田村正勝
田村 正勝(たむら まさかつ、1945年[1] - )は、日本の経済学者[2]、早稲田大学名誉教授、一般社団法人 社会科学総合研究機構(RISS)名誉会長[3]。難波田春夫の弟子[4]。長野県松本市出身[1]。
経歴
編集長野県松本深志高等学校卒業[1]。1968年、早稲田大学第一政治経済学部卒業[1]。1974年、早稲田大学大学院経済学研究科博士課程修了[1]。1982年、早稲田大学教授[1]。2015年、早稲田大学名誉教授。2020年、一般社団法人社会科学総合研究機構(RISS)名誉会長。2023年、瑞宝中綬章受章[5][6]。
研究内容(田村正勝研究室 ホームページより引用)
編集社会科学も自然科学と同様に、専門分化しながら発展してきた。これは厳密な科学であるためには、一面では不可欠な方向である。しかし、そのような特殊科学だけが支配すると、これらは、社会現象を全体の諸関連として把握せず、抽象的に理解し、したがって現実離れしたモデル思考に陥る。そのような社会科学の欠陥を反省し、社会現象をトータルに把握し、諸現象の意味を解明する研究が「社会哲学」である。
小生の研究は、このような社会哲学であるから、現実の社会現象を、可能な限り広範囲に観察し、それらの意味連関を解明する。したがって従来の経済、政治、法律などの諸分野に加えて、環境問題やボランティア論まで、あるいは国際問題から地域コミュニティ論までを対象とし、具体的な実践もしている。 ただし、これらの研究の根底に思想・哲学研究があり、これに基づいて全てにアプローチしている。ゼミナール「社会科学古典研究」も、「古典」をとおして思想・哲学的思考をみにつけながら、現実の問題を考えることに重点を置く。
主な著書
編集- 『経済社会学研究-近代社会の論理を超えて』 (1977年/早稲田大学出版部)
- 『現代の経済社会体制-両体制の行方と近代の超克』 (1980年/新評論)
- 『世界経済動態論-ナショナリズム/ユニオニズム/グローバリズム』 (1983年/早稲田大学出版部)
- 『社会科学のための哲学』 (1986年/ 行人社)
- 『日本経済の新展開-人間復興の経済・余暇論』 (1989年/新評論)
- 『世界システムの「ゆらぎ」の構造:EU・東アジア・世界経済』 (1998年/早稲田大学出版部)
- 『新時代の社会哲学(新装版)-近代的パラダイムの転換』 (2000年/早稲田大学出版部)
- 『見える自然と見えない自然』 (2001年/行人社)
- 『社会科学原論講義』 (2007年/早稲田大学出版部)
- 『ボランティア論-共生理念と実践』 (2009年 編者/ミネルヴァ書房)
- 『社会哲学講義-近代文明の転生に向けて』 (2012年/ミネルヴァ書房)
脚注
編集- ^ a b c d e f 「田村正勝教授年譜・主要著作目録、岡澤憲芙教授年譜・主要著作目録、辻義昌教授年譜・研究業績」『早稲田社会科学総合研究』第16巻第1号、早稲田大学社会科学学会、2015年12月。
- ^ “田村正勝について”. masakatu tamura. 2020年12月26日閲覧。
- ^ “RISSについて(法人概要) | Research Institute of Social Science”. 2020年12月26日閲覧。
- ^ 難波田春夫先生について
- ^ 『官報』号外232号、令和5年11月6日
- ^ “令和5年秋の叙勲 瑞宝中綬章受章者” (PDF). 内閣府. p. 14 (2023年11月3日). 2023年11月20日閲覧。