波佐見町
波佐見町(はさみちょう)は、長崎県のほぼ中央、東彼杵郡北部の内陸部に位置する町。長崎県内で海に面していない唯一の自治体である[1]。江戸時代前期からの陶磁器生産地で、波佐見焼が知られる。
はさみちょう 波佐見町 | |||||
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中尾郷の波佐見焼窯元 | |||||
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国 | 日本 | ||||
地方 | 九州地方 | ||||
都道府県 | 長崎県 | ||||
郡 | 東彼杵郡 | ||||
市町村コード | 42323-8 | ||||
法人番号 | 9000020423238 | ||||
面積 |
56.00km2 | ||||
総人口 |
13,813人 [編集] (推計人口、2024年11月1日) | ||||
人口密度 | 247人/km2 | ||||
隣接自治体 |
佐世保市、東彼杵郡川棚町 佐賀県:嬉野市、武雄市、西松浦郡有田町 | ||||
町の木 | モチノキ | ||||
町の花 | ツツジ | ||||
波佐見町役場 | |||||
町長 | 前川芳徳 | ||||
所在地 |
〒859-3791 長崎県東彼杵郡波佐見町宿郷660 北緯33度08分17秒 東経129度53分44秒 / 北緯33.13792度 東経129.8955度座標: 北緯33度08分17秒 東経129度53分44秒 / 北緯33.13792度 東経129.8955度 | ||||
外部リンク | 公式ウェブサイト | ||||
ウィキプロジェクト |
地理
編集長崎県本土の中央部にあり、佐世保市中心部からは東に約20km、長崎市から北へ約65kmの距離に位置する。東西10.5km、南北7.0km、周囲33.0kmを町域とし、総面積は56.0km2である[1]。西は佐世保市、南は川棚町に隣接する一方、東は佐賀県武雄市と嬉野市、北は佐賀県有田町と県境で接している[1]。
2005年4月1日以降、長崎県内で唯一、海に面していない自治体である[2]。その為、長崎県のお盆の行事である精霊流しの風習がない。
- 山:幕の頭(原明岳)、一の宮、田別当、陣の辻(神六山)、二ツ岳、鴻ノ巣山、大平岳
- 河川:川棚川、波佐見川、村木川、野々川川、皿山川
- 溜池:根比池、猪狩池、大堤
隣接市町村
編集- 長崎県
- 佐賀県
地域
編集人口
編集波佐見町と全国の年齢別人口分布(2005年) | 波佐見町の年齢・男女別人口分布(2005年) | |||||||||||||||||||||||||||||||||
■紫色 ― 波佐見町
■緑色 ― 日本全国 |
■青色 ― 男性
■赤色 ― 女性 | |||||||||||||||||||||||||||||||||
波佐見町(に相当する地域)の人口の推移
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総務省統計局 国勢調査より |
地名
編集郷を行政区域とする。大字は設置していない。正式な住所表記として用いられる20郷のほかに、自治会単位として用いられる22郷がある。一部を除き両者は一致するが、住所表記上の長野郷・中山郷で相違がある。
- 井石郷(いせきごう)
- 鬼木郷(おにぎごう)
- 折敷瀬郷(おりしきせごう)
- 金屋郷(かなやごう)
- 小樽郷(こだるごう)
- 宿郷(しゅくごう)
- 中尾郷(なかおごう)
- 永尾郷(ながおごう)
- 野々川郷(ののかわごう)
- 三股郷(みつのまたごう)
- 村木郷(むらぎごう)
- 湯無田郷(ゆむたごう)
歴史
編集近現代
編集昭和
編集平成
編集- 1999年(平成11年)7月15日 - 大阪府枚方市と市民交流都市提携。
- 2001年(平成13年)4月 - 佐世保市より波佐見町に合併協議の呼びかけが行われた[6]。
- 2002年(平成14年)
- 3月 - 東彼杵郡任意合併協議会が設置される。
- 8月~9月 - 大村市と東彼杵町との合併案を大村市が可決し、東彼杵町が否決。東彼杵郡3町での合併案が、該当3町(東彼杵町と川棚町、波佐見町)で可決。
- 2004年(平成16年)
- 3月 - 川棚町が合併協議会の離脱を表明。合併協議会は休止状態になる。
- 7月 - 川棚町が合併協議会に復帰。合併協議会を再開。
- 2005年(平成17年)3月 - 3町での合併を断念。協議会を解散。
- 2008年(平成20年)4月 - 佐世保市より合併の提案・打診があったが、拒否。
- 2009年(平成21年)
- 3月 - 東彼杵郡合併協議会が住民発議により再び設置。1972年(昭和47年)より加盟していた佐世保地域広域市町村圏組合が解散。
- 6月 - 川棚町と波佐見町が協議会解散を提案、合併が白紙に。
- 8月 - 協議会解散が川棚町、波佐見町で可決。東彼杵町で否決。このように3町で合意にいたらず、協議会は休止状態となったが、実質的な解散となった。
- 2010年(平成22年)10月20日 - 大韓民国全羅南道康津郡と友好・交流都市を締結。
- 2019年(平成31年)1月 - 西九州させぼ広域都市圏に参加。[8]
- 2024年(令和6年)1月4日 - 町役場新庁舎の開庁式を挙行[9]。
- 新庁舎完成により、波佐見町総合文化会館(ウェイブホール)内にあった波佐見町教育委員会事務局は新庁舎1階に移転。
行政区域の変遷
編集行政
編集町政
編集町長
編集- 現職 - 前川芳徳(2022年9月~、1期目)
町議会
編集- 波佐見町議会 定数14
組織
編集庁舎
編集- 波佐見町役場(本庁)
- 所在地 - 宿郷660 北緯33度8分16.4秒 東経129度53分43.9秒
- 波佐見町総合文化会館(ウェイブホール)
- 所在地 - 折敷瀬郷2064 北緯33度8分24.1秒 東経129度53分54.9秒
- 2024年(令和6年)の新庁舎開庁まで、教育委員会事務局が置かれていた。
消防
編集- 佐世保市消防局東消防署(佐世保市広田1-16-19)
- 波佐見出張所(波佐見町宿郷338-3)
ごみ処理
編集- 東彼地区保健福祉組合(東彼杵町・川棚町・波佐見町)
- 事務局(東彼杵町蔵本郷95-1)
- 東彼地区清掃工場(ごみ処理場、川棚町白石郷282)
- 東彼地区環境センター(し尿処理場、東彼杵町蔵本郷95-1)
姉妹都市・提携都市
編集- 国内
- 枚方市(大阪府)
- 1999年(平成11年)7月15日市民交流都市提携
- 国外
県政
編集県議会
編集- 長崎県議会 東彼杵郡(東彼杵町・川棚町・波佐見町と合わせて)選挙区 定数1
県の出先機関
編集部によって所管が異なる。
- 県北振興局(佐世保市)
- 管理部、税務部、商工水産部
- 建設部 - 県北ダム管理事務所 - 野々川治水ダム管理事務所(湯無田郷643-3)
- 県央振興局(諫早市)
- 農林部
- 保健部(県央保健所)
- 長崎県窯業技術センター(稗木場郷605-2)
警察
編集医療
編集- 公立の医療施設はない。
- 波佐見病院他
国政
編集衆議院
編集- 任期 : 2017年(平成29年)10月22日 - 2021年(令和3年)10月21日(「第48回衆議院議員総選挙」参照)
選挙区 | 議員名 | 党派名 | 当選回数 | 備考 |
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長崎県第3区(波佐見町、佐世保市(早岐・三川内・宮の各支所管内)、大村市、壱岐市、五島市、対馬市、東彼杵郡、小値賀町、新上五島町) | 谷川弥一 | 自由民主党 | 6 | 選挙区 |
国の出先機関
編集- 町内にはない。
産業
編集波佐見焼の産地として知られる。隣接する有田町も磁器(有田焼)の産地として有名であるが、この波佐見焼は有田焼とは別のものである。有田、波佐見などの肥前磁器は、近世には伊万里港から積み出されたため、「伊万里焼」と呼ばれていた。2021年現在、全国の一般家庭で使われている日用食器の約13%は波佐見町で生産されている[1]。町内には陶磁器に関する約400の事業所があり、町内の約2,000人が窯業関係の仕事にたずさわっている[1]。
また、農業の近代化にも力をいれ、県営圃場整備、農村総合整備モデル事業などの土地改良事業を実施。水田面積650haのうち約83%の区画整理が完了。大型農機による作業とライスセンターを結んだ米麦一貫作業体制が確立されている。これによって生じる農家の余剰労働力は、地場産業である陶磁器関連産業への就労と結びつき、農工一体となって発展を続けている。
主な企業
編集金融
編集- 銀行
- 十八親和銀行波佐見支店(波佐見中央支店が店舗内営業)
- 郵便局(ゆうちょ銀行)
- 農業協同組合(JAバンク)
- 長崎県央農業協同組合(JAながさき県央)- 波佐見支店[12]
- 他にも育苗センターや、ライスセンター、農機具整備工場、給油所、自動車センター等を運営している。
教育
編集学校
編集- 高等学校
- 中学校
- 小学校
認定こども園
編集私立(運営者は社会福祉法人)
- 光輪はさみこども園
- アナンダこども園
保育所
編集- 私立(運営者は社会福祉法人)
- 鴻ノ巣保育園(こうのす、長野郷)
- 蓮池保育園(はすいけ、宿郷)
- 白毫保育園 (びゃくごう、折敷瀬郷)
交通
編集航空
編集最寄り空港は長崎空港または佐賀空港であるが、いずれも波佐見町から直通する公共交通機関はない。なお福岡空港に関しては、町内の波佐見有田バスストップに停車する高速バス「させぼ号」の福岡空港経由便を利用することで行くことが可能。
鉄道
編集町内を経由する鉄道路線はない。町役場からの最寄り駅は九州旅客鉄道(JR九州)佐世保線・松浦鉄道西九州線の有田駅で、他に佐世保線三河内駅、大村線川棚駅が町内各地からの最寄り駅となる。町役場から三河内駅・川棚駅へそれぞれ路線バス(西肥バス)が通っている。
道路
編集自動車専用道路
編集- 西九州自動車道(国道497号)
県道
編集- 主要地方道
バス路線
編集一般路線バス
編集高速バス
編集名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事
編集- やきもの公園・陶芸の館
- 古陶磁美術館「緑青」
- 肥前波佐見陶磁器窯跡:国の史跡
- 波佐見温泉
- 波佐見陶器まつり:4月29日 - 5月5日
著名な出身者
編集脚注
編集- ^ a b c d e “県内各市町の統計所管課だより(その17波佐見町)”. 長崎県. 2024年10月27日閲覧。
- ^ 2005年3月31日までは3町(当町のほか北松浦郡世知原町および吉井町)が該当したが、世知原町と吉井町は佐世保市に編入され、自治体として消滅した。
※参考:市町村変遷パラパラ地図 完全版 長崎県 2001年4月1日 - ^ かつての丙長野郷(へいながのごう)。
- ^ “感謝を込めて…旧庁舎に「楽書き」 東彼波佐見町 2月4日にお別れイベント”. 長崎新聞. 2024年1月28日閲覧。
- ^ a b ポルトガル語表記 Maua
- ^ 他に西彼町、西海町、大島町、崎戸町、吉井町、世知原町、宇久町、小値賀町、佐々町、小佐々町、東彼杵町、川棚町の12町に同様の合併協議が呼びかけられた
- ^ 原則、他の窓口では手続きができない。詳しくは旅券(パスポート)申請・交付について(波佐見町ウェブサイト)、長崎県パスポートインフォメーション(長崎県ウェブサイト)を参考にされたい。
- ^ “連携協約を締結しました|波佐見町”. www.town.hasami.lg.jp. 2020年3月19日閲覧。
- ^ “波佐見町役場の新庁舎で開庁式 壁や柱には波佐見焼の陶板”. NHK. 2024年1月28日閲覧。
- ^ 波佐見町役場組織図(2012年(平成24年)4月1日現在(PDF) - 波佐見町ウェブサイト
- ^ a b c “波佐見町新庁舎建設基本設計【概要版】”. 波佐見町. 2024年1月28日閲覧。
- ^ 2021年(令和3年)2月末に波佐見南支店と波佐見東支店の2店舗が統合され、波佐見支店となった。
参考文献
編集- 角川日本地名大辞典 42 長崎県
関連項目
編集外部リンク
編集- 公式ウェブサイト
- 公式インスタグラム:【公式】長崎県波佐見町(はさみちょう)波佐見町 (@hasami_town) - Instagram
- 波佐見町に関連する地理データ - オープンストリートマップ
- 地図 - Google マップ