富士松駅

愛知県刈谷市にある名古屋鉄道の駅

富士松駅(ふじまつえき)は、愛知県刈谷市今川町一丁目にある名古屋鉄道名古屋本線である。駅番号はNH21

富士松駅
北口駅舎(2014年3月)
ふじまつ
FUJIMATSU
NH20 一ツ木 (2.0 km)
(1.5 km) 豊明 NH22
地図
所在地 愛知県刈谷市今川町一丁目805
北緯35度1分47秒 東経137度0分59.4秒 / 北緯35.02972度 東経137.016500度 / 35.02972; 137.016500座標: 北緯35度1分47秒 東経137度0分59.4秒 / 北緯35.02972度 東経137.016500度 / 35.02972; 137.016500
駅番号 NH  21 
所属事業者 名古屋鉄道
所属路線 名古屋本線
キロ程 46.6 km(豊橋起点)
駅構造 地上駅
ホーム 相対式 2面2線
乗降人員
-統計年度-
3,120人/日
-2022年-
開業年月日 1923年大正12年)4月1日
備考 1952年3月1日今川駅から改称。
無人駅
テンプレートを表示

概要

編集

普通列車のみが停車し、毎時ほぼ4本(土・休日の夜間は毎時2本)が設定されている。また、近隣にある豊明駅前後駅または知立駅新安城駅でおおむね緩急接続が図られている。無人駅だが、刈谷わんさか祭りの開催場所の最寄り駅となり利用が多いことから、祭りの当日は駅員を数名配置しているほか、2007年平成19年)からは通常は停車しない急行列車などを停車させている。

1923年大正12年)の開業時には所在地の地名をとって「今川駅」と称していた[1]が、1952年昭和27年)に村名(富士松村)をとって現在の駅名に改称した[1]

歴史

編集

駅構造

編集

駅舎

編集

以前は有人駅だったが、2004年(平成16年)9月15日トランパス導入と同時に、駅集中管理システム(管理駅は知立駅[6])が導入され、無人駅となった。改札口は各ホームの知立寄りに1箇所ずつあり、付近には自動券売機(新規manaca通勤定期乗車券及び継続manaca定期乗車券の購入も可能ではあるが、7:00~22:00以外の時間は名鉄ミューズカードでの決済が不可能である)と、自動精算機(ICカードの積み増し等も可能)が1台ずつ設置されている。また、改札機は2台(何もICカード対応)設置されており、そのうちの1台は車椅子対応である。

従前は北改札口(上りホーム側)しかなかった上に、互いのホームを行き来できる跨線橋にはバリアフリー設備がないため、車椅子などを利用する旅客に対しては「名古屋方面の列車を利用する場合には近隣の駅で折返し乗車」するように案内していた(この駅から乗車して名古屋方面へ向かう場合には、一旦上り列車で知立まで向かって下り列車に乗り換える。逆に、下り列車に乗車していてこの駅で下車する場合には、一旦豊明まで乗車して上り列車に乗り換える形になっていた)が、2014年に新たに南改札口(下りホーム側)が開設され、下りホームもバリアフリー化された[7]

北改札口の駅舎や駅前広場、周辺の道路は、1971年(昭和46年)から始まった刈谷市が行った衣浦東部都市計画事業刈谷富士松土地区画整理事業(駅周辺の整備事業)により整備され、駅舎は1982年(昭和57年)7月6日に建て替えられた。北改札口の駅舎や駅前広場はレンガを基調としたデザインとなっている。

駅構内のトイレは2004年(平成16年)に廃止されたが、北改札口の横(改札外)にバリアフリー対応の公衆トイレがある。

ホーム・配線

編集

相対式ホーム2面2線の跨線橋を持つ地上駅である。ホームの一部は県道の上にある。

上下線とも、有効長は19m車両6両分であり、屋根はこのうち約3両分設置されている。なお、屋根が無い部分ではホームの幅が比較的狭隘であるほか、電柱が建てられていることや曲線を描いている線形とあわせてホーム前後の見通しは良くないが、乗務員支援のためのカメラなどは設置されていない。

南口駅舎建設にあわせて、ホーム嵩上げ、跨線橋改修、上り線ホーム上屋延伸、ホーム延伸、南口駅舎スロープ上屋設置が2014年(平成26年)3月に完了した。

のりば
番線 路線 方向 行先
1 NH 名古屋本線 下り 金山名鉄名古屋方面[8]
2 上り 東岡崎豊橋方面[8]

カーブの半径は800m。1番線は内カーブで見通しが悪いため通過列車に105km/hの速度制限がかかる。

当初は当駅に待避設備を設け主要駅とする動きもあったが、地元の反対に遭い阿野駅(現在の豊明駅)に変更された経緯がある[9]

配線図

編集
富士松駅 構内配線略図

東岡崎・
豊橋方面
 
神宮前・
名古屋方面
凡例
出典:[10]


刈谷市の取り組み

編集

刈谷市の富士松駅への主な取り組みは、2003年(平成15年)に発行され、10年後の2013年(平成25年)までを計画期間とする『第6次刈谷市総合計画「FORWARD」』によると、以下のようなものである[11]

第3章1節6項公共交通の施策の内容の(1)鉄道整備3に「名鉄名古屋本線富士松駅での停車本数の増加」を掲げている。なお、『刈谷市都市交通戦略』では富士松駅の急行停車を市から要望中とある[12]

第3章1節6項公共施設の施策の内容の(2)バス事業の充実2に「民間活力を活用した新たなバス事業の誘導、支援などを検討する」と掲載しており、2007年(平成19年)4月1日に刈谷市の要請で名鉄バス刈谷・愛教大線が開設された。

利用状況

編集

2007年(平成19年)に名鉄バスの刈谷・愛教大線が開設したことで、愛知教育大学の学生による利用も増えている。

  • 『名鉄120年:近20年のあゆみ』によると2013年度当時の1日平均乗降人員は2,640人であり、この値は名鉄全駅(275駅)中 160位、 名古屋本線(60駅)中 43位であった[13]
  • 『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は1,945人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間内各駅(岐阜市内線・田神線・美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間)を除く名鉄全駅(342駅)中175位、 名古屋本線(61駅)中41位であった[14]
  • 「移動等円滑化取組報告書」によれば、2022年度の1日平均乗降人員は3,120人である[15]

駅周辺

編集

施設

編集

バス

編集
名鉄バス
刈谷市公共施設連絡バス

タクシー

編集
  • 刈谷交通

隣の駅

編集
名古屋鉄道
NH 名古屋本線
快速特急特急急行準急
通過
普通
一ツ木駅 (NH20) - 富士松駅 (NH21) - 豊明駅 (NH22)

脚注

編集
  1. ^ a b 刈谷市民だより2014年4月1日号
  2. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、464頁。 
  3. ^ 「鉄道記録帳」『RAIL FAN』第51巻第12号、鉄道友の会、2004年12月号、28頁。 
  4. ^ 寺田裕一『改訂新版 データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2013年、254頁。ISBN 978-4777013364 
  5. ^ 3月23日(日)に富士松駅南口駅舎が開業します” (PDF). 名古屋鉄道 (2014年3月10日). 2014年3月20日閲覧。
  6. ^ 名古屋本線 神宮前駅~東岡崎駅および新川橋駅に共通SFカードシステム「トランパス」を導入します - 名古屋鉄道、2004年8月25日
  7. ^ 名鉄、富士松駅に南口駅舎を整備”. レスポンス(Response.jp) (2014年3月10日). 2024年11月17日閲覧。
  8. ^ a b 富士松(NH21)(ふじまつ) 路線一覧”. 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  9. ^ “国鉄・名鉄の開通するとき” - 『続 刈谷風土記』刈谷郷土を学ぶ会、1990年
  10. ^ 電気車研究会、『鉄道ピクトリアル』通巻第816号 2009年3月 臨時増刊号 「特集 - 名古屋鉄道」、巻末折込「名古屋鉄道 配線略図」
  11. ^ 参考資料:第6次刈谷市総合計画「FORWARD」
  12. ^ 刈谷市都市交通戦略 平成24年~平成42年 59頁。
  13. ^ 名鉄120年史編纂委員会事務局(編)『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年、160-162頁。 
  14. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、651-653頁。 
  15. ^ 令和4年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 名古屋鉄道. 2023年8月3日閲覧。

関連項目

編集

外部リンク

編集