中角栄をあげ、影響を受けた小説家はJ・D・サリンジャーとしている。また、アニメ監督を目指したきっかけとして14歳の時に観た『スター・ウォーズ/帝国の逆襲』を挙げ、その後『機動戦士ガンダム』に出会い、アニメなら同スケールの作品を描けるのではないかと思ったと自らのルーツを語っている。

略歴

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1984年、地元高校の文化祭を渡り歩きアニメ自主制作の部活動がある高校として選んだ埼玉県立秩父農工高校食品科学科を卒業。建前ではシェフの道を志すが、学生時代から学業より熱心だったアニメーションの自主制作を続ける。

1985年、スタジオ風雅に入社。当初は背景及び美術監督として活動。

1996年、沖浦啓之の誘いで『人狼 JIN-ROH』の演出を務めるためProduction I.Gに入社。

2002年、『ミニパト』で初監督を務める。TVアニメでは『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』が初監督作品となり、同作とそのシリーズ作品はいずれも高い評価を得ている。

2009年、原作・監督作品として『東のエデン』TVシリーズと劇場版2作を発表。羽海野チカとのコラボで話題となる。

2011年、既存の3D映画とは異なる手法で、日本のセルアニメ作風を保ちつつ奥行き表現も重視した3D立体視映画『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』を発表。石井朋彦プロデューサーによるProduction I.G初の自主配給に参加[4]ぴあ初日満足度ランキングでは満足度89.5で第1位と、同規模で2008年に公開された押井守監督『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊2.0』の満足度83.8点を超え[5]、最終興収を10日間で突破。20日間で興行収入1億円を突破したため、スクリーン数を3倍に拡大公開する異例の展開となった[6]。観客動員10万人と興行収入2億円突破を記念した劇場生オーディオコメンタリー上映にて、Ustreamでは全世界約21万チャンネルで首位、ニコニコ生放送の視聴者数は13万人を突破している[7][8]

2011年、株式会社STEVE N' STEVEN(スティーブン スティーブン)を設立。代表取締役共同CEOに就任。

2011年、2012年秋公開の映画『009 RE:CYBORG』の製作発表イベントを行い、制作工程を刷新したジャパニメーションプロモーションビデオを劇場公開。他全国4劇場でも衛星中継され、YouTubeUstreamニコニコ生放送でも会場の模様は同時配信。全世界でのべ23万人以上の視聴を獲得している[9]

2016年11月1日、会社名を株式会社 STEVE N' STEVENから株式会社CRAFTAR(クラフター)へ変更[10]。2022年10月13日、CRAFTERとグループ会社であるクラフターエンジンの解散が報じられた[11]

作品

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監督作品

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TVアニメシリーズ作品

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長編作品

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Webアニメ作品

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ミュージック・ビデオ

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参加作品

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書籍

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小説

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エッセイ

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  • 神山健治の映画は撮ったことがない 映画を撮る方法・試論(2009年4月 INFAS BOOKS/2017年3月 講談社)

ムック

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  • 総特集 神山健治 監督デビュー10年 アニメ表現の新たなる地平(2012年10月 河出書房新社
  • 神山健治Walker(2017年3月 KADOKAWA

漫画原作

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出演

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受賞歴

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アニメーション神戸
  • 第9回個人賞
  • 第12回作品賞 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』
  • 第14回作品賞 『東のエデン』
東京アニメアワード
  • 第9回優秀作品賞 『東のエデン』
文化庁メディア芸術祭
  • 第6回優秀賞 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』
  • 第11回審査委員会推薦作品 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』
  • 第11回審査委員会推薦作品 『精霊の守り人』
  • 第13回審査委員会推薦作品 『東のエデン』
デジタルコンテンツグランプリ
  • 第21回審査委員賞 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society』
東京国際アニメフェア
  • 2003年作品優秀賞 『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』
先進映像協会 ルミエール・ジャパン・アワード
  • 2011年劇場映画部門『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』
  • 2013年作品賞 アニメーション/VFX部門『009 RE:CYBORG』
DEGジャパン・アワード/ブルーレイ大賞
  • 第6回ベスト高画質賞『009 RE:CYBORG』
ファンタジア国際映画祭
  • 第21回観客賞 アニメーション部門金賞『ひるね姫~知らないワタシの物語~』
VFX-JAPANアワード
  • 2018年優秀賞『ひるね姫~知らないワタシの物語~』
日本アカデミー賞
  • 第41回優秀アニメーション作品賞『ひるね姫~知らないワタシの物語~』
WIRED Audi INNOVATION AWARD
  • 2018年 アワードイノヴェイター

脚注

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  1. ^ a b 渋谷アニメランド”. 日本放送協会. 2011年7月18日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年2月4日閲覧。
  2. ^ NHKにんげんドキュメント「対話がアニメを作り出す~監督 神山健治~」
  3. ^ 累計230万枚を超える大ヒット
  4. ^ 特殊映像ラボラトリー第30回「攻殻機動隊S.A.C. SSS 3D」自主配給に乗り出すIG”. アニメ!アニメ!ビズ. イード. 2011年11月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2011年3月24日閲覧。
  5. ^ 「未知の3D映像だった」『攻殻機動隊…』新作が満足度ランク首位”. チケットぴあ. ぴあ (2011年3月28日). 2011年3月28日閲覧。
  6. ^ 映画『攻殻機動隊』大ヒットを受け公開規模を3倍に拡大!”. ぴあ映画生活. ぴあ. 2011年4月19日閲覧。
  7. ^ 映画『攻殻機動隊 S.A.C. SOLID STATE SOCIETY 3D』生コメンタリー上映会、約13万人が視聴!”. CINEMA TOPICS ONLINE. フォーラムオフィス (2011年6月15日). 2011年6月15日閲覧。
  8. ^ 被災地での上映も開始! 『攻殻機動隊』3D版が動員10万人を突破”. ぴあ映画生活. ぴあ. 2011年6月14日閲覧。
  9. ^ 壬生智裕 (2011年10月5日). “「サイボーグ009」が3Dでアニメ映画化!舞台は現代で2012年秋公開!「攻殻機動隊S.A.C.」神山健治が監督”. シネマトゥデイ. 2011年10月5日閲覧。
  10. ^ 【社名変更のお知らせ】”. クラフター. 2016年11月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2016年11月7日閲覧。
  11. ^ 博報堂グループのCRAFTERとクラフターエンジンが解散 「スマートCGアニメーション」を活用した事業を展開”. gamebiz【ゲームビズ】. 2023年8月2日閲覧。
  12. ^ “神山健治監督最新劇場アニメ『ひるね姫』来年公開”. ORICON STYLE. (2016年4月18日). https://www.oricon.co.jp/news/2070289/full/ 2016年4月19日閲覧。 
  13. ^ “『ロード・オブ・ザ・リング』神山健治監督が長編アニメ化 3部作につながる戦い描く”. クランクイン! (ハリウッドチャンネル). (2021年6月14日). https://www.crank-in.net/news/90707/1 2022年1月22日閲覧。 

外部リンク

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