将棊頭山
日本の長野県にある山
将棊頭山(しょうぎかしらやま)は、木曽山脈(中央アルプス)にある標高2730mの山。木曽駒ヶ岳の北に位置し、山体すべてが長野県に属する。
将棊頭山 | |
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伊那市より見る将棋頭山(撮影2009年7月) | |
標高 | 2,730 m |
所在地 |
日本 長野県木曽郡木曽町 伊那市、上伊那郡宮田村 |
位置 | 北緯35度48分12秒 東経137度49分37秒 / 北緯35.80333度 東経137.82694度座標: 北緯35度48分12秒 東経137度49分37秒 / 北緯35.80333度 東経137.82694度 |
山系 | 木曽山脈 |
将棊頭山の位置 | |
プロジェクト 山 |
概要
編集山の姿が将棋の駒に似ているところから名前がついた。「桂小場」から日帰り登山ができる山で、高山植物コマクサ群生の山である。
日本の分水界が山頂の間近まで迫っているが、将棊頭山の山頂に降った雨は、東は天竜川、西は木曽川へと集まり、いずれも太平洋へ注いでいる。ちなみに、分水界は、山頂の北西約1kmの胸突ノ頭付近で、日本海に注ぐ信濃川水系の奈良井川の源流となっている。
歴史
編集- 1913年(大正2年)に長野県中箕輪高等小学校(現在の箕輪町立箕輪中学校)の集団登山の遭難事故(木曽駒ヶ岳大量遭難事故)発生した。山頂の南側には、記念する碑がある。この遭難事故をもとに、のちに作家新田次郎が小説『聖職の碑』を著している。
- 1915年大正4年 遭難事故を受けて西駒山荘を、地元の方が建設資金を募って作り運営していた。
- 1967年 ロープウェイができて登山経路が変わって採算が取れなくなり、伊那市に移管して信州大学学生が経営していた[1]。
- 2000年 信州大学OBが当該山小屋の経営をして、登山者の安全をみまもっている[1]。
- 2016年 8月 1日 西駒山荘石室が国登録有形文化財に登録なる[2][3][1]。
登山道
編集各方面からの登山道がある。山頂直下の東側には伊那市西駒山荘があり、付近に天命水と呼ばれる湧水がある。将棊頭山と茶臼山(標高2,653m)の間には、花崗岩の鋭く尖った行者岩(標高2,658m)がある。
- 中央アルプス縦走ルート
夏と秋の最盛期には、駒ヶ岳ロープウェイの駅には長蛇の列が生じる。千畳敷駅構内には売店、レストランやトイレがある。北御所登山道ルートは地元の学校の学校登山に利用している。
- 西駒登山ルート
一般的なルートである。
- 桂小場駐車場 - 野田場・ぶどうの泉 - 馬返し - 大樽小屋 - 胸突き八丁 - 西駒山荘 - 将棊頭山
- 茶臼山経由ルート
- 権現づるね
周辺の山小屋
編集周辺の山
編集木曽山脈(中央アルプス)の主な山は、木曽山脈を参照。
交通
編集- 車 国道19号.153号または、中央高速道路伊北IC。
羽場交差点より伊那西部広域農道。県道202号を桂小場駐車場。
- 京王バス 駒ヶ岳千畳敷カールおとくきっぷ
脚注
編集- ^ a b c 2023年7月15日NHKR1石丸謙二郎の山カフェ
- ^ “西駒山荘石室 - 文化遺産オンライン”. 文化庁(公式サイト). 2023年7月15日閲覧。
- ^ “西駒山荘石室 - 信州の文化財”. 八十二文化財団. 2023年7月15日閲覧。
参考文献
編集- 『三省堂 日本山名事典』三省堂、ISBN 978-4-385-15404-6
- 『日本の山1000』山と溪谷社、ISBN 4-635-09025-6
- 『新日本山岳誌』ナカニシヤ出版、ISBN 4-7795-0000-1
- 『ヤマケイ アルペンガイド 中央アルプス 御嶽山・白山』山と溪谷社、ISBN 4-635-01320-0
- 『山と高原地図 木曽駒・空木岳 中央アルプス2010』昭文社、ISBN 978-4-398-75720-3
- 『新・分県登山ガイド(改訂版) 長野県の山』山と溪谷社、ISBN 978-4-635-02365-8
- 『中央アルプスの山旅 地形・地質観察ガイド』飯田市美術博物館
関連項目
編集- 木曽山脈(中央アルプス)
- 日本の山一覧 (高さ順)・第84位
- 聖職の碑