古堤街道
古堤街道(ふるつつみかいどう)は、大阪府大阪市と奈良県生駒市を生駒山北側の山越えで結んでいる街道。 経由地名から「中垣内越」「竜間越」とも呼ばれる。阪奈道路の前身である。
概要
編集この道がいつ頃整備されたかは定かでないが、大阪と奈良を結ぶ主要街道のひとつであり、摂津国南東部と大和国北西部を結ぶ「大和街道」の一つとされた。 近世以前、河内国に深野池・新開池という2つの大きな池が存在していたころは京橋から東へ、新開池の北側のほとりを通り、角堂浜(住道浜)から船で深野池の東岸へ渡った。このあたりまでは大坂からの野崎参りの参拝道としても機能した。1704年の大和川付替え以降は大きな池はなくなり、京橋から住道までは寝屋川右岸に沿い、現在のJR片町線住道駅前で寝屋川を橋で渡り、中垣内から竜間方面へ山を越えた。山越えの途中で田原方面と生駒方面の二手に分かれる。
明治時代になり、「古堤街道」と正式に命名され、それ以降地元有志らにより、悪路であった山越え区間を中心に改修がたびたびなされた。
なお、本街道の山越え道そのものは現在は府道701号中垣内南田原線に指定されており、阪奈道路は本街道の交通量が増大したことによる抜本的対策として建設され、1958年に開通した。
JR住道駅近く、本通商店街の東外れなど数カ所に「古堤街道」と記された明治期の道路標が現存する。
経由地
編集※西から東へ記載。
- 住吉神社
- 国道168号交点(出店交差点・南田原バイパス中交差点の一つ北の辻)
参考資料・外部リンク
編集- 武藤善一郎著「大阪の街道と道標」改訂版(ISBN 4-88325-203-5)
- 木村武夫編 城東区史編纂委員会「城東区史」1974年