先生はえらい
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『先生はえらい』(せんせいはえらい)は、内田樹が著した教育論。
先生はえらい | ||
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著者 | 内田樹 | |
発行日 | 2005年1月25日 | |
発行元 | 筑摩書房 | |
ジャンル | 教育論 | |
国 | 日本 | |
言語 | 日本語 | |
形態 | 新書 | |
ページ数 | 176 | |
コード | ISBN 978-4-480-68702-9 | |
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概要
編集2005年1月25日、ちくまプリマー新書の創刊ラインナップの一冊として刊行された。ちくまプリマー新書は若年層を対象とした筑摩書房の新書で、橋本治の企画によるもの[1]。装丁はクラフト・エヴィング商會。2013年10月11日、電子書籍版(Kindle)が発売された。
内田は言う。「『先生』というのは定義上『えらい』ものである。あなたが『えらい』と思う人、それが『先生』であるという同語反復を断固主張するところの書物なのである」。そしてまたこう述べる。「同語反復してどうするんだ、という反論もおありだろうが、長く人生をやってきて分ったことのひとつは、人間に関する実効的な命題のほとんどすべては『同語反復』だということである(これについてはかのウィトゲンシュタイン先生も私と同意見である)」[3]
本書は内田の著作の中で大学入試に採用される出題頻度が最も高い[4]。また、本書から最も多く出題されたのは「教習所とF-1ドライバー」の項だという[5]。
取り上げられた書物・作品
編集脚注
編集注釈
編集- ^ 引用されているのは村上春樹が唱える「うなぎ説」の発言部分。「僕(注・村上)は、自分と読者との関係にうまくうなぎを呼び込んできて、僕とうなぎと読者で、三人で膝をつき合わせて、いろいろと話し合うわけですよ。そうすると、小説というものがうまく立ち上がってくるんです」[6]
- ^ 内田は『うほほいシネクラブ―街場の映画論』(文藝春秋、2011年10月20日)の中で『マルホランド・ドライブ』の批評を書いている。
- ^ 漱石の二作品に対する内田の考えは以下のとおり。「一方は無為徒食の閑人、一方は高校の生徒たちから『偉大なる暗闇』とあだ名されるほどにぼおっとした何を考えているかわからない茫洋たるおじさん。にもかかわらず、漱石は『こういうおじさんたちを若い人たちは見つけて、その人を導き手として人間的成長を遂げてください、では、さようなら』と書いて話をさっさと切り上げてしまっているのです。ずいぶんですよね。(中略) でも、かの文豪がそう書いて筆を擱いた以上、これは『それでよい』としなければなりません」[7]
出典
編集- ^ 親孝行をしたら、いいことがあった (内田樹の研究室 2004年11月25日)
- ^ 「先生はえらい」韓国語版のための序文 (内田樹の研究室 2012年6月20日)
- ^ 『先生はえらい』 (内田樹の研究室 2004年9月29日)
- ^ 『内田樹による内田樹』株式会社140B、2013年9月、50頁。
- ^ 『内田樹による内田樹』前掲書、59-60頁。
- ^ 本書、63-66頁。
- ^ 本書、145-146頁。