ウォレス線

アジアとオセアニアの生物分布の境界

ウォレス線(ウォレスせん, Wallace Line, Wallace's Line)とは、インドネシアバリ島ロンボク島間のロンボク海峡からスラウェシ島の西側、マカッサル海峡を通りフィリピンミンダナオ島の南に至る東に走る生物分布境界線のこと。これより西の生物相生物地理区のうちの東洋区に属し、東はオーストラリア区に属するというもの[1]1868年アルフレッド・ラッセル・ウォレスが発見したことからこの名がついた[1]ウォーレス線ワラス線ともよばれる[2]

ウォレス線(赤線)右下がオーストラリア区、左上が東洋区
インドネシア多島海生物分布境界線(黒色の点線)。左上がウォレス線、中央がウェーバー線、右下がライデッカー線。左上の陸地「Sunda」はスンダランド、中央下寄りの陸地「Sahul」はサフルランド

氷期には海面が下降し、東南アジア半島部からボルネオ島、バリ島までの一帯がスンダランドと呼ばれる陸続きとなっていた。同様に、パプアニューギニアオーストラリアサフルランドを形成していた。しかし、スンダランドの東側とサフルランドの西側は陸続きにはならなかったことから、生物相が異なる状態が現在に至るまで続いているものと考えられている。

脚注

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  1. ^ a b James Owen (2011年10月31日). “アジアでもデニソワ人と交雑の可能性”. National Geographic. 2015年11月19日閲覧。
  2. ^ ワラス線」『日本大百科全書https://kotobank.jp/word/%E3%83%AF%E3%83%A9%E3%82%B9%E7%B7%9Aコトバンクより2021年8月30日閲覧 

関連項目

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