山城地区
山城地域(やましろちいき)とは、京都府南部の15市町村を慣用的に表すいわゆる広域地名である[1] [注釈 1] [注釈 2] [注釈 3]この名称は旧国名の山城国に由来すると考えられるが、旧山城国に含まれる京都市域を含まないことが今日では一般的である[4][注釈 4]。
なお、桂川右岸の3市町(いわゆる乙訓地区)を含まず、宇治市以南の12市町村を指す用例もみられるが、その場合には「南山城地域」や「山城地区」と表現されることも多いようである[5][注釈 5][6][注釈 6]。
大阪府、奈良県、滋賀県、三重県に隣接し、関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)をはじめとするニュータウンが開発されて京都や大阪のベッドタウンとして人口が急増してきたが、2010年(平成22年)の70万9千人余をピークに人口は減少しつつある[7]。現在の山城地域の人口は約70万人であり、概ね徳島県に匹敵する[8]。今後の人口動態の見通しは地域内で大きく異なり、学研都市地域では2030年ごろまで人口増加が続く一方、南東部の相楽東部地域(笠置町、和束町、南山城村)では2045年頃までに2015年に比べ3分の1に減少すると予測されている[9][注釈 7] 。
交通アクセスについては、戦前から多くの鉄道路線が存在するほか、やや整備が遅れた道路網についても、1980年代末以降、京滋バイパス、第二京阪道路、京奈和自動車道、新名神高速道路などが開通してきた。
大山崎町などは隣接する大阪府北部(北摂地域)、八幡市や京田辺市西部などは同東部(北河内地域)、木津川市や精華町は隣接する奈良県北部(北和地域)との結びつきが強い。
市町村
編集(乙訓地区)
(山城地区)
一級河川
編集交通
編集鉄道
編集道路
編集高速自動車国道
編集一般国道有料道路
編集一般国道
編集(山城地区)
※国道163号の山城町以東は京都府山城南土木事務所、国道307号は京都府山城北土木事務所、その他は国土交通省京都国道事務所京都第一維持出張所の管理である。
主要府道
編集(山城地区)
- 京都府道3号大津南郷宇治線
- 京都府道4号笠置山添線
- 京都府道5号木津信楽線
- 京都府道7号京都宇治線
- 京都府道13号京都守口線
- 京都府道15号宇治淀線
- 京都府道22号八幡木津線
- 京都府道33号奈良笠置線
- 京都府道36号大津宇治線
- 京都府道44号奈良加茂線
- 京都府道47号天理加茂木津線
- 京都府道52号奈良精華線
- 京都府道65号生駒井手線
- 京都府道69号城陽宇治線
- 京都府道70号上狛城陽線
- 京都府道71号枚方山城線
- 京都府道72号生駒精華線
- 京都府道81号八幡宇治線
- 京都府道82号上野南山城線
一般府道
編集(山城地区)
- 京都府道241号向島宇治線
- 京都府道242号二尾木幡線
- 京都府道243号木幡停車場線
- 京都府道244号万福寺線
- 京都府道245号黄檗停車場線
- 京都府道246号宇治停車場線
- 京都府道247号宇治公園線
- 京都府道248号平等院線
- 京都府道249号宇治小倉停車場線
- 京都府道250号新田停車場線
- 京都府道251号富野荘八幡線
- 京都府道252号寺田水主線
- 京都府道253号富野荘停車場線
- 京都府道254号長池停車場線
- 京都府道255号山城青谷停車場線
- 京都府道256号山城総合運動公園城陽線
- 京都府道281号八幡城陽線
- 京都府道282号内里城陽線
- 京都府道283号奥山田射場線
- 京都府道284号八幡京田辺インター線
- 京都府道321号和束井手線
- 京都府道322号上狛停車場線
- 京都府道323号木津停車場線
- 京都府道324号木津加茂線
- 京都府道325号笠置公園線
- 京都府道326号けいはんな記念公園木津線
- 京都府道327号相楽台相楽線
- 京都府道328号相楽台桜が丘線
- 京都府道735号長尾八幡線
- 京都府道736号交野久御山線
- 京都府道751号木津平城線
- 京都府道752号高田東鳴川線
- 京都府道753号月ヶ瀬今山線
- 京都府道754号木津横田線
- 京都府道782号醍醐大津線(例外で京都市管理)
- 京都府道783号宇治田原大石東線
- 京都府道801号京都八幡木津自転車道線
管轄郵便局
編集うち山城地区では、郵便番号は基本的に610番台である(宇治市には601~地域がある)。郵便番号600~619地域は京都中央郵便局の管轄である。
電話市外局番
編集うち山城地区では、下記を除いて原則的に「0774」(宇治MA)である。
「075」(京都MA)
「0743」(奈良県奈良MA)
- 例外3、八幡市岩田大谷飛び地(枚方カントリークラブ)
脚注
編集注釈
編集- ^ 国会会議録においては、平成以降には「山城地域」の用例のみが見られ「山城地区」の用例はない。
- ^ もっとも、15市町村議会の議長で構成される協議会は「山城地区議長連絡会」と称するが、いずれにせよ、広域地名「山城」がいわゆる乙訓地区も含むものして用いられている[2]。
- ^ なお、「平成の大合併」による木津川市の発足以降、木津川市の一部(旧山城町域)を指す用例もみられる[3]。
- ^ 気象庁は宇治市ほかの7市町(概ね旧宇治郡・旧久世郡に相当)を「山城中部」、京田辺市ほかの5市町村(旧綴喜郡・旧相楽郡に相当)を「山城南部」に区分しているが、京都市及び旧乙訓郡にあたる向日市、長岡京市、大山崎町(乙訓地区)は「京都・亀岡」に区分されている。この場合の「山城」は旧国名「山城国」に由来するニュアンスが強いと考えられる(「山城地域(地区)」の「中部」「南部」の意味であれば、「北部」がないのは不自然であるため)。この点から、気象庁の区分は山城地域を12市町村に限定する根拠とはならない。
- ^ 山城地域のうち乙訓地区を除く12市町村を特に指す「南山城地域」の用例。 石川参考人(衆議院議員選挙区画定審議会会長(当時))「京都府については、京都市伏見区と向日市、長岡京市、乙訓郡をもって第三区とし、宇治市、久世郡を含むいわゆる南山城地域をもって第六区とすることとしております。」[5]
- ^ 山城地域を「乙訓地区」と「山城地区」に区分した用例のひとつ。京都府議会会議録「平成30年府民生活・厚生常任委員会12月定例会」兎本委員「保健所は乙訓、山城地区に2つありますし」[6]
- ^ 相楽東部の2町1村に綴喜郡井手町、宇治田原町を加えた「木津川右岸地域」としても人口の半減が見込まれている。[10]
出典
編集- ^ “山城地域とは(位置と概要)”. 京都府山城広域振興局. 2022年7月10日閲覧。
- ^ “中井たかのり『山城地区議長連絡協議会の定例会』”. 中井たかのりオフィシャルブログ「真面目に一生懸命!!」Powered by Ameba. 2022年7月10日閲覧。
- ^ 木津川市. “コミュニティバス(山城地域)”. 木津川市. 2022年7月10日閲覧。
- ^ “気象警報・注意報や天気予報の発表区域>京都府”. 気象庁. 2022年7月10日閲覧。
- ^ a b “国会会議録「第130回国会 参議院 政治改革に関する特別委員会 閉会後第1号 平成6年9月6日」”. kokkai.ndl.go.jp. 2022年7月10日閲覧。
- ^ a b “京都府議会 会議録”. www.pref.kyoto.dbsr.jp. 京都府議会. 2022年7月10日閲覧。
- ^ “京都府オープンデータカタログサイト「市区町村別推計人口(1986年~2021年)」”. data.bodik.jp. 2022年7月10日閲覧。
- ^ “e-Stat(政府統計の総合窓口)「令和2年国勢調査/都道府県・市区町村別の主な結果」”. 政府統計の総合窓口. 2022年7月10日閲覧。
- ^ “日本の地域別将来推計人口(平成30(2018)年推計)|国立社会保障・人口問題研究所”. www.ipss.go.jp. 2022年7月10日閲覧。
- ^ “山城地域の将来推計人口(~2045)京都府南部1 5市町村の将来推計人口/指数”. 京都府山城広域振興局. 2022年7月10日閲覧。