たびら平戸口駅
たびら平戸口駅(たびらひらどぐちえき)は、長崎県平戸市田平町山内免にある松浦鉄道西九州線の駅である。
たびら平戸口駅 | |
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駅舎(2019年1月) | |
たびらひらどぐち Tabira-Hiradoguchi | |
◄中田平 (3.1 km) (2.6 km) 西田平► | |
所在地 | 長崎県平戸市田平町山内免 |
所属事業者 | 松浦鉄道 |
所属路線 | ■西九州線 |
キロ程 | 51.2 km(有田起点) |
電報略号 | ヒラ |
駅構造 | 地上駅 |
ホーム | 2面3線 |
乗降人員 -統計年度- |
236人/日 -2017年- |
開業年月日 | 1935年(昭和10年)8月6日 |
備考 | 直営駅 |
概要
編集九州最西端及び、鉄道事業法に基づく普通鉄道における日本最西端の駅であり、「本土」を北海道・本州・四国・九州の四島とした場合には本土最西端の駅である。
2003年、沖縄県那覇市に沖縄都市モノレール線(軌道法準拠路線)が開業したことで、同線那覇空港駅が「日本最西端の駅」を名乗ることとなった。但し、松浦鉄道及び地元平戸市では、現在でも当駅を「(普通鉄軌道方式で、全国の各駅とレールで繋がっているものでは)日本最西端の駅」であるとしており、当駅到着前の車内放送でもそのように案内されている[注釈 1]。駅前には地元平戸市出身の作曲家藤浦洸の揮毫による「日本最西端の駅」の碑がそのまま存置されている他、2015年(平成27年)には松浦鉄道が当駅の愛称として「日本最西端の駅」を公式に採用するなど、「最西端」の称号は現在も沿線地域活性化のために積極的に活用されている[1]。
鉄道が通じていない平戸島の最寄駅であるため、(旧)平戸市では無く北松浦郡田平町(開業当時は南田平村)にありながら「平戸口駅」として開業した。1988年に松浦鉄道が発足すると、田平町中心部にあることから翌1989年に「たびら平戸口駅」に改称された。その後、2005年10月1日に田平町が平戸市ほか2町村と対等合併して(新)平戸市となったため、この駅も平戸市内に含まれることになった[2]。
歴史
編集- 1935年(昭和10年)8月6日:鉄道省伊万里線の平戸口駅として開設[3]。
- 1945年(昭和20年)3月1日:松浦線に路線名称変更。
- 1949年(昭和24年)5月22日:お召し列車が2分間停車。駅前奉迎が行われる(昭和天皇の戦後巡幸)[4]。
- 1962年(昭和37年):「日本最西端の駅」の記念碑が駅前に建立される。(前年4月の昭和天皇巡幸を記念)
- 1969年(昭和44年)10月29日、10月31日:昭和天皇、香淳皇后が第24回国民体育大会に合わせて県内を行幸啓。お召し列車の発着[5]。
- 1974年(昭和49年)10月1日:貨物取扱廃止[3]。
- 1984年(昭和59年)2月1日:荷物扱い廃止[3]。
- 1987年(昭和62年)4月1日:国鉄分割民営化に伴い、JR九州松浦線の駅となる[3]。
- 1988年(昭和63年)4月1日:第三セクター松浦鉄道への転換により、同社西九州線の駅となる[3]。
- 1989年(平成元年)3月11日:たびら平戸口駅(たびらひらどぐちえき)に改称される[3]。
- 2002年(平成14年)11月18日:全国豊かな海づくり大会臨席のため長崎県を訪問した天皇・皇后が当駅からお召し列車に乗車。これに先立ち駅設備整備が行われ、構内踏切階段補修や改札ラッチ一部撤去などが行われた。
- 2015年(平成27年)5月11日:駅愛称が「日本最西端の駅」に決まる[1]。
駅構造
編集単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の計2面3線を有する地上駅である。単式ホームが1番のりば、島式ホームが2・3番のりばとなっており、互いのホームは構内踏切で連絡している。なお、営業時間内(9:00 - 18:00)は観光客の案内とカーブ上に位置している構内の安全確保のため、駅員が列車発着時にホーム上で放送案内を行う。
のりば
編集ホーム | 路線 | 方向 | 行先 | 備考 |
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1 | ■西九州線 | 上り | 松浦・伊万里方面 | |
2 | 一部列車のみ | |||
下り | 佐々・佐世保方面 | |||
3 |
- 備考
- 旧最西端としての駅は当駅であるが、線路上の最西端地点は当駅からやや佐世保寄りのカーブの所にある。
- 2番のりばは上下線共有となっているが、一部列車しか使用しない。
- 夜間停泊は1・3番のりばで行う。
- 日中営業の売店がある。不定休。
- トイレは駅舎の外にある(男女別汲取)。
- 駅舎・ホームに関する画像
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駅舎内(2010年8月、待合室を兼ねる)
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改札口(2007年10月、ホーム側から)
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ホーム(2007年10月)
- 「日本最西端の駅」に関する画像
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「日本最西端の駅」の碑(2007年2月)
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日本最西端の駅を示す看板(2019年1月)
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駅名標(2019年1月、「日本最西端の駅」という字がある)
鉄道資料館
編集駅舎の一部が鉄道資料館となっており、営業時間内は無料で見学できる。
- 主な展示物
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駅舎内にある資料館の入口(2019年1月)
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セラ2206号(2015年8月)
利用状況
編集1日平均乗車人員は以下の通り。
乗車人員推移 | |
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年度 | 1日平均人数 |
1998 | 181 |
1999 | 202 |
2000 | 208 |
2001 | 202 |
2002 | 171 |
2003 | 147 |
2004 | 138 |
2005 | 158 |
2006 | 124 |
2007 | 142 |
2008 | 112 |
2009 | 130 |
2010 | 116 |
駅周辺
編集駅周辺は平戸市田平町の中心地である。平戸島へは駅から約500 m先に田平港があるが、現在は平戸への定期航路はなく、平戸大橋(国道383号)を経由してのアクセスとなる。
バス路線
編集平戸市中心部へは西肥自動車(西肥バス)の「平戸桟橋」行バスがある。駅すぐ前の「平戸口駅」バス停か国道204号に下りた「平戸口駅前」バス停が近いがどちらも本数は少なく、田平港そばの「田平港」バス停の方が利便性が高い。
- 平戸口駅バス停 - 駅すぐ前
<平戸島方面>
- 平戸口駅前バス停 - 駅から徒歩約2分、国道204号上
<松浦方面>
<平戸島方面>
- 平戸口駅前 - 田平港 - 平戸桟橋
- 田平港バス停 - 駅から徒歩約7分、田平港そば
- →田平港#バス路線 の項を参照
位置情報
編集隣の駅
編集脚注
編集注釈
編集出典
編集- ^ a b 『サブ駅名決定』(PDF)(プレスリリース)松浦鉄道、2015年5月11日。オリジナルの2019年3月6日時点におけるアーカイブ 。2021年2月13日閲覧。
- ^ 類似例としては、兵庫県の篠山(旧篠山町)への最寄駅である篠山口駅(旧・丹南町)が旧多紀郡4町の合併により丹波篠山市内の駅となっている。
- ^ a b c d e f 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、732頁。ISBN 978-4-533-02980-6。
- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、101頁。ISBN 978-4-10-320523-4。
- ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』p.134
関連項目
編集外部リンク
編集- たびら平戸口駅時刻表 - 松浦鉄道
- MRたびら平戸口駅(日本最西端の駅) - ウェイバックマシン(2015年5月30日アーカイブ分) - 達人Navi平戸(平戸観光協会)
- 日本最東端の駅から九州最西端の駅へ!チャレンジ2,901km!日本横断紀行 参加者募集開始! - ウェイバックマシン(2005年5月20日アーカイブ分) - JR北海道プレスリリース