キアシシギ
チドリ目シギ科の鳥
キアシシギ(黄足鴫、学名:Tringa brevipes)は、チドリ目シギ科に分類される鳥の一種。シギの仲間である。その名前の由来は、足が黄色いことから。以前はキアシシギ属とされていたが、最近の研究でクサシギ属とされた。
キアシシギ | |||||||||||||||||||||||||||
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保全状況評価[1] | |||||||||||||||||||||||||||
LEAST CONCERN (IUCN Red List Ver.3.1 (2001)) | |||||||||||||||||||||||||||
分類 | |||||||||||||||||||||||||||
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学名 | |||||||||||||||||||||||||||
Tringa brevipes Vieillot, 1816[2] | |||||||||||||||||||||||||||
シノニム | |||||||||||||||||||||||||||
和名 | |||||||||||||||||||||||||||
キアシシギ | |||||||||||||||||||||||||||
英名 | |||||||||||||||||||||||||||
Grey-tailed Tattler |
分布
編集シベリア北東部やカムチャツカ半島などで繁殖し、冬季は東南アジア、ニューギニア、オーストラリアに渡りをおこない越冬する。
日本では旅鳥として、北海道から沖縄までの各地で、春は4月から5月、秋は他のシギ・チドリよりも早く7月下旬から観察され始め、10月ごろまでごく普通に観察される。九州や南西諸島では、越冬する個体もある。
形態
編集全長は約25cm[4][5]、翼開長は約55 cm[5]。成鳥夏羽は、体の上面が灰褐色で眉斑、頬、体の下面は白色。顔から頸にかけては灰褐色の縦斑が、脇から胸にかけては横斑がある。成鳥冬羽は、体の下面が淡い灰褐色になり、体の下面の斑は不鮮明になる。
足は黄色で、他のシギに比べて短めである。嘴は黒く、基部は灰色がかった黄色。
生態
編集非繁殖期には、砂浜や干潟、磯、水田などに生息する。群れで行動することが多い[4]。海岸部からかなり離れた河川でも観察されることもあるが、この場合、単独か多くても数羽のことが普通である。繁殖期は樹木の疎らな草原や川原、小石が混じったツンドラ地帯に生息する。
水深の浅い場所を歩きながら、カニや昆虫類などを食べる。防波堤、テトラポット、海岸の石の上などで休む[4]。
地上に営巣するが、木の上のツグミの古巣に営巣した例もある。20世紀始めまで、本種の巣は未発見だった。通常4卵を産む。
ピュイピュイとすんだ声で鳴いたり、飛びながらピュイーと鳴く。
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海岸を歩く群れ
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海岸で休息する群れ
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飛行の様子
種の保全状況評価
編集近縁種
編集脚注
編集- ^ a b c BirdLife International. 2024. "Tringa brevipes" The IUCN Red List of Threatened Species 2024: e.T22693289A154695285. Accessed on 21 November 2024.
- ^ “Tringa brevipes (Vieillot, 1816)” (英語). ITIS. 2012年5月17日閲覧。
- ^ a b 「都道府県指定状況を一覧表で表示」をクリックすると、出典の各都道府県のレッドデータブックのカテゴリー名が一覧表示されます。“日本のレッドデータ検索システム(キアシシギ)”. エンビジョン環境保全事務局. 2012年7月26日閲覧。
- ^ a b c d 山溪ハンディ図鑑7 日本の野鳥 (2006)、262-263頁
- ^ a b c ひと目でわかる野鳥 (2010)、68頁
- ^ “レッドデータブック・東京都の保護上重要な野生生物種(本土部)2010年版” (PDF). 東京都. pp. 48 (2010年). 2012年7月26日閲覧。
- ^ “鳥類 神奈川県レッドリスト”. 神奈川県 (2006年). 2012年7月26日閲覧。
- ^ “千葉県レッドデータブック−動物編(2011年改訂版)” (PDF). 千葉県. pp. 102 (2011年). 2012年7月26日閲覧。
- ^ “レッドデータブック・キアシシギ”. 京都府 (2002年). 2012年7月26日閲覧。
- ^ “レッドデータブック・キアシシギ”. 大阪府 (2000年). 2012年7月26日閲覧。
- ^ “滋賀県版レッドリスト2005”. 滋賀県 (2005年). 2012年7月26日閲覧。
参考文献
編集- 叶内拓哉、安部直哉『山溪ハンディ図鑑7 日本の野鳥』(第2版)山と溪谷社、2006年10月1日。ISBN 4635070077。
- 真木広造他 『日本の野鳥590』、平凡社、2000年
- 桐原政志 『日本の鳥550 水辺の鳥』、文一総合出版、2000年
- 中川雄三(監修) 編『ひと目でわかる野鳥』成美堂出版、2010年1月。ISBN 978-4415305325。