レイ・リオッタ
アメリカ合衆国の俳優 (1954-2022)
レイ・リオッタ（Ray Liotta, 1954年12月18日 - 2022年5月26日[1]）は、アメリカ合衆国の俳優。ニュージャージー州ニューアーク出身[2]。
| レイ・リオッタ Ray Liotta | |||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
 2014年 | |||||||||
| 本名 | Raymond Allen Liotta | ||||||||
| 生年月日 | 1954年12月18日 | ||||||||
| 没年月日 | 2022年5月26日（67歳没） | ||||||||
| 出生地 |
 アメリカ合衆国ニュージャージー州ニューアーク | ||||||||
| 死没地 |
 ドミニカ共和国ドミニカ共和国国家地区サントドミンゴ | ||||||||
| 民族 | スコットランド系アメリカ人 | ||||||||
| 身長 | 183cm | ||||||||
| 職業 | 俳優 | ||||||||
| ジャンル | 舞台、テレビドラマ、映画 | ||||||||
| 活動期間 | 1978年 - 2022年 | ||||||||
| 配偶者 | Michelle Grace（1997年 - 2004年） | ||||||||
| 主な作品 | |||||||||
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映画 『サムシング・ワイルド』 『フィールド・オブ・ドリームス』 『グッドフェローズ』 『コップランド』 『ハンニバル』 『ハートブレイカー』 『ブロウ』 『NARC ナーク』 『アイデンティティー』 『リボルバー』 『スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい』 『THE ICEMAN 氷の処刑人』 『プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命』 『マリッジ・ストーリー』 テレビドラマ 『ER緊急救命室』 テレビゲーム 『グランド・セフト・オート・バイスシティ』 | |||||||||
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生い立ち
編集1954年12月18日、ニュージャージー州ニューアーク生まれ。孤児院に捨てられて、生後6か月で町の職員のメアリーと自動車部品店のオーナー、アルフレッド・リオッタに引き取られる[3]。養父母がスコットランド系アメリカ人とイタリア系アメリカ人だった。
リオッタは、自分自身を養父母と同様にスコットランドおよびイタリア系だと考えていたが、2000年代に私立探偵によって実の母親のルースを探し出し、純粋なスコットランド系だったことが判明した[4][5]。また、実の姉妹のほかに、同じ「レイ」という名の異母兄弟、さらに異母姉妹がいることも判明した。
1973年にニュージャージー州のユニオン・カトリック高校を卒業し、マイアミ大学で演技を学び、1978年に美術学博士号を取得して卒業。マイアミ大学時代には『キャバレー』 『デイムズ・アット・シー 、 オクラホマ 』 『サウンド・オブ・ミュージック』を演じた。
経歴
編集リオッタは大学卒業後にニューヨークに転居し、バーテンダーとして働きながらブロードウェイ最大の劇場を有する「シューベルト・オーガニゼーション」と契約。舞台で経験を積みながら、テレビドラマ「アナザーワールド」のジョーイ・ペニー役として初めて役をもらって出演した。
その後、映画『サムシング・ワイルド』でゴールデングローブ賞の最優秀助演男優賞にノミネートされる。1989年には、『フィールド・オブ・ドリームス』でシューレス・ジョー役を演じる。
出世作となったマーティン・スコセッシ監督作品『グッドフェローズ』で演じた元マフィアの実在人物ヘンリー・ヒル役が最も良く知られる。サイコな悪役など、個性的な役柄を得意としており、サスペンス映画の出演が多い。『ハンニバル』では買収されてクラリスを停職にしたために大変な目に遭う官僚を演じた。
また、ビデオゲーム『グランド・セフト・オート・バイスシティ』では主人公トミー・ベルセッティの声優を務めた。
私生活
編集野球ファンとして知られており、1997年に日本を訪問した際は当時ニューヨーク・ヤンキースに入団することが報じられていた伊良部秀輝の話題を口にしたことがある[6]。
1997年にテレビ映画で共演した女優Michelle Graceと結婚し、翌年娘が生まれたが、2004年に離婚している。
2007年には飲酒運転の末に事故を起こし、逮捕された[7][8][9]。
2022年5月26日、新作映画『Dangerous Waters』撮影のために滞在していたドミニカ共和国でホテルでの就寝中に死去[1][10]。67歳没。
2023年2月24日、ハリウッド・ウォーク・オブ・フェームにリオッタの名が刻まれ、娘のカーセンが代わって表彰された[11]。
2023年5月、TMZが参照したドミニカ共和国当局の報告によれば呼吸不全、肺水腫また心血管疾患を起因にしたアテローム性動脈硬化が死因と明かされた[12]。
主な出演作品
編集映画
編集| 公開年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 | 吹き替え |
|---|---|---|---|---|
| 1986 | サムシング・ワイルド Something Wild |
レイ・シンクレア | 鈴置洋孝 | |
| 1988 | ニッキーとジーノ Dominick and Eugene |
ジーノ | 中田和宏 | |
| 1989 | フィールド・オブ・ドリームス Field of Dreams |
シューレス・ジョー・ジャクソン | 石塚運昇（DVD版） 池田秀一（VHS版） 菅生隆之（日本テレビ版） | |
| 1990 | グッドフェローズ Goodfellas |
ヘンリー・ヒル | 安原義人 | |
| 1992 | 不法侵入 Unlawful Entry |
ピート・デイビス | 田中秀幸（ソフト版） 磯部勉（テレビ朝日版） 池田秀一（機内上映版） | |
| ドク・ソルジャー/白い戦場 Article 99 |
リチャード・スタージェス | 大塚芳忠（ソフト版） 神谷和夫（テレビ東京版） | ||
| 1994 | ノー・エスケイプ No Escape |
J. T. ロビンソン | 大塚芳忠（ソフト版） 山路和弘（テレビ東京版） | |
| コリーナ、コリーナ Corrina, Corrina |
マニー・シンガー | 磯部勉 | ||
| 1995 | ダンボドロップ大作戦 Operation Dumbo Drop |
T・C・ドイル大尉 | 田中秀幸 | |
| 1996 | アンフォゲタブル Unforgettable |
デヴィッド・クレイン | 小杉十郎太 | |
| 1997 | 乱気流/タービュランス Turbulence |
ライアン・ウィーバー | 大塚芳忠（ソフト版） 磯部勉（テレビ朝日版） 桐本拓哉（VOD版） | |
| コップランド Cop Land |
ゲイリー | 大塚芳忠（ソフト版） 鈴置洋孝（日本テレビ版） | ||
| 1998 | フェニックス Phoenix |
ハリー・コリンズ | TBA | |
| ラット・パック/シナトラとJFK The Rat Pack |
フランク・シナトラ | テレビ映画 | ||
| 1999 | ゴンゾ宇宙に帰る Muppets from Space |
門番 | 永井誠 | |
| 人妻 Forever Mine |
マーク・ブライス | 金子由之 | ||
| 2000 | ボイス・オブ・エンジェル A Rumor of Angels |
ネイサン | ||
| 2001 | ハンニバル Hannibal |
ポール・クレンドラ | 大塚芳忠（ソフト版） 内田直哉（テレビ朝日版） 郷田ほづみ（VOD版） | |
| ハートブレイカー Heartbreakers |
ディーン・カマノ | 大塚芳忠 | ||
| ブロウ Blow |
フレッド・ユング | 斎藤志郎 | ||
| 2002 | NARC ナーク Narc |
ヘンリー・オーク警部補 | 兼製作 | 山野井仁 |
| ジョンQ -最後の決断- John Q |
ガス・モンロー | 大滝寛（ソフト版） 大塚芳忠（日本テレビ版） 不明（機内上映版） | ||
| チェーン・オブ・ファイア Point of Origin |
ジョン・オア / アーロン・スタイルズ | テレビ映画 | 佐々木梅治 | |
| 2003 | アイデンティティー Identity |
ロード | 大塚芳忠（ソフト版） 大塚明夫（テレビ東京版） | |
| 2004 | コントロール Control |
リー・レイ・オリヴァー | 加藤亮夫 | |
| 2005 | リボルバー Revolver |
ドロシー・マカ | 谷口節 | |
| ダウト Slow Burn |
フォード・コール | 加藤亮夫 | ||
| 2006 | ザ・ゲーム Even Money |
トム | TBA | |
| スモーキン・エース/暗殺者がいっぱい Smokin' Aces |
ドナルド・カラザーズ | 山野井仁 | ||
| 2007 | デス・リベンジ In the Name of the King: A Dungeon Siege Tale |
ガリアン | 大塚芳忠 | |
| 団塊ボーイズ Wild Hogs |
ジャック | 谷口節（ソフト版） 不明（機内上映版） | ||
| バトル・イン・シアトル Battle in Seattle |
ジム・トビン | TBA | ||
| ビー・ムービー Bee Movie |
レイ・リオッタ | 声の出演 | 森川智之 | |
| 2008 | ヒーロー・ウォンテッド Hero Wanted |
テリー・サブスコット | 高瀬右光 | |
| THE LINE 殺しの銃弾 La linea |
マーク・シールド | 兼製作総指揮 | ||
| 2009 | 正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官 Crossing Over |
コール・フランケル | 後藤敦 | |
| オブザーブ・アンド・レポート Observe and Report |
ハリソン | |||
| 2010 | デート & ナイト Date Night |
ジョー | クレジットなし | 斎藤志郎 |
| きみがくれた未来 Charlie St. Cloud |
フロリオ・フェランテ | 田中秀幸 | ||
| 2011 | スパイラル 危険な関係 The Details |
ピーター | ||
| 陰謀の代償 N.Y.コンフィデンシャル The Son of No One |
マリオン・マサーズ警部 | 辻親八 | ||
| フェイク シティ2 Street Kings 2: Motor City |
マーティー | ビデオ映画 | 木下浩之 | |
| ザ・マーダー The River Murders |
ジャック・ヴァードン | 堀内賢雄 | ||
| クライム・オブ・マネー 完全犯罪 The Entitled |
リチャード | TBA | ||
| 2012 | ふたりのパラダイス Wanderlust |
本人 | カメオ出演 | TBA |
| ジャッキー・コーガン Killing Them Softly |
マーキー・トラットマン | さかき孝輔 | ||
| ライアー・ハウス Breathless |
クーリー保安官 | 北村謙次 | ||
| THE ICEMAN 氷の処刑人 The Iceman |
ロイ・デメイオ | 加藤清司 | ||
| プレイス・ビヨンド・ザ・パインズ/宿命 The Place Beyond the Pines |
デルーカ | 手塚秀彰 | ||
| イエロー Yellow |
||||
| バッド・ガンズ Bad Karma |
マロイ | |||
| 2013 | LIVE AND DIE リヴ・アンド・ダイ Pawn |
スーツを着た男 | 西垣俊作 | |
| ザ・シューター 大統領暗殺 Suddenly |
トッド・ショー | 辻親八 | ||
| 2014 | 禁断のケミストリー Better Living Through Chemistry |
ジャック・ロバーツ | ||
| ザ・マペッツ2/ワールド・ツアー Muppets Most Wanted |
カメオ出演 | |||
| シン・シティ 復讐の女神 Sin City: A Dame to Kill For |
ジョーイ | さかき孝輔 | ||
| リベンジ・オブ・ザ・グリーン・ドラゴン Revenge of the Green Dragons |
マイケル・ブルーム | |||
| クレイジー・ドライブ Stretch |
本人役 | 大塚芳忠 | ||
| キル・ザ・メッセンジャー Kill the Messenger |
ジョン | |||
| 2015 | DEMON デーモン Go with Me |
ブラックウェイ | 三上哲 | |
| バーチャル・コード Campus Code |
バーテンダー | |||
| 2019 | マリッジ・ストーリー Marriage Story |
ジェイ・マロッタ | [13] | 斎藤志郎 |
| 2020 | ヒュービーのハロウィーン Hubie Halloween |
ミスター・ランドルファ | [14] | |
| 2021 | クライム・ゲーム No Sudden Move |
フランク・カペリ | [15] | 平林剛 |
| ソプラノズ ニューアークに舞い降りたマフィアたち The Many Saints of Newark |
サルヴァトーレ“サリー”・モルティサンティ “ハリウッド・ディック”・モルティサンティ |
二役 | ||
| 2023 | コカイン・ベア Cocaine Bear |
シド | 死後に公開 | 吉見一豊 |
| Fool's Paradise | The Producer |
テレビシリーズ
編集| 放映年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 | 吹き替え |
|---|---|---|---|---|
| 1980-1981 | Another World | ジョーイ・ペリーニ | 計8話出演 | |
| 1983 | Casablanca | サッシャ | 計5話出演 | |
| 1985 | ワイルド・ブラッド Our Family Honor |
エド・サンティーニ | 計10話出演 | |
| 2004 | ER緊急救命室 ER |
チャーリー・メトカフ | 第11シーズン第6話「末路」 第57回エミー賞 ゲスト男優賞受賞 |
磯部勉 |
| 2006-2007 | スミス Smith |
ボビー・スティーヴンス | 計7話出演 | |
| 2015 | Texas Rising | ロルカ | 計5話出演 | |
| 2016-2018 | シェイズ・オブ・ブルー ブルックリン警察 Shades of Blue |
マット・ウォズニアック | 計36話出演 | 大塚芳忠 |
| 2017 | アンブレイカブル・キミー・シュミット Unbreakable Kimmy Schmidt |
Paulie Fiuccillo | 1話ゲスト出演 | |
| ヤング・シェルドン Young Sheldon |
ヴィンセント | |||
| 2021 | ハンナ 〜殺人兵器になった少女〜 Hanna |
ゴードン・エヴァンズ | メイン | |
| 2022 | ブラック・バード Black Bird |
ビッグ・ジム・キーン | 主人公ジェームズ・キーンの実父 |
コンピュータゲーム
編集| 発売年 | 邦題 原題 |
役名 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 2002 | グランド・セフト・オート・バイスシティ Grand Theft Auto:Vice City |
トミー・ヴェルセッティー |
参照
編集- ^ a b “'Goodfellas' star Ray Liotta dead at 67”. NPR (米国公共ラジオ放送) (2022年5月26日). 2022年5月26日閲覧。
- ^ “レイ・リオッタが67歳で死去、「グッドフェローズ」など出演”. 映画ナタリー (2022年5月27日). 2022年10月16日閲覧。
- ^ Ray Liotta Biography (1955?-)
- ^ Ray Liotta Is Glad He Met His Biological Mother - Starpulse Entertainment News Blog "he discovered he isn't Italian and that he has a half-brother."
- ^ IGN: Interview with Ray Liotta "I myself am adopted, so I'm not Italian"
- ^ “「グッドフェローズ」レイ・リオッタさん死去、67歳 映画ロケで睡眠中に息引き取る”. 日刊スポーツ (2022年5月27日). 2022年5月28日閲覧。
- ^ “レイ・リオッタ、酒気帯び運転の疑いで逮捕”. シネマトゥデイ. (2007年2月20日) 2012年12月7日閲覧。
- ^ https://web.archive.org/web/20070221025241/http://news.yahoo.com/s/ap/20070219/ap_en_mo/people_liotta
- ^ Ray Liotta arrested - People
- ^ Pedersen, Mike Fleming Jr,Erik (2022年5月26日). “Ray Liotta Dies: ‘Goodfellas’ Star & ‘Field Of Dreams’ Actor Was 67” (英語). Deadline. 2022年5月26日閲覧。
- ^ “Elizabeth Banks, Jennifer Lopez Remember ‘Original Good Fella’ Ray Liotta Ahead of Star’s Walk of Fame Honor”. Variety. (2023年2月23日) 2023年5月10日閲覧。
- ^ “Ray Liotta’s Cause Of Death Revealed”. deadline. (2023年5月8日) 2023年5月10日閲覧。
- ^ “Ray Liotta's 10 Best Movies, Ranked According To Letterboxd”. ScreenRant (2022年5月30日). 2022年10月16日閲覧。
- ^ N'Duka, Amanda (July 22, 2019). “Adam Sandler Sets Next Netflix Comedy With All-Star Cast Including Kevin James, Julie Bowen, Maya Rudolph & Many More”. Deadline Hollywood. July 22, 2019時点のオリジナルよりアーカイブ。July 22, 2019閲覧。
- ^ “『クライム・ゲーム』感想（ネタバレ）”. シネマンドレイク (2022年9月16日). 2022年10月16日閲覧。
