冷泉彰彦
冷泉 彰彦(れいぜい あきひこ、1959年6月22日 - )は、在アメリカ合衆国の教員、作家、 翻訳家、鉄道評論家。本名、前田文夫。
冷泉 彰彦 (れいぜい あきひこ) | |
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誕生 |
前田 文夫 1959年6月22日(65歳) 日本・東京都 |
職業 | 教員、作家、翻訳家、鉄道評論家 |
活動期間 | 1999年 - |
ジャンル | 小説 |
主題 | 評論、随筆 |
代表作 |
『トロイの木馬』(1999年) 『911 - セプテンバーイレブンス』(2004年) 『「関係の空気」「場の空気」』(2006年) |
デビュー作 | 『トロイの木馬』(1999年) |
ウィキポータル 文学 |
来歴
編集東京大学に進学し、文学部にてドイツ文学を学んだ。 同大学卒業後はベネッセコーポレーション勤務を経て[1]、1993年に渡米。ベルリッツ・インターナショナルに移り、企業経営に関する業務を担当[1]。
その後、コロンビア大学大学院にて修士課程(日本語教授法)[2]を修了し、ラトガース大学にて講師を務めた。
現在、プリンストン日本語学校高等部[3]主任[4]を務める。
現在、アメリカ合衆国ニュージャージー州に居住し、村上龍が主宰するメールマガジン「Japan Mail Media(JMM)」にて、「from 911 / USAレポート」と題したコラムを連載[5]、2011年にその内容をまとめた『From 911, USAレポート 10年の記録』を電子書籍として配信。2001年のアメリカ同時多発テロ事件後に始まった同コラムは、2014年6月現在で連載660回を超える[5]。
『ニューズウィーク』日本版のコラムニストであり、「プリンストン発 日本 / アメリカ新時代」と題して、2009年5月より週に2~3回のコラムを掲載している。
2014年4月より、有料メルマガ「冷泉彰彦のプリンストン通信」配信開始。
また、鴻上尚史とリサ・ステッグマイヤーが司会を務めるテレビ番組『COOL JAPAN〜発掘!かっこいいニッポン〜』に、ご意見番として準レギュラー出演している。
作風
編集1999年に上梓した『トロイの木馬』では2000年問題をテーマに取り上げており、コンピュータウイルスにより2000年1月1日に破綻する社会を描いている[6]。また、2000年代の日本経済について、「バブル崩壊後に低金利政策の結果、デフレが長期化した」[7] など独自の主張を展開している。
人物
編集- 「冷泉彰彦」は筆名であり、デビュー時に角川春樹から助言され命名した[8]。
- アメリカ合衆国大統領のバラク・オバマについて好意的な感情を持っており、オバマに対して「ひいき側」[9] に立脚していると発言している。2009年にオバマとシアトル・マリナーズ選手のイチローが対面した際は、「堂々とサインをするオバマと、直立不動の『気をつけ』の姿勢で待っているイチロー選手の対比は異常」[10] と指摘したうえで「イチロー選手は『完敗』」[10] と論評した。
主張
編集選択的夫婦別姓制度導入に賛同する。「選択的夫婦別姓制度の導入に反対などと主張することは、倫理的な正当性がきわめて低い。反対している者は家族が崩壊する、というが、その反対派の行動こそが、家族の形成を阻害している」などと主張している[11]。
著作
編集- 『トロイの木馬』(角川春樹事務所) 1999 ISBN 4894561557
- 『9・11 - あの日からアメリカ人の心はどう変わったか』(小学館) 2002 ISBN 4093860920
- 『911 - セプテンバーイレブンス』(小学館) 2004年 ISBN 4094056513
- 『メジャーリーグの愛され方』(日本放送出版協会) 2005 ISBN 4140881496
- 『「関係の空気」「場の空気」』(講談社) 2006 ISBN 4061498444
- 『民主党のアメリカ共和党のアメリカ』(日本経済新聞出版社) 2008 ISBN 9784532260156
- 『アメリカは本当に「貧困大国」なのか?』(阪急コミュニケーションズ) 2010 ISBN 9784484102146
- 『「上から目線」の時代』(講談社現代新書) 2012 ISBN 9784062881418
- 『場違いな人 - 「空気」と「目線」に悩まないコミュニケーション』(大和書房) 2013 ISBN 9784479793748
- 『チェンジはどこへ消えたか オーラをなくしたオバマの試練』(阪急コミュニケーションズ 、ニューズウィーク日本版ペーパーバックス) 2013 ISBN 9784484122359
- 『なぜ日本は誤解されるのか』(阪急コミュニケーションズ、ニューズウィーク日本版ペーパーバックス) 2013 ISBN 9784484142098
- 『アイビーリーグの入り方』(阪急コミュニケーションズ) 2014 ISBN 9784484142234
- 『「反米」日本の正体』(文藝春秋、文春新書) 2015 ISBN 9784166610211
- 『民主党のアメリカ共和党のアメリカ 』(日本経済新聞出版社) 2016 ISBN 9784532169985
- 『トランプ大統領の衝撃』(幻冬舎、幻冬舎新書) 2016 ISBN 9784344984462
- 『予言するアメリカ』(朝日新聞出版、朝日新書) 2017 ISBN 9784022737267
- 『自動運転「戦場」ルポ』(朝日新聞出版、朝日新書) 2018 ISBN 9784022737786
電子書籍
編集- 『From 911, USAレポート 10年の記録』(G2010)
翻訳
編集- 『プレイグランド』(トーマス・サンダース、小学館) 2003 ISBN 4093564213
- 『チャター - 全世界盗聴網が監視するテロと日常』(パトリック・ラーデン・キーフ、日本放送出版協会) 2005 ISBN 4140810769
- 『中東の絶望、そのリアル』(リチャード・エンゲル、朝日新聞社) 2016 ISBN 9784022514332
連載
編集- 「from 911 / USAレポート」(G2010、『村上龍 Japan Mail Media(JMM)』)
- 「プリンストン発 日本 / アメリカ新時代 」(阪急コミュニケーションズ、『ニューズウィーク日本版公式ブログ』)
- 「米国マネー最前線」(日経BP、『日経マネー』)
- 「アメリカ東海岸事情」「アメリカ出版事情」(毎日新聞社、『エコノミスト』)
- 「アメリカの視点×日本の視点」(TAKUYO CORPORATION、『ライトハウス』)
- 「シリーズ・鉄道技術を読み解く」(鉄道ジャーナル社、『鉄道ジャーナル』)
出演
編集テレビ
編集- COOL JAPAN〜発掘!かっこいいニッポン〜(NHK)
- 時空の泉〜石川よ、世界へ〜(北陸朝日放送)
脚注
編集- ^ a b c 『冷泉 彰彦 - れいぜい あきひこ |日本経済新聞出版社』日本経済新聞出版社。<リンク切れ>
- ^ 『日本語版ニューズウィーク』冷泉彰彦プロフィール 2022年8月24日閲覧。
- ^ プリンストン日本語学校高等部 2022年8月24日閲覧。
- ^ 『学校要覧』 p.10 教職員(本名 前田文夫で掲載)2022年8月24日閲覧。
- ^ a b 『JMM from 911/USAレポート/冷泉 彰彦 |Japan Mail Media(JMM)』グリオ
- ^ 冷泉彰彦『トロイの木馬』角川春樹事務所、1999年。
- ^ 【JMM】「デフレという既視感」from 911/USAレポート/冷泉 彰彦 - グリオ、2008年12月20日。
- ^ 冷泉彰彦・糸井重里「それで『冷泉彰彦』さんに」『ほぼ日刊イトイ新聞-オバマ大統領の就任演説を観ながら 冷泉彰彦さんに、なにかと訊く。』東京糸井重里事務所、2009年2月16日。
- ^ 冷泉彰彦・糸井重里「オバマの緊張した顔」『ほぼ日刊イトイ新聞-オバマ大統領の就任演説を観ながら 冷泉彰彦さんに、なにかと訊く。』東京糸井重里事務所、2009年2月18日。
- ^ a b 【JMM】「イチロー=オバマ対決をどう判定するか?」from 911/USAレポート/冷泉 彰彦 - グリオ、2009年7月18日。
- ^ ニューズウィークコラム&ブログ 2012年2月27日
関連項目
編集外部リンク
編集- 冷泉 彰彦のプリンストン通信 - 冷泉のメルマガの公式ウェブサイト
- [JMM]from 911/USAレポート/冷泉 彰彦 - 冷泉の連載するコラムの公式ウェブサイト
- プリンストン発 日本/アメリカ新時代 - ニューズウィーク日本版
- オバマさんの就任式を冷泉彰彦さんと観る - ほぼ日刊イトイ新聞
- 『From 911, USAレポート 10年の記録』 - G2010紹介ページ
- 冷泉彰彦 (@reizei_nj) -Twitter
- プリンストン通信 - foomii