フルーツ牛乳
フルーツ牛乳(フルーツぎゅうにゅう)は、乳飲料の一種。
概要
編集イチゴやバナナなどの果物に牛乳を加え、荒く攪拌したものから、風味付けと着色をメインとするものまで様々なものがある。ミルクスタンドや銭湯などで見かけることが出来る。
歴史
編集日本では以前、牛乳に香料や着色料を添加したものを「フルーツ牛乳」、「イチゴ牛乳」などの名前で製造、販売が行われていたが、1960年代には品質が玉石混交状態となった。 このことから1968年(昭和43年)、牛乳業界は自主規制に乗り出すこととなり、消費者団体から意見を聞きながら牛乳表示の公正競争規約を策定。フルーツ牛乳(他にコーヒー牛乳なども含む)と呼べるのは乳脂肪分3%以上、無脂乳固形分8%以上を含むものとした。また人工甘味料や着色料、香料を使用している場合には表示することとした[1]。
しかし、2000年(平成12年)に雪印集団食中毒事件が発生してから、飲用乳の表示に関する公正競争規約(認定2001年7月10日 2001年公正取引委員会告示第17号)により生乳100%でなければ牛乳と表示してはいけないことになった。その結果、これらの飲料は「フルーツ入り乳飲料」となり、一部商品については「牛乳」ではなく、「フルーツ・オー・レ」や「フルーツミルク」、「イチゴラッテ」(フランス語の「レ」や英語の「ミルク」、イタリア語の「ラッテ」は日本語で牛乳を意味するが、使用出来る)といった表示に切り替わった。
2000年代以降、銭湯など入浴施設の減少にともなう需要の低下により売上が落ち込んだため、長らく製造販売を続けていた明治が2019年3月に、小岩井乳業が2020年10月を以て市場から撤退することを表明している。 残る1社の雪印メグミルクや、地域ローカルのメーカーは生産を継続するという。
種類
編集バナナ牛乳
編集2000年代後半から、韓国、中国でバナナ牛乳が流通している。中国国内では、自国内産のほか韓国産、オーストラリア産、ベルギー産が流通している[2]。
出典
編集- ^ 成分表示をはっきり 業界、自主規制に踏み出す『朝日新聞』1968年(昭和43年)3月19日朝刊 12版 15面
- ^ “韓国産バナナ牛乳で下痢を引き起こす可能性、青島で34トン処分―中国メディア”. XINHUA.JP (XINHUA). (2013年11月14日) 2013年11月14日閲覧。