安田善巳

日本の実業家、ゲームクリエイター

安田 善巳(やすだ よしみ、1958年10月24日- )は、日本実業家ゲームクリエイター。株式会社Dragami Games取締役。島根県松江市出身[1]

やすだ よしみ

安田 善巳
生誕 (1958-10-24) 1958年10月24日(66歳)
日本の旗 日本島根県松江市
国籍 日本の旗 日本
出身校 京都大学
職業 実業家ゲームクリエイター
肩書き 株式会社Dragami Games取締役
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来歴

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京都大学卒業(1981年3月)。日本興業銀行を経てゲーム業界に転職し、テクモ代表取締役社長、角川ゲームス代表取締役社長、フロム・ソフトウェア代表取締役会長、Dragami Games代表取締役社長など、4つのゲーム会社の経営者兼ゲームクリエイターを歴任している。

ゲームクリエイターとしては、20年間で12タイトルの新作ゲームをプロデュースし、安田がプロデュースした12タイトルの総販売本数は、1100万本を誇る[2]。その中には、『モンスターファーム』、『NINJA GAIDEN』、『ロリポップチェーンソー』、『艦隊これくしょん -艦これ-』、『KILLER IS DEAD』(キラー イズ デッド)などのミリオンセラータイトルが存在している。

2011年8月には、ワーナー・ブラザースとのグローバルパートナーシップを発表。グラスホッパー・マニファクチュアと共に『ロリポップチェーンソー』を生み出し、2012年6月に世界同時発売を実現。角川ゲームスタイトルとして初のミリオンセラーを記録した[3]

2013年4月には、プロデューサーとして『艦隊これくしょん -艦これ-』の運営サービスを開始した[4]。また、『艦隊これくしょん -艦これ-』の家庭用ゲームへの移植版である『艦これ改』(PSVITA)は2016年2月18日に発売されている。

2013年8月には再びグラスホッパー・マニファクチュアと組み、『KILLER IS DEAD』を発売した[5][6]

2014年5月には、KADOKAWAグループとなったフロム・ソフトウェアの代表取締役会長に就任した[7]

2016年6月16日には、日本の魅力を世界に発信して行くプロジェクトとして、安田が自ら企画した故郷島根県を舞台とするミステリーアドベンチャー『√Letter ルートレター』を発売した。2022年9月には、√Letter ルートレターシリーズの世界累計販売本数が60万本を突破[8]

2017年6月22日には、初の原作者としてシナリオを執筆した作品である『GOD WARS 〜時をこえて〜』を発売した[9]

2018年6月14日には、プラットフォームにNintendo Switchを加えたバージョンアップ版『GOD WARS 日本神話大戦』を発売。2024年4月9日には、GOD WARSシリーズの世界累計販売本数が40万本を突破[10]

2022年2月17日には、4年ぶりに自身が原作シナリオを書いたPS5・PS4向け新作ロボットSRPG『Relayer』を発売した[11]

2022年5月27日、角川ゲームス取締役の冬野智と共に同社から独立し、Dragami Gamesを設立し代表取締役社長に就任した[12]。この際に、安田がプロデュースしたタイトルの権利が角川ゲームスから移譲されることになった。

2022年7月5日には『ロリポップチェーンソー』の発売10周年を記念したリメイク版『ロリポップチェーンソーRePOP』の制作を発表し、2024年9月26日に発売した。2025年1月10日には同作の世界累計販売本数が20万本を突破[13]

2025年4月1日、同日付で安田は同社代表職を退任し、同年6月開催の定時株主総会をもって取締役も退任する[14]。安田は、『ロリポップリポップチェーンソーRePOP』がヒットし会社経営が安定軌道に乗ったので経営者を勇退する。この20年間、ゲーム開発に没頭して来たので、一度お休みをいただく。私が作るゲームでみなさんと再会する日が来ることを願っている!」[15]とコメントし、将来、『ゲームクリエイター』として復活する可能性を示唆している[16]

2025年5月7日、安田がエグゼクティブプロデューサーとバトル&イベントシーンディレクターを務めた『KILLER IS DEAD』(キラー イズ デッド)の世界累計販売本数が100万本を突破したことが発表された[17]

人物

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ゲームのプロデュースはもちろん開発ディレクターを務めるゲーム業界では珍しいプレイングマネジャー型経営者。

「ジャムおじさん」のペンネームで、1988年から1994年までの6年間にわたりコンピュータゲーム雑誌(『Beep』など)のコラムを連載。

2014年12月6日には、ゲームアナリストである平林久和とWebトーク番組である『オールゲームニッポン』を開始した[18]

作品一覧

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2005年

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2007年

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2012年

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2013年

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2014年

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2016年

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2017年

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2018年

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2022年

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2024年

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  • ロリポップチェーンソー RePOP(PlayStation 5 / PlayStation 4 / Xbox Series X/S / Xbox One / Nintendo Switch / Steam、2024年9月26日発売、プロデューサー/最高開発責任者:安田善巳、開発:Dragami Games)

脚注

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  1. ^ 『ルートレター』の鍵を握るのはゲームに登場するリアルな島根県の人々【オールゲームニッポン 第27回】 インサイド 2018年7月21日閲覧。
  2. ^ 『安田がプロデュースした20タイトルとは|publisher=X.com” (2025年3月19日). 2025年3月20日閲覧。
  3. ^ 『ロリポップチェーンソー』全世界100万本突破記念、“『LOLLIPOP CHAINSAW』春のキャンペーン”が開催決定”. ファミ通.com (2014年3月19日). 2025年2月20日閲覧。
  4. ^ 角川ゲームスが「KADOKAWA GAME STUDIO MEDIA BRIEFING 2013 AUTUMN」を開催。「艦これ改(仮)」および「NAtURAL DOCtRINE」が正式発表された会場の模様をレポート”. 4gamer.net (2013年9月26日). 2025年2月20日閲覧。
  5. ^ 『KILLER is DEAD(キラー イズ デッド』角川ゲームスXグラスホッパー・マニファクチュア第2弾!”. ファミ通.com (2012年4月5日). 2025年2月20日閲覧。
  6. ^ a b 新たな“殺し屋”シリーズ、『KILLER IS DEAD(キラー イズ デッド)』! 開発のキーマンを直撃!!”. ファミ通.com (2013年4月13日). 2025年2月20日閲覧。
  7. ^ フロム・ソフトウェア、役員人事を発表 ― 会長に角川ゲームスの安田善巳、社長に『DARK SOULS』の宮崎英高”. Game Business.jp (2014年5月22日). 2025年3月4日閲覧。
  8. ^ 「√Letter ルートレター」シリーズの累計販売本数が60万本を突破”. 4gamer.net (2022年9月9日). 2025年2月20日閲覧。
  9. ^ タクティクスRPG「GOD WARS ~時をこえて~」が本日発売。発売記念ニコ生が20:00に実施へ/”. 4gamer.net (2017年6月22日). 2025年2月20日閲覧。
  10. ^ 「GOD WARS」シリーズ全世界累計販売本数40万本突破を記念したセールを4月10日0:00より開催”. 4gamer.net (2024年4月9日). 2025年2月20日閲覧。
  11. ^ PS5™/PS4®『Relayer(リレイヤー)』2022年2月17日発売決定! 最新トレーラーでバトルや育成のシステムが明らかに!”. PlayStation.Blog (2021年9月30日). 2025年3月4日閲覧。
  12. ^ “角川ゲームス、安田善巳氏と冬野智氏が一部事業を切り出す形で「Dragami Games」独立 エクストリームの連結子会社に、保有IPで協業も検討”. ゲームビズ. (2022年5月27日). https://gamebiz.jp/news/349927 2025年2月20日閲覧。 
  13. ^ チアリーダーがチェンソーでゾンビたちを斬りまくる。「ロリポップチェーンソー RePOP」,世界累計販売本数が20万本を突破”. 4gamer.net (2025年1月10日). 2025年2月20日閲覧。
  14. ^ 【人事】ドラガミゲームス、佐藤昌平氏が社長就任 エクストリームと兼任 前社長の安田善巳氏は6月に取締役を退任へ”. gamebiz (2025年4月1日). 2025年4月1日閲覧。
  15. ^ 『安田社長退任のあいさつ』|publisher=X.com” (2025年4月2日). 2025年4月2日閲覧。
  16. ^ 『ドラガミゲームス・安田善巳氏が社長退任で“お休み”へ…テクモやフロム、角川など第一線で活躍。『ロリポップチェーンソー RePOP』のヒットで勇退を決意』|publisher=X.com” (2025年4月2日). 2025年4月2日閲覧。
  17. ^ キラーイズデッドの世界累計販売本数が100万本を突破”. Dragami Games (2025年5月7日). 2025年5月9日閲覧。
  18. ^ 『安田善巳と平林久和のオールゲームニッポンに関するニュースまとめ一覧』|publisher=inside-games.jp” (2025年4月2日). 2025年4月2日閲覧。

参考文献

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外部リンク

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