外清浄
概要
編集内清浄が精神的な潔斎であるのに対して、外清浄は禊・祓えなどのうち物質的・形式的なものを指す。
主に中世頃の概念であり、『伊勢太神宮参詣記』などでは度会神道の修行方法として内外清浄があげられ[1]、一条兼良による著書『日本書紀纂疏』にも内外清浄の説明が見られ[2][3][4]、室町時代の吉田兼倶による吉田神道は顕露教と隠幽教の区別を設けたが、前者の儀式などがこれにあたるとした。『神道大意』や『唯一神道名法要集』などに記述がある。
分析
編集加藤玄智は著書『神道論』の中で、宗教学は自然教と文明教を分け、神道は自然教期から文明教期に移行したが、前者の肉体の清浄である外清浄に対して精神の清浄である内清浄の後者があるとした[6]。
脚注
編集- ^ 白井 忠功 (1978). “伊勢紀行についての覚え書”. 立正大学文学部論叢 62 .
- ^ 『日本書紀纂疏』(人文学オープンデータ共同利用センター) 第135コマ目
- ^ “永谷天満宮 春季例祭・湯立神楽奉仕”. 相州藤沢 白旗神社 (2021年4月3日). 2021年12月16日閲覧。
- ^ “10月のことば”. facebook. 小津神社(高知市) (2018年10月1日). 2021年12月16日閲覧。
- ^ “近世における祓の展開”. 國學院大學. 2021年12月15日閲覧。
- ^ 加藤玄智 (1934). 神道論. 東方書院. p. 4-6(国立国会図書館)