「好きな音楽があったら、まずそれを真似る!分析して反復して体に覚えさせる、そして作れるようになっていく!」
作曲少女 205ページより
ということで今回は「耳コピ」にチャレンジしてみましょう。
作曲少女では
- 音楽プレーヤーソフト(※)で曲を再生
- DAWに打ち込み
以上を繰り返して「耳コピ」を進めていきます。※iTunes、QuickTime Player、各種耳コピソフトなど
原曲の入手
「カントリーロード」はiTunes Storeで購入することができます(250円)。
音楽&メディアプレーヤーソフト「iTunes」がインストールされていないパソコンの場合、下記よりiTunesが無料でダウンロードできます。
http://www.apple.com/jp/itunes/download/
Cubase AI 8でプロジェクトを作成
Cubase AI 8を立ち上げSteinberg Hubからプロダクション>Electro Productionを選択し、作成ボタンを押します。
すでにドラムが8小節入力されているプロジェクトとなっています。
今回の耳コピではとりあえずこのドラムパターンを「仮ドラム」として使うことにしましょう。
次にプロジェクトのテンポを設定します。「作曲少女」のストーリーでは、珠ちゃんは一発でBPM=74(※)と当てていましたね。トランスポートパネルのテンポをクリックして数値を打ち込みましょう。
※BPM:ビット・パー・ミニッツ 一分間で基本となるビート(手拍子)が刻まれる数でテンポを表す数字です。1秒に一回だとBPM=60になる計算
今回は16小節分をコピーすることにします。8小節のドラムパートをコピーして16小節にします。
5小節目から8小節目までの4小節のイベントをクリックし、コピーを行います。ショートカットキーは 「Ctrl+C」(Macの場合はCommand+C:以降省略)
このコピーコマンドはよく使うので覚えておくと良いですね。
次に複製を行います。編集>機能>複製 ショートカットは「Ctrl+D」
これを2回くりかえせば8小節が倍の16小節になります。
なお最初に1~8小節までのイベントをコピーしていれば複製は1回だけですみます。
上記の右画面の状態から「Ctrl+C」「Ctrl+D」であっという間に16小節が完成するわけですね。
もちろん間違えた場合は「Ctrl+Z」で一つ前の状態に戻れます。
耳コピ準備
耳コピでは再生ソフトを何度も繰り返して同じ箇所を聴くことになるので、レスポンスの良い耳コピ専用ソフトなどを使うのがおすすめです。
iTunesで再生して耳コピする際ですが、パソコンの「スペースキー」で再生スタート・ストップができます。
マウスポインタを下図の位置に持っていき、マウス・ホイールをコロコロ操作することで早戻しや早送りができます。これで何度も同じ箇所を聴き返す際に快適な操作が可能です。
アプリの切り替え早ワザ
パソコン1台で音楽再生と打ち込みを行う場合、再生プレーヤーとCubase AI 8を切り替えつつ「聞き取り<>打ち込み」を繰り返すことになりますが、マウスでいちいち切り替えるのも面倒な場合は、ショートカットキー「Alt+Tab」(MacではCommand+Tab)でアプリ間の切り替えが簡単にできます。
「Alt+Tab」(MacではCommand+Tab)で切り替えも可能!
メロディー音色を決める
「Lead Synth」トラックをDrumトラックの下に移動しましょう。
Lead SynthパートがセレクトされていればMIDIキーボードを弾くとで音が出るはずです。このプロジェクトのシンセ音色は少々ハードなので、音色を変えましょう。
シンセパートのインストゥルメントを選択し、HALION SONIC SEの画面を表示させます。
音色名をクリックして好みの音色に変えましょう。ここではフルート系の音色にしてみました。
ディレイエフェクト(エコー)が多すぎて邪魔なのでディレイ量を調節します。
下図のようにチャンネル設定画面を呼び出し、ディレイ量をマウスでクリックしたままで変更します。-20くらいがちょうどよいかもしれません。
MIDIキーボードはオクターブキーを押して1オクターブ高くすると良いでしょう。
これで準備完了!ここでいったんプロジェクトを保存しておきましょう。
楽曲再生 / 打ち込み
いよいよ耳コピです。今回は下記の範囲を耳コピすることにします。
- 0:40 ~:Aメロ・・8小節
- 1:05~1:31:サビ・・8小節
コツとしては1小節単位という長さではなく、まずは最初の音、次の音、というように少しずつフレーズを聞き取っていくのが良いでしょう。入力はメトロノームに合わせてMIDIキーボードを弾く「リアルタイムレコーディング」でも、次に紹介する「マウス入力」のどちらでもかまいません。
まずメロデイーを入れるトラックにイベントを加えます。鉛筆ツールでイベントを書きます。
書き込んだら選択ツール(矢印)に戻してイベントをダブルクリックします。
キーエディターが開くのでキーエディター内の鉛筆ツールで音を入力していきます。左側の鍵盤部分をマウスでクリックすると音が出せます。
間違えたら「Ctrl+Z」、それに後からいくらでも直せるのでどんどん音を入力していきましょう。
再生ソフトで原曲の40秒の辺りからを再生します「ひ●り●ぼーっ●」というフレーズだけ集中してください。
最初の音はC4と書かれている「ド」ですね
細かいところは後からいくらでも調整できるので、とりあえず1拍単位をめどに音を入力していきます。
2小節分を打ち込んでみるとだいたいこんな感じです。
Cubaseを再生してなんとなく合っているか確認してください。16小節聞き取るには最初は数時間かかってしまう方もいると思いますが、気長に楽しみながら打ち込みしていきましょう!
ベースの耳コピ
つづいてベースの耳コピです。ここではiTunesの「イコライザ」という機能を使って、ベースを聞き取りやすくしましょう。
イコライザを表示
イコライザのスイッチをONにします
色々なタイプのイコライザが選べます。ここでは「Bass Booster」という低音を強調するプリセットを選択します。
メロと同様ベースのトラックにベースを打ち込んでいきます。この曲のベースラインはアクセントが2拍目にあり、初心者には複雑すぎるリズムかもしれませんので、ここでは一番目立つ音を聞き取って各小節の1拍目や3拍目に入れてしまってもかまいません。
「完全コピー」にはなりませんが、まずは音楽として破綻しないことを目標にしましょう。どうしてもわからないという方はこちらのヒントをこっそり見てください。
随時Cubaseを再生して合ってるか耳で確認しましょう。
それでは楽しんでチャレンジしてみてください~