ジョナサン・アイブ氏が雑誌の表紙デザインを手掛けたらシンプルすぎた件について
英雑誌Wallpaper*の限定版の表紙デザインを委託されたAppleの最高デザイン責任者であるジョナサン・アイブ氏は、Apple製品を手掛けるときと同じようにシンプルさを念頭に置き、全体を白で統一しましたが、そのあまりの簡素さゆえ、雑誌としてはどうなのかと疑問の声が上がっています。
シンプルさを極めたジョナサン・アイブ氏
Apple新社屋のApple Parkで英雑誌Wallpaper*の長編インタビューに答えたジョナサン・アイブ氏は、同時に限定版の表紙デザインも委託されます。
iPhone、iPod、iMacなど、最も成功を収めたApple製品のデザインを手掛けたことで知られるアイブ氏は、研ぎ澄まされたシンプルさを常に念頭に置いてきたといわれています。
シンプルさとは何かに関して、アイブ氏は過去のインタビューで、独自の見解を述べました。
簡潔であるというのは、ごちゃごちゃしていないという意味ではなく、簡潔さから生まれた結果である。ごちゃごちゃしていないのは単にそうではない製品というだけで、簡潔とはいわない。
ジョナサン・アイブ氏が手掛けた雑誌のデザイン
アイブ氏が手掛けたWallpaper*の限定版の表紙デザインは、多くのApple製品のようにシンプルさを念頭に置いたデザインとなっています。全体が白で統一され、上部には虹色のタイトル文字が散りばめられています。
このアイブ氏の表紙デザインに対して、米メディアThe Vergeは疑問を投げかけました。
故スティーブ・ジョブズ氏はかつて、「デザインは単にどのように見えるか、感じられるかではない。デザインとはどのように機能するかなのだ」と語ったといわれています。
The Vergeは、「アイブ氏の雑誌の表紙デザインは、中に何が書かれているかを知らせる最も基本的な機能が欠けており、インタビューが掲載されていることすらわからない」とコメントしています。
Source:The Verge
Photo:Wallpaper*
(lexi)