宇宙の音楽』(Music of the Spheres)は、フィリップ・スパークが作曲したブラスバンド曲。日本語題として「天球の音楽」「天体の音楽」といった表記もある。

概要

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イングランドブラスバンド、ヨークシャー・ビルディング・ソサエティ・バンド(現ハモンズ・ソルテア・バンド (英語版))の委嘱により、2004年にスコットランドで開催されたヨーロッパ・ブラスバンド選手権大会(European Brass Band Championships)での同バンドの自由選択曲として作曲された。

2004年5月1日にグラスゴーのロイヤル・コンサート・ホール(Glasgow Royal Concert Hall)で行われたヨーロッパ・ブラスバンド選手権大会での自由選択曲として、デヴィッド・キング(David King)の指揮で初演された。この演奏により、ヨークシャー・ビルディング・ソサエティ・バンドは同選手権大会6連覇を達成している。

古代ギリシア数学者哲学者ピタゴラスとその一派が唱えた「天球の音楽」に着想を得て、宇宙の創生から未来を音楽で描いた。

続けて演奏される7つの部分からなり、テナーホーンの独奏により宇宙の始まりを表す「t=0」、激しい「ビッグバン」、生まれたばかりの地球を描く静寂な「孤独な惑星」、地球に迫る危機である「小惑星帯と流星群」、宇宙全体が奏でているという「天球の音楽」と「ハルモニア」、そして宇宙の未来に想いを馳せる「未知なるもの」で壮大な終結を迎える。

演奏時間は約16分。

後に作曲者自身によって吹奏楽にも編曲された。吹奏楽版は、2005年6月3日に大阪市ザ・シンフォニーホールで、山下一史の指揮、大阪市音楽団の演奏により初演され、その年のウィリアム・レヴェリ作曲コンテストに優勝している。

楽譜は、スパークが起こしたイギリスのアングロ・ミュージック(Anglo Music Press)から2004年に出版された。

編成

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英国式ブラスバンドの使用楽器・編成に基づく。 ただし、リピアノコルネットパートがなく、フリューゲルホルンが2本になっている。

脚注

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参考文献

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