スパイキュール
スパイキュール(Spicule、2000年4月4日 - 没日不詳)は日本の競走馬、種牡馬。
スパイキュール | |
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欧字表記 | Spicule |
品種 | サラブレッド |
性別 | 牡 |
毛色 | 黒鹿毛 |
生誕 | 2000年4月4日 |
死没 | 没日不詳(2016年12月以降) |
父 | サンデーサイレンス |
母 | クラフティワイフ |
生国 | 日本(北海道早来町) |
生産者 | ノーザンファーム[1][2] |
馬主 | (有)サンデーレーシング[1] |
調教師 | 藤沢和雄[3][4][1](美浦) |
競走成績 | |
生涯成績 | 10戦7勝[3] |
獲得賞金 | 8563万円 |
馬名の由来は「太陽の周りで燃え上がる炎」[5]。ダート戦では5連勝を含む[3]7戦7勝[3][6]でオープン特別勝ちを収めたが、その後故障を発症して底を見せぬまま引退し、種牡馬となった。
競走馬時代
編集サンデーサラブレッドクラブにて1口あたり200万円、総額8000万円で一口馬主が募集された[2]。
デビューは3歳時、2003年の8月[3]と遅かったが、芝1800メートル戦を[3]アタマ差[1]の2着[3][1]としたあと、ダート1700メートル戦で[3][7]2着に4馬身差を付け[7]初勝利を挙げる[3][7]。その後は芝とダートを交互に3戦し、ダートでは2馬身2分の1差で勝ったものの、芝での2戦は6着以下に終わり[3]、以後はダート戦に専念した。
4歳となった2004年、9月に復帰すると岡部幸雄を鞍上に迎え、年末までに5連勝[3][8]で500万円以下条件からオープンにまで躍進。とくにオープン特別のベテルギウスステークスは2着に5馬身差の圧勝であった[8]。ところが翌2005年、重賞初挑戦となるはずだった根岸ステークスに向けての追い切りで右前脚の蹄骨を骨折[4][9]。翌週の再検査で競走能力喪失と診断されたことから引退を余儀なくされた[3]。
競走成績
編集以下の内容は、netkeiba.com[10]およびJBISサーチ[11]に基づく。
年月日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭数 | 枠番 | 馬番 | オッズ(人気) | 着順 | タイム(上り3F) | 着差 | 騎手 | 斤量(kg) | 勝ち馬/(2着馬) |
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2003. | 8. 2函館 | 3歳未勝利 | 芝1800m(良) | 14 | 2 | 2 | 9.8(4人) | 2着 | 1:52.5 (37.4) | 0.0 | 青木芳之 | 56 | フェスティブスカイ | |
8.17 | 札幌 | 3歳未勝利 | ダ1700m(良) | 11 | 4 | 4 | 1.6(1人) | 1着 | 1:47.3 (37.7) | -0.7 | 田中勝春 | 56 | (レイテストモデル) | |
8.30 | 札幌 | 3歳上500万下 | 芝2000m(良) | 16 | 6 | 12 | 1.5(1人) | 6着 | 2:03.0 (35.3) | -0.7 | K.デザーモ | 54 | テイクミーハイヤー | |
9.20 | 札幌 | 3歳上500万下 | ダ1700m(良) | 13 | 6 | 8 | 1.5(1人) | 1着 | 1:46.7 (36.9) | -0.4 | 北村宏司 | 53 | (アワセワザ) | |
11. 8 | 東京 | 立冬特別 | 1000 | 芝1800m(良) | 13 | 6 | 8 | 3.9(2人) | 9着 | 1:49.2 (34.2) | 0.3 | 田中勝春 | 55 | カノヤバトルクロス |
2004. | 9. 5札幌 | 3歳上500万下 | ダ1700m(良) | 13 | 7 | 10 | 1.9(1人) | 1着 | 1:45.1 (36.1) | -0.8 | 岡部幸雄 | 57 | (メーンエベンター) | |
10.17 | 東京 | 3歳上1000万下 | ダ1400m(良) | 9 | 7 | 7 | 1.7(1人) | 1着 | 1:23.9 (35.9) | -0.4 | 岡部幸雄 | 57 | (アドマイヤベッカム) | |
11.20 | 東京 | 3歳上1000万下 | ダ1400m(重) | 16 | 2 | 3 | 1.2(1人) | 1着 | 1:24.0 (36.7) | -0.7 | 岡部幸雄 | 57 | (シアトルユー) | |
12.12 | 阪神 | 摩耶S | 1600 | ダ1800m(良) | 14 | 2 | 2 | 1.2(1人) | 1着 | 1:52.4 (36.2) | -0.2 | 岡部幸雄 | 57 | (アドマイヤリッチ) |
12.25 | 阪神 | ベテルギウスS | OP | ダ1800m(良) | 12 | 1 | 1 | 1.7(1人) | 1着 | 1:50.7 (35.8) | -0.8 | 岡部幸雄 | 57 | (ローマンエンパイア) |
種牡馬時代
編集兄弟や近親に活躍馬が多数いる(後述)本馬は、引退から1年後の2006年にビッグレッドファームで種牡馬入りした[6]。初年度の種付け料は30万円(受胎条件)または50万円(出生条件)[6][12]。初年度は71頭に種付けし、翌年以降もコンスタントに繁殖牝馬を集め、重賞未勝利の種牡馬としては高い人気を得ていた。2009年に初年度産駒がデビュー。地方競馬を中心に活躍馬を送り出している。2013年の種付けシーズン後にビッグレッドファームを退厩。2014年からは韓国で繋養される[13]。
2016年を最後に種付けを行っていなかったが、2020年10月1日、斃死を理由として種牡馬登録を抹消される[14]。マイネルセレクトとオーロマイスターとの同時の発表であり、正式な没日は不詳であるが、2016年12月20日に競馬評論家の古谷剛彦が韓国で種牡馬として過ごすスパイキュールを撮影した写真をTwitterに投稿しており[15]、その日から2020年までの間に死亡したものと考えられる。
主な産駒
編集- 2007年生
- 2008年生
- 2009年生
- 2010年生
- 2013年生
血統表
編集スパイキュールの血統(サンデーサイレンス系/アウトクロス) | (血統表の出典) | |||
父 *サンデーサイレンス 1986 青鹿毛 |
父の父 Halo1969 黒鹿毛 |
Hail to Reason | Turn-to | |
Nothirdchance | ||||
Cosmah | Cosmic Bomb | |||
Almahmoud | ||||
父の母 Wishing Well1975 鹿毛 |
Understanding | Promised Land | ||
Pretty Ways | ||||
Mountain Flower | Montparnasse | |||
Edelweiss | ||||
母 *クラフティワイフ 1985 栗毛 |
Crafty Prospector 1979 栗毛 |
Mr. Prospector | Raise a Native | |
Gold Digger | ||||
Real Crafty Lady | In Reality | |||
Princess Roycraft | ||||
母の母 Wife Mistress1979 栗毛 |
Secretariat | Bold Ruler | ||
Somethingroyal | ||||
Political Payoff | Buckpasser | |||
Tiny Request F-No.9-a |
- 半兄にマイラーズカップを勝ったビッグショウリ(父ノーザンテースト)、中山グランドジャンプを勝ったビッグテースト(父ノーザンテースト)がいる[3]。
- 半姉ブリリアントベリー(父ノーザンテースト)の産駒に、天皇賞(秋)とマイルチャンピオンシップのGI競走2勝を含め重賞9勝のカンパニー、アルゼンチン共和国杯を勝ったレニングラード、毎日杯勝ち馬のヒストリカルがいる。半姉エヴリウィスパー(父ノーザンテースト)の産駒には天皇賞(秋)など重賞4勝のトーセンジョーダン、京都新聞杯勝ち馬のトーセンホマレボシがいる[25]。
母クラフティワイフは準重賞2勝で、3代以上先の一族にはそれなりに活躍馬はいるものの、近親には準重賞勝ち馬や重賞入着馬がわずかにいる程度であった。それにもかかわらず、引退後に日本に輸入されると、産駒は中央競馬で合計50勝以上を挙げ、獲得賞金の総額は13億円以上。1億円以上の賞金を獲得した産駒は重賞勝ち馬2頭を含めて6頭という、高いレベルで安定した産駒成績を収めた。
脚注
編集- ^ a b c d e “平成15年 第2回 函館競馬” (PDF). 日本中央競馬会. pp. 58-59 (2003年). 2012年6月30日閲覧。
- ^ a b “クラフティワイフの2000”. サンデーサラブレッドクラブ. 2012年6月30日閲覧。
- ^ a b c d e f g h i j k l m “スパイキュール、競走能力喪失で引退へ”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ (2005年2月3日). 2012年6月30日閲覧。
- ^ a b 中野雷太 (2005年1月26日). “スパイキュール骨折で根岸S回避”. 競馬実況web. 日経ラジオ社. 2012年6月30日閲覧。
- ^ “馬名の由来 2000年産駒”. サンデーサラブレッドクラブ. p. 1. 2012年6月30日閲覧。
- ^ a b c “馬産地ニュース「16日ビッグレッドFで種牡馬展示会が開かれる。」”. 競走馬のふるさと案内所. 日本軽種馬協会 (2006年2月20日). 2012年6月30日閲覧。
- ^ a b c “平成15年 第1回 札幌競馬” (PDF). 日本中央競馬会. p. 22 (2003年). 2012年6月30日閲覧。
- ^ a b “【ベテルギウスS】(阪神)〜スパイキュール連勝伸ばす”. 競馬実況web. 日経ラジオ社 (2004年12月25日). 2012年6月30日閲覧。
- ^ “スパイキュール、骨折で根岸S断念”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ (2005年1月26日). 2012年6月30日閲覧。
- ^ “スパイキュールの競走成績”. netkeiba. Net Dreamers Co., Ltd.. 2019年8月20日閲覧。
- ^ “スパイキュール 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2019年8月20日閲覧。
- ^ “ビッグレッドファームで種牡馬展示会が開催(ロージズインメイとマイネルラヴの種付料が変更に)”. 馬市.com. 阿波屋庄兵衛 (2006年2月16日). 2011年6月18日閲覧。
- ^ スパイキュールがビッグレッドファームを退厩
- ^ 개별말정보조회 - KRA Studbook、2022年5月22日閲覧。
- ^ 古谷剛彦のツイート - Twitter、2022年5月22日閲覧。
- ^ “スマートインパルス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年10月29日閲覧。
- ^ “ホクセツサンデー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年10月29日閲覧。
- ^ “ナムラダイキチ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年10月29日閲覧。
- ^ “コアレスバトラー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年10月29日閲覧。
- ^ “マザーフェアリー”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年10月29日閲覧。
- ^ “コパノエクスプレス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2017年10月29日閲覧。
- ^ “セトノプロミス”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年3月12日閲覧。
- ^ “カツゲキキトキト”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年7月17日閲覧。
- ^ “ディアマルコ”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2018年7月30日閲覧。
- ^ “【POG攻略】賢母を探せ(19)〜エヴリウィスパー”. Gallop Online. 産経デジタル (2012年5月10日). 2012年6月30日閲覧。