朱子語類
『朱子語類』(しゅしごるい)は、中国の宋代、同時代の儒学者である朱熹(朱子)がその門弟たちと交わした言葉を、その没後に集成し門類に分類した書物である。咸淳6年(1270年)、黎靖徳編、140巻。
成立
編集朱子の語録・語類には、黎靖徳編の本書以前に、数種の編纂物が存在した。
- 語録
- 李道伝集成本(池録) - 34巻・続増1巻
- 李性伝続編本(饒録) - 46巻
- 蔡杭編本(饒後録) - 26巻
- 呉堅編本(建録) - 20巻
- 語類
- 黄士毅編本(蜀本) - 140巻
- 王佖続編本(徽本) - 40巻
黎靖徳は、それらの諸本を集成整理し、決定版としての朱子語類を編んだ。
部門
編集
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特徴
編集本書は、書名の如く「語類」であるため、書物としての推敲を経た文章ではなく、語り言葉としての語によって綴られている。そのため、構文には齟齬があったり、尻切れ状態のものも見受けられる。また、近世中国の語学史上の資料としても、重視されている。
もちろん、朱子の思想や性理の学としての朱子学の実勢を朱子門下の語り口から知ることが出来る一次資料であり、史学および考証学に関しても、注目される記事を含んでいる。