毛里和子
毛里 和子(もうり かずこ、1940年1月19日[1] - )は、日本の政治学者(中国政治と外交・東アジアの国際関係)。早稲田大学名誉教授・栄誉フェロー、文化功労者。紫綬褒章受章。
もうり かずこ 毛里 和子 | |
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文化功労者顕彰に際して 公表された肖像写真 | |
生誕 |
1940年1月19日(84歳) 東京府 |
居住 | 日本 |
国籍 | 日本 |
研究分野 | 政治学 |
研究機関 |
日本国際問題研究所 静岡県立大学 横浜市立大学 早稲田大学 華東師範大学 |
出身校 |
お茶の水女子大学附属高等学校 お茶の水女子大学文教育学部 東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程 |
主な業績 |
中国政治と外交の研究 東アジアの国際関係の研究 |
プロジェクト:人物伝 |
日本国際問題研究所研究員、静岡県立大学国際関係学部教授、横浜市立大学国際文化学部教授、早稲田大学政治経済学部教授、日本現代中国学会理事長などを歴任した。
来歴
編集学歴
編集東京府生まれ。お茶の水女子大学附属高等学校卒業、お茶の水女子大学文教育学部卒業、東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了。卒業論文では「浙江財閥と蔣介石政権」を、修士論文では「北伐期の武漢国民政府」を書く[2]。
シンクタンクの研究員として
編集1965年から1987年まで日本国際問題研究所研究員。現代中国についての資料集『中国共産党史資料集』、『新中国資料集成』を編集した[2]。1978年末中国を初めて訪れ、1981年から1983年まで上海の日本総領事館で初代の専門調査員。「都市部の失業問題と中国政治」のテーマで研究し、上海の研究機関と交流する[2]。
政治学者、大学教授として
編集1987年から1994年まで静岡県立大学国際関係学部教授、1994年から1999年まで横浜市立大学国際文化学部教授を務めた後、1999年から早稲田大学政治経済学部教授[3]。2004年「周縁からの中国 民族問題と国家」で早稲田大学より博士(政治学)の学位を取得。2010年定年退職、早稲田大学名誉教授。2012年早稲田大学栄誉フェロー[4]。2010年から華東師範大学顧問教授を務める[3]。
その間、現代中国研究プロジェクトのリーダーとして、文部科学省科学研究費重点領域研究 現代中国の構造変動(1995~98年)、21世紀COE 現代アジア学の創生(2002~06年)[5]、人間文化研究機構(NIHU)現代中国地域研究拠点連携プログラム(2007年~)を組織した[2]。
2004年-2006年日本現代中国学会理事長。新しい日中関係を考える研究者の会代表幹事。
賞歴
編集栄典
編集著書
編集単著
編集- 『中国の議会制度と地方自治――北京市と上海市の場合を中心に』(東京都議会議会局調査部調査課,1988年)
- 『中国とソ連』(岩波新書,1989年)
- 『現代中国政治』(名古屋大学出版会,1993年)
- 『周縁からの中国――民族問題と国家』(東京大学出版会,1998年)
- 『現代中国政治を読む』(山川出版社[世界史リブレット],1999年)
- 『現代中国政治 [新版]』(名古屋大学出版会,2004年)
- 『日中関係――戦後から新時代へ』(岩波新書,2006年)
- 『現代中国政治――グローバル・パワーの肖像』(名古屋大学出版会,第3版2012年)
- 『中国政治――習近平時代を読み解く』(山川出版社,2016年)
- 『日中漂流――グローバル・パワーはどこへ向かうか』(岩波新書,2017年)
- 『現代中国外交』(岩波書店, 2018年)
- 『現代中国 内政と外交』(名古屋大学出版会,2021年)
共著
編集- (石井米雄・友田錫・白石隆・木村哲三郎)『アジアの21世紀――対立と協調』(アジア書房,2001年)
- (川島真)『叢書・中国的問題群(12)グローバル中国への道程――外交150年』(岩波書店,2009年)
- (美根慶樹・加藤千洋)『21世紀の中国 政治・社会篇――共産党独裁を揺るがす格差と矛盾の構造』(朝日新聞出版,2012年)
編著
編集- 『現代中国論(1)毛沢東時代の中国』(日本国際問題研究所,1990年)
- 『現代中国論(3)市場経済化の中の中国』(日本国際問題研究所,1995年)
- 『現代中国の構造変動(1)大国中国への視座』(東京大学出版会,2000年)
- 『現代中国の構造変動(7)中華世界――アイデンティティの再編』(東京大学出版会,2001年)
共編著
編集- (岡部達味・佐藤経明)『中国社会主義の再検討』(日本国際問題研究所[国際研究叢書],1986年)
- (山極晃)『現代中国とソ連』(日本国際問題研究所[国際研究叢書],1987年)
- (岡部達味)『現代中国論(2)改革・開放時代の中国』(日本国際問題研究所,1991年)
- (国分良成)『原典中国現代史(1)政治 上』(岩波書店,1994年)
- (張蘊嶺)『日中関係をどう構築するか――アジアの共生と協力をめざして』(岩波書店,2004年)
- (森川裕二)『東アジア共同体の構築(4)図説・ネットワーク解析』(岩波書店,2006年)
- (松戸庸子)『陳情――中国社会の底辺から』(東方書店,2012年)
- (園田茂人)『中国問題――キーワードで読み解く』(東京大学出版会,2012年)
- (高原明生・菱田雅晴・村田雄二郎)『共同討議 日中関係なにが問題か――1972年体制の再検証』(岩波書店,2014年)
訳書
編集脚注
編集- ^ 毛里和子|受賞者 - 福岡アジア文化賞
- ^ a b c d “『現代中国 内政と外交』(名古屋大学出版会) - 著者:毛里 和子 - 毛里 和子による後書き”. ALL REVIEWS. 2021年10月4日閲覧。
- ^ a b 経歴 - 福岡アジア文化賞
- ^ “表彰データベース”. 早稲田大学. 2021年10月4日閲覧。
- ^ “プログラム概要: 21世紀COE「現代アジア学の創生」|早稲田大学 グローバルCOEプログラム”. www.waseda-giari.jp. 2021年10月4日閲覧。
- ^ “当代中国研究―系譜と挑戦(講書始の儀におけるご進講の内容(平成29年1月11日))”. 宮内庁. 2017年5月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2021年10月5日閲覧。
- ^ “秋の叙勲・褒章 私学関係者が多数受章”. 全私学新聞 (2003年11月3日). 2023年4月26日閲覧。
- ^ “文化勲章に丸谷才一さん、大滝秀治さんら功労者”. YOMIURI ONLINE (2011年10月25日). 2011年10月27日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年4月12日閲覧。
外部リンク
編集- 人間文化研究機構(2016年7月29日閲覧)
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