怪人対名探偵
『怪人対名探偵』(かいじんたいめいたんてい)は、芦辺拓による日本の推理小説。「森江春策の事件簿シリーズ」の8作目。
怪人対名探偵 | ||
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著者 | 芦辺拓 | |
イラスト | 辰巳四郎 | |
発行日 | 2000年5月5日 | |
発行元 | 講談社 | |
ジャンル | 推理小説 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 講談社ノベルス | |
ページ数 | 415 | |
前作 | 不思議の国のアリバイ | |
次作 | 和時計の館の殺人 | |
コード | ISBN 4-06-182132-6 | |
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本格ミステリベスト10の2001年版で第10位にランクインした。全ての章題が江戸川乱歩作品の章題から取られており、乱歩へ捧げるオマージュ作品でもある。
書籍情報
編集- 講談社ノベルス:2000年5月5日発行、ISBN 4-06-182132-6、表紙 辰巳四郎
- 講談社文庫:2004年12月15日発行、ISBN 4-06-274952-1、表紙 藤田新策、解説 喜国雅彦
あらすじ
編集暴漢に襲われた女子高生、誘拐された小学生、バイクで事故を起こした男性、腹部に癌種を植え付けられ間もなく亡くなった老人……。ある男の深い恨みは、対象となる人物の親類縁者にも容赦なく及び、《殺人喜劇王》を名乗り、次々と奇妙な方法で命を奪っていく。名探偵・森江春策が明かす驚愕の真実とは……。
登場人物
編集- 三谷 駿(みたに しゅん)
- 小学6年生。探偵小説が好き。下校途中に何者かにさらわれる。
- 村下 玲美(むらした れみ)
- 16歳、高校1年生。下校途中に暴漢に襲われ、顔に怪我を負う。母子家庭。駿とはいとこ同士。
- 村下 加奈江(むらした かなえ)
- 玲美の母親。一人で喫茶店を切り盛りしている。
- 花筐城太郎(はながたみ じょうたろう)
- さる有名作家が生み出した日本一の名探偵。推理が佳境に入ろうとする時に、花に塩をかけて食べるという癖がある。
- 有明 雅彦(ありあけ まさひこ)
- 花筐の少年助手。日本一の名助手。
- 稲賀 剛士(いなが たけし)
- 大手広告代理店《大通ギガント》の副部長。いつも人を小馬鹿にしたような態度を取る。
- 河津 裕香(かわづ ゆうか)
- 玲美のクラスメイト。ふさぎ込んでいた玲美をコスプレパーティーに誘う。赤沢真紀のホームページで森江のことを知り、玲美と共に森江の事務所を訪れる。
- 森江 春策(もりえ しゅんさく)
- 通称レトロ・ビルに法律事務所を構える弁護士。玲美に《殺人喜劇王》について相談される。
- 新島 ともか(にいじま ともか)
- 「不思議の国のアリバイ」事件以来の、森江の秘書兼助手。
- 滝 儀一(たき ぎいち)
- 大阪府警の警部。森江が高校時代に知り合った。
- 来崎 四郎(きざき しろう)
- 仮名文字新聞の記者。
- 平田 鶴子(ひらた つるこ)
- 森江の行きつけのコーヒーショップ〈謎譚亭〉のオーナーの老婦人。情報交換の場であり、常連客たちは様々な知恵を貸してくれる。
章題
編集どの乱歩作品から取られているのかは、乱歩の世界内の対照表を参照
- プロローグ
- 十三号室の借主
- 闇を這うもの
- 蠢く触手
- 幻の兇笑
- 名探偵花筐城太郎
- 怪人物R・K
- 怪屋の怪
- 花筐城太郎の推理
- 恐ろしき水罠
- 大夜会
- 二人探偵
- 地上と地下
- 魔術師の怪技
- 時計塔の秘密
- 大空の縊死体
- 殺人映画
- ハヤブサ丸
- 異国風の怪人
- 桁はずれの悪計
- 生ける蝋人形
- 人体溶解術
- 空中観覧車
- 意外の人物
- 飛ぶ悪魔
- 探偵作家の推理
- 拷問窟
- 一足違いに
- 奇怪なる娯楽園
- パノラマ人形
- ズバ抜けた欺瞞
- 燃える骸骨
- 失望した滝警部
- 恐ろしき婚礼
- 有明少年の危難
- 殺人喜劇王対森江春策
- 白堊館の密話
- 空っぽの邸宅
- 森江春策の推理
- 邪悪の故郷
- 毒焔