歌川貞房
江戸時代の浮世絵師
来歴
編集歌川国貞の門人。本姓は大沢、歌川の画姓を称し、五亀亭、五湖亭、五楓亭、桶蝶楼、震斎と号す。はじめは江戸京橋に住んでいたが、のちに大坂に移った。作画期は文政から嘉永の頃にかけてで、合巻の挿絵や芝居絵などを描く。門人に歌川房種がいる。
作品
編集- 『見世物語』(立川焉馬作) 合巻 ※文政4年(1821年)刊行
- 『仇競花夕栄』上下二巻(松亭金水作) 合巻 ※天保10年(1839年)刊行
- 『勧善浮世車』上下二巻(松亭金水作) 合巻 ※弘化5年(1848年)刊行
- 『艶本玉の茎』3冊 艶本
- 「東都両国夕涼之図」 大判錦絵3枚続 江戸東京博物館所蔵
- 「忠臣蔵見立人形」 大判錦絵 江戸東京博物館所蔵
- 「忠臣蔵 大序より十一段目」 大判錦絵3枚続 江戸東京博物館所蔵
- 「忠臣蔵全段図」 大判錦絵3枚続 礫川浮世絵美術館所蔵
- 「提灯渡り傘の曲」
- 「風流道化拳合」
- 「扇に筆をとる遊女」 絹本着色 ジェノヴァ東洋美術館所蔵
- 「美人萩をみる図」 ※「東都貞房画」の落款、「貞房」の壺形印あり
参考文献
編集- 井上和雄編 『浮世絵師伝』 渡辺版画店、1931年 ※国立国会図書館デジタルコレクションに本文あり[1]。
- 日本浮世絵協会編 『原色浮世絵大百科事典』(第2巻) 大修館書店、1982年 ※45頁