バルサム
バルサム (英語: balsam [ˈbɔːlsəm] ボールサム) は、樹木が分泌する、樹脂が揮発性油脂に溶解した、粘度の高い液体。強い香りがある。
バルム (balm [bɔːm, bɔːlm])、オレオレジン (oleoresin)、含油樹脂。
バルサムを分泌する樹木をバルサム樹と呼ぶ。バルサム樹は特定の種や分類群ではない。松脂もバルサムの一種である[1]。
聖書に登場するスパイスや香木、傷の痛みを取り癒す芳香性樹脂などを指す用語で、ギレアドに自生していたアラビアバルサムノキの木のバルサム(バルム・オブ・ギレアド)が語源となる[2][3]。
エンバーミングにも用いられる。
主な種類
編集それぞれの種類は、産地や樹の名をつけて区別される。
バルサム | 英語 | バルサム樹 | 学名 | 主な用途・備考 |
---|---|---|---|---|
カナダバルサム | Canada balsam | バルサムモミ | Abies balsamea | 接着剤 |
カナダツガ | Tsuga canadensis | |||
ギレアドバルサム | balm of Gilead | バルサムポプラ | Populus balsamifera | |
Populus × jackii | ||||
メッカバルサム | balsam of Mecca | ギリアデモツヤク | Commiphora gileadensis | |
ペルーバルサム | Peru balsam | Myroxylon pereirae | 傷の治療(Balsam oil)、咳止め、香水、化粧品、調味料などに使われるが、アレルギーが出る場合がある[4]。 | |
トルーバルサム | Tolu balsam | Myroxylon toluiferum | 去痰剤 | |
コパイーババルサム | copaiba balsam | コパイーバ | Copaifera langsdorffii |
出典
編集- ^ 『広辞苑』「バルサム」
- ^ “balsam の意味、語源、由来・英語語源辞典・etymonline”. www.etymonline.com. 2023年7月3日閲覧。
- ^ “Balsam”. www.encyclopedia.com. 2023年7月3日閲覧。
- ^ “Balsam of Peru contact allergy”. dermnetnz.org. 2023年7月3日閲覧。