ミソハギ科
ミソハギ科(ミソハギか、Lythraceae)は、双子葉植物に属する科。32属600種ほどがあり世界の熱帯から亜寒帯にかけて広く分布する。日本には7属、十数種が自生する。
ミソハギ科 | |||||||||||||||||||||
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サルスベリ(Lagerstroemia indica)
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分類(APG III) | |||||||||||||||||||||
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属 | |||||||||||||||||||||
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特徴
編集木本と草本がある。木本はおもに熱帯に分布し、草本は湿地に生育するものが多く、水草もある(ヒシも本科の系統に含まれ水中生活に特に適応している)。葉は対生または輪生。花は両性、子房上位で、萼片および花弁は4、6または8個のものが多い。萼は合生して筒状になる。花弁は薄く、蕾の時には不規則に折り畳まれている。雄蕊はそれより多く8ないし16本、またはさらに多数ある。果実は蒴果または閉果。
利用
編集観賞用に栽培するサルスベリ、ミソハギなどがある。そのほかに利用されるものとしてはオオバナサルスベリ(バナバ:バナバ茶として飲用する)やシコウカ(ヘンナ:毛染め剤にする)がある。
従来は別科とされていた(APG体系ではミソハギ科に入れる)ものでは、果樹として重要なザクロがある。またヒシ属の種子が食用とされる。
分類
編集
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系統[1][2] |
以下の属がある。
- Physocalymma
- Lourtella
- Pleurophora
- Woodfordia
- Koehneria
- タバコソウ属 Cuphea - ベニチョウジ
- Pehria
- Adenaria
- ミズガンピ属 Pemphis
- ザクロ属 Punica
- Lafoensia
- Galpinia
- Capuronia
- キバナノミソハギ属 Heimia
- キカシグサ属 Rotala - キカシグサ
- Didiplis
- Decodon
- ミソハギ属 Lythrum - ミソハギ
- Peplis
- Duabanga
- サルスベリ属 Lagerstroemia - サルスベリ、シマサルスベリ、バナバ
- ハマザクロ属 Sonneratia
- ヒシ属 Trapa
- シコウカ属 Lawsonia
- Tetrataxis
- Crenea
- Haitia
- Ginoria
- Nesaea
- ヒメミソハギ属 Ammannia
- Diplusodon
- Hionanthera
古い分類体系ではザクロ属はザクロ科、ヒシ属はヒシ科(両科とも子房下位)とされていた。また、ハマザクロ属・Duabanga 属はハマザクロ科とされていた。
脚注
編集- ^ Julie A. Morris (2007), A MOLECULAR PHYLOGENY OF THE LYTHRACEAE AND INFERENCE OF THE EVOLUTION OF HETEROSTYLY
- ^ SHIRLEY A. GRAHAM (2002). “Phylogenetic Relationships and Biogeography of the Endemic Caribbean Genera Crenea, Ginoria, and Haitia (Lythraceae)”. Caribbean Journal of Science 38 (3-4): 195-204.