上毛三山

日本の群馬県にある赤城山・榛名山・妙義山の三つの山

上毛三山(じょうもう さんざん)[注 1]は、日本群馬県にある山、赤城山(あかぎやま、あかぎさん[注 2])・榛名山(はるなさん)・妙義山(みょうぎさん)の総称である[1]

地理

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上毛三山のうち榛名山や赤城山は山容から火山であることが明瞭なのに対し、妙義山は火山であったことを連想することが難しい山容と指摘される[2]

妙義山や荒船山などの区域は妙義荒船佐久高原国定公園に指定されている[2]。また、それぞれに県立公園があり、群馬県立榛名公園(1924年開設、395ha)、群馬県立赤城公園(1935年開設、1,290ha)、群馬県立妙義公園(1954年開設、32ha)が整備されている[3]

文化

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群馬県内の中学校・高校の校歌にこの語句が含まれていることが多く、群馬県の郷土かるたである上毛かるたにも、これらの山について詠まれた歌がある。上毛かるた大会では、団体戦に限り「す」「も」「の」は『三山札』という役札となり、全部取ると10点が加算される[4][注 3]

上毛新聞がウェブアンケート(2023年)が群馬県内の好きな山を聞いたところ、1位が赤城山(79票)、2位が榛名山(29票)、3位が妙義山(17票)、4位が浅間山(12票)、5位が谷川岳(5票)だった[5]

群馬県では運動会の組分けに上毛三山の「赤城団」「榛名団」「妙義団」など山の名を当てることが多く、上毛新聞のウェブアンケート(2023年)が出身小学校での運動会の組分けを聞いたところ80.9%が山の名前だったと回答している[5]。同調査によると最も多かったのが、浅間山を加えた4組の組分けで、次いで上毛三山の3組の組分けが23.6%、上毛三山に浅間山と白根山を加えた5組の組分けが8.1%だった[5]。また、藤岡市では御荷鉾山沼田市みなかみ町などでは武尊山谷川岳が入ることが多い[5]

上毛新聞のコラム「三山春秋(みやましゅんじゅう)」は、上毛三山にちなんで名づけられたものである。

毎年1月1日に群馬県を舞台に行われる全日本実業団対抗駅伝大会(ニューイヤー駅伝)は、上毛三山のそれぞれを見ながら走る100kmのコースとなっている。

脚注

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注釈

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  1. ^ 「上毛」とは「上毛野」の略で、おおむね群馬県にあたる令制国上野国を指している。
  2. ^ 「赤城山」の読みを参照
  3. ^ 「す」→「裾野は長し赤城山」、「も」→「紅葉(もみじ)に映える妙義山」、「の」→「登る榛名のキャンプ村」

出典

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  1. ^ 群馬県 - 自然”. 群馬県. 2022年3月8日閲覧。
  2. ^ a b 佐藤興平「荒船山の火山岩のK-Ar年代と本宿カルデラの火山活動史における意義」『群馬県立自然史博物館研究報告』第9巻、群馬県立自然史博物館、11-27頁。 
  3. ^ 県立公園における官民共創の民間プレイヤー”. 群馬県環境森林部自然環境課自然公園係. 2024年8月27日閲覧。
  4. ^ 上毛かるた競技県大会規則 -公益社団法人 群馬県子ども会育成連合会より”. 2020年11月24日閲覧。
  5. ^ a b c d 群馬の好きな山は赤城山が圧倒! 運動会の「赤城団」「榛名団」「妙義団」で県民意識高まる?《ランキング》”. 上毛新聞. 2024年8月27日閲覧。

関連項目

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