この国の空 (映画)

2015年に公開された荒井晴彦監督の日本映画

この国の空』(このくにのそら)は、2015年に公開された荒井晴彦監督の日本映画[1]

この国の空
監督 荒井晴彦
脚本 荒井晴彦
原作 高井有一 小説『この国の空』
製作 奥山和由
出演者 二階堂ふみ
長谷川博己
音楽 下田逸郎
柴田奈穂
撮影 川上皓市
編集 洲崎千恵子
製作会社 「この国の空」製作委員会[1]
配給 ファントム・フィルム[1]
公開 日本の旗2015年8月8日[1]
上映時間 130分[1]
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
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高井有一の同名小説が原作[1]

あらすじ

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戦時中の昭和20年。19才の田口里子は東京・杉並の自宅に母と二人で暮らしていた。父親は結核で他界し、祖父が残した借家の家賃で生活しながら、町会で各種届け出の書類を制作する里子。実はそれは、挺身隊(勤労奉仕の肉体労働)逃れの楽な仕事で、戦争さえ無ければ里子は仕事などせず、それなりの家に嫁ぐ話が来るはずの娘だった。しかし、この頃の日本には婿となる若い男が圧倒的に不足していた。

隣家に住む市毛猛男は、妻子を疎開させた一人暮らしの銀行員だった。健康だが細身なために初期の弛(ゆる)い徴兵検査で丙種(失格)となり、38才の現在は今さら兵隊には取られまいと思いつつ、赤紙(徴兵の指令書)が来る事を恐れ暮らす市毛。里子は、そんな市毛の家に一人で平気で上がり、話し込むこともあった。

そんな里子の家に転がり込む伯母の瑞枝。彼女は母・蔦枝の姉だが、横浜の空襲で家族を全て亡くし、逃れて来たのだった。しかし、当時は東京への転入が認められておらず、伯母の分の食料は配給を受けられなかった。厄介者として暮らし始める瑞枝。

市毛が、田舎に疎開した妻の為に東京の新聞記事を切り抜き、送っていると知って嫉妬する里子。そんな里子に市毛は、銀行の人員削減で宿直が増えるので、留守宅に風を通して欲しいと裏口の鍵を預けた。鍵を使って市毛宅に入り、乱れた寝室まで整頓する里子。

食料を得る為に上等な着物を包み、田舎の農家に物々交換に行く里子と母の蔦枝。ひと気のない川辺で里子と弁当を食べ、このご時世に里子の近くに市毛が居るのは有り難いと話す蔦枝。女っぽくなった里子に市毛は良い刺激だという意味だが、市毛に気を許してはいけないとも諭す蔦枝。気を許せば、損をするのは常に女なのだ。

大森まで歩けばヤミ米を安く買えるとの情報を伝え、里子を買い出しに誘う市毛。途中で休憩した神社で市毛に迫られた里子は、自分から市毛の胸に飛び込んだ。その夜、市毛と結ばれる里子。その後、数日間は多忙で帰宅しなかった市毛だが、慌てて帰ると、日本が降伏するとの極秘情報を里子の家族に伝えた。

戦争が終れば、市毛の妻子が疎開先から戻って来る。それでも好きだと言う市毛に里子は、「私の戦争は、これから始まる」と、険しい表情を向けた。

スタッフ

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キャスト

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受賞歴

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  • 2015年度 第89回キネマ旬報賞
    • 日本映画ベスト・テン7位 『この国の空』(荒井晴彦監督)[4]
    • 読者選出ベスト・テン8位
  • 2015年 第67回読売文学賞
    • 戯曲・シナリオ賞 荒井晴彦『この国の空』[5]

脚注

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  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z kinenote.
  2. ^ a b c d e f g h i j k allcinema.
  3. ^ a b c 荒井晴彦、18年ぶりの監督作「この国の空」は「昭和20年代のホームドラマ」 : 映画ニュース - 映画.com、2022年2月13日閲覧
  4. ^ "キネマ旬報ベスト・テン2015年・第89回". キネマ旬報社. 2015年. 2022年2月13日閲覧
  5. ^ 読売文学賞に古川さんら/小説など6部門 | 全国ニュース - 四国新聞社、2022年2月13日閲覧

参考文献

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外部リンク

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