iPhone15の7割、16 Pro用ProMotionをBOEが供給との噂に疑問
韓国メディアThe Elecが、中国BOEがiPhone15およびiPhone15 Plus用低温多結晶シリコン(LTPS:Low Temperature Polycrystalline Silicon)有機EL(OLED)ディスプレイの70%を供給、iPhone16シリーズでは低温多結晶酸化物(LTPO:Low Temperature Polycrystalline Oxide)OLEDディスプレイを供給するとの噂に関し、疑問を呈しています。
今後2年間でiPhone用OLEDディスプレイ供給数はBOEが最多に
アナリストのミンチー・クオ氏が、BOEはiPhone15およびiPhone15 Plus用OLEDディスプレイの70%を受注、同社の供給数はiPhone16シリーズにおいてSamsung DisplayとLG Displayを上回るとの予想を伝えていました。
クオ氏は、BOEはiPhone16シリーズにおいてiPhone16 ProおよびiPhone16 Pro Max用LTPO-OLEDディスプレイの供給を開始すると述べています。
LTPO-OLEDディスプレイは、iPhone14 ProシリーズにProMotionディスプレイとして搭載されています。
iPhone15/15 Plus用OLEDディスプレイの7割を供給か
こうしたクオ氏の予想に対しThe Elecは、BOEにとってそれを実現するのは容易ではないと指摘しています。
まず、iPhone15およびiPhone15 Plus用OLEDディスプレイの70%を供給するのであれば、BOEは本体の量産開始に先行してディスプレイの開発と量産を進めなければなりません。
iPhone15およびiPhone15 PlusにはDynamic Islandが搭載されるとみられることから、iPhone14用OLEDディスプレイとは異なる製品開発が求められます。
また、iPhone用LTPO-OLEDディスプレイの開発ではLG Displayですら難渋したこと、iPhone16 ProおよびiPhone16 Pro Maxではディスプレイの仕様が変更されることから、初めて供給するBOEが対応するには難易度が高いとThe Elecは指摘しています。
iPhone16 Proシリーズは画面下埋め込み型Face ID採用と噂
DSCCの最高経営責任者(CEO)であるロス・ヤング氏は、iPhone16 Proシリーズは画面下埋め込み型Face IDを搭載することで、フロントカメラ周囲の切り欠きは「丸+長円のi型パンチホール」から、丸い切り欠きが1つだけの丸型パンチホールになると伝えていました。
The Elecは、新型iPhone用OLEDディスプレイの供給数においてBOEが最多となった場合、AppleはSamsung DisplayとLG Displayに対して卸価格の値下げを要求すると予想しています。
Source:The Elec
Photo:Apple Hub/Facebook
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