これは2005年の投稿で、以前のブログからの移行に際し、加筆、編集したものです。
ポーク・チョップと言えば、焼いてグリルしたものにグレービーをかけていただくのが一般的なようだ。肉+グレービーの組み合わせは、私はあまり好きではない。少し甘みのあるべったりした感触のグレービーは、マッシュ・ポテトとの相性は良好だが、肉との相性が良いとは感じない。そのような理由から、私のポーク・チョップは味付けをアレンジしている。
注意
ポーク・チョップ全体に火を通すのに、オーブンではなくトースターを利用する。真似される方は、湧き出る脂への引火に注意すること。
発生する可能性は低いと思われるものの、引火した状態で放置すると、トースター内の酸素が少なくなると、トースターのふたを開けた瞬間に、再度引火する恐れもある。くれぐれもご注意を。
材料
1 | ポーク・チョップ | 2cm厚くらいのもの一枚 |
2 | タマネギ | 半分 |
3 | キャベツ | 1/4 |
4 | ニンニク | 2片 |
5 | 焼肉のタレ | 適量 |
6 | とんかつソース | 適量 |
7 | コショウ | 適量 |
8 | 塩 | 適量 |
2、3は付け合せ用だが、2の半分は付け合せに、残り半分をソース作りに利用する。
タマネギをソース用と付け合せ用に分けている狙いは、ソースと付け合わせ、それぞれに風味を加えるためだ。特にソースには旨味と甘味を加える。付け合せはキャベツだけで十分!と言う方は、半分不要だ。
5の選択が難しい。焼肉のタレと言っても色々ある。ブランドによって味も全然違う。私が使用するのは「那須高原 神明牧場特製 和風カルビ焼きのタレ」。和風とは言え、ポン酢おろし的なタレではなく、醤油ベースのあっさりした甘口のタレだ。
下準備
- 材料1の表面(片面だけ)に切り込みを入れる。
- 材料2、3、4をスライスする。
- ソース用タマネギとニンニクを容器に移して、電子レンジで茹で野菜にする。
1では、骨を水平にした時に、斜め格子状になるような切込みを入れていくと良い。
2のタマネギは、ソース用と付け合せ用に分けておく。
調理
- フライパンを熱し、1を投入する。切り込みしていない面から投入する。
- 表面がカリカリにやけてきたら、1を反転させる。
- 1をトースターへ移し、8-10分ほど加熱する。
- フライパンへ下準備3の野菜を投入する。
- 材料5をフライパンへ投入する。
- 弱火で焼肉のタレを絡めるように野菜をソテーする。
- タマネギが蕩けてきたら、とんかつソースを投入する。
- 味見をしてソースが完成したら、一旦ソースを別の容器へ移す。
- 付け合せ用のキャベツ、タマネギをフライパンへ投入する。
- キャベツ、タマネギをソテーする。
- ソテーできたら、ポーク・チョップをトースターからパンへ移す。
- ソースをかけて出来上がり。
2cm厚のお肉全体に火を通すのは、フライパンでは難しい。レア、ミディアム・レアの焼き加減であればフライパンでも大丈夫だが、全体に火を通すとなると、グリルやオーブンを使うのが良い。今回はトースターを利用した。
3では、滴り落ちる油を受け止めるために、受け皿を用意する。滴る脂に、肉を浸し続けたくはないため、トースター用のパレットにアルミ・ホイルを敷き、そこに網を載せたものを利用した。
フライパンに残った脂は捨てないこと。コレがソースのベースになる。7でとんかつソースを加える時は、小さじ1杯のソースを混ぜて、味見する手順を繰り返しす。一匙ずつ混ぜて味見をしていくと、焼肉のタレ風味から、別のソースに味わいになる瞬間が訪れる。その風味を味付けに利用することが、この手順の狙いだ。
もし味付けにとんかつソースが不要であるならば、この手順は不要だ。個人的には、ただ焼肉のタレをかけて食べるチープさが我慢ならない。より洋食風の野味付けにしたいがため、とんかつソースを加えている。
スライス野菜は嵩が増える。一度に全部の野菜を投入しようとすると、パンから溢れてしまうかもしれない。ソテーしているうちに嵩が減るので、調理しやす分量ずつ投入する。
投入するときには、フライパンに残ったソースを掃除するように投入、ソテーすることを忘れずに。それが付け合せの下味になる。
余談
真偽は定かではないが、豚肉など脂肪分の多い肉を食べる時にキャベツを並食すると、体が脂を吸収する前に、キャベツが脂を吸収してくれるそうだ。付けあわせをつまんで、お肉を食べて、この順番で食事を進めるのが効率的なのだと、同僚から聞いた。ポーク・チョップ+キャベツの組み合わせは、まさにコレを実践する良いチャンスだ。
今回利用しているタレの製造、販売元である神明畜産株式会社は、「畜産業の近代的、大規模効率経営事業」で、1991年のニュービジネス大賞の優秀賞を受賞している。