五百万石
イネの品種
五百万石(ごひゃくまんごく)は、イネの品種の1つ。主に日本酒醸造に用いられる酒造好適米。新潟県で新200号と菊水を交配させて誕生した品種で、1944年に「交系290号」と系統名がつけられたが、栽培は第2次世界大戦で一時中断となった[1]。その後新潟県の奨励品種となり1957年に品種登録され、交配から20年近くを経て普及した[1][2]。その後は北陸を中心に普及し、2001年に山田錦に抜かれるまでは、酒造好適米としては長く作付け面積1位の座を守った[3][1]。2022年の生産量は2位[4]。
特性
編集千粒重25.8g[1]。早生、耐冷性、耐倒伏性といった点に弱いものの、大粒で心白発現率は高くなっている[1][2]。心白が大きいため50%以上の高精白は難しく、高級酒には不向きではあるが、麹は作りやすい[1]。酒質はきれいで端麗なものとなる[1]。
五百万石の子孫の品種
編集出典
編集参考文献
編集- 酒米ハンドブック(副島顕子著 文一総合出版 ISBN 978-4-8299-1133-4 2011年7月)
- 近代日本の酒造り(吉田元著 岩波書店 ISBN 978-4-00-025934-7 2013年12月)