田下駄
履物の一種
田下駄(たげた)とは、水田で作業するときに、足が沈み込まないようにした道具[1][2]。履物の下駄の起源になっているとする説があるが、田下駄は農機具であり、履物とは区別すべきとされる[3]。
田下駄の具体的な用途は不明である[2][4]。履物の下駄に近い形状のものとかんじきのような形状のものがある[3]。
中国浙江省寧波市の慈湖遺跡からは歯のない板状の履物が出土しており、田などで使用されていたとみられている[3]。日本では弥生時代後期の遺跡から多く出土している[3]。しかし、土地改良の進歩と牛馬による畜力の使用が一般化すると衰退し、農業機械の発達のため姿を見られなくなった。
出典
編集- ^ 『はてなに答える!小学社会』gakken。
- ^ a b “Q3 田下駄 はどのように使っていたの? - 教育出版”. 小学校 社会| 社会科Q&A. 教育出版. 2023年7月3日閲覧。
- ^ a b c d 太田朋宏「下駄をつくる授業の改善と検証 : 工芸の授業題材のあり方を求めて」『東京学芸大学紀要 芸術・スポーツ科学系』第62巻、東京学芸大学学術情報委員会、2010年10月、19-29頁、ISSN 18804349、NAID 110008452331、2021年8月25日閲覧。
- ^ “「田下駄」弥生時代後期 静岡市立登呂博物館【美と快と-収蔵品物語㊼】”. あなたの静岡新聞. 静岡新聞社. 2023年7月3日閲覧。
参考文献
編集- 三橋時雄「田下駄」『国史大辞典』