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【海野つなみ×ジェーン・スー特別対談】大人の女友だち論。“心のおならができる関係”が最高!

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海野つなみ×ジェーン・スー クロエマ

『逃げるが恥だが役に立つ』が社会現象化した海野つなみさんの最新作『クロエマ』が6月13日に発売! 今回、プライベートでも仲が良いというコラムニストのジェーン・スーさんと海野さんの対談が実現。お二人のなれそめから、格差、占い、ルッキズム……まで、『クロエマ』を通して見えてくるこれからの女性の生き方について語っていただきました。

『クロエマ』
著者:海野つなみ

クロエマ

──まずはじめに、お二人が仲良くなられたきっかけはなんだったんですか?

海野つなみさん(以降、海野)「漫画家の上田倫子先生ですね。上田さんがスーさんのラジオのファンでずっとラジオを聴いてらっしゃって。ある日“つなみさん! スーさんのラジオでつなみさんの名前が!!”ってDMがきたんです。私は関西に住んでいるので番組が聴けなかったんですけど“ポッドキャストで聴いて! そして番組宛にメールを送って!”と。うえりん先生曰く“スーさんっていう人は関東のラジオ界における上沼恵美子さんみたいな人だから”って

ジェーン・スーさん(以降、スー)「例えが(笑)」

海野「メールを送ったんですけど、その時はホンモノかどうかわからないということで読まれなくて。後日あらためて番組から“見学にきませんか?”とご連絡をいただきました」

海野つなみ×ジェーン・スー クロエマ

スー「その時にあのメールの本人確認も取れました(笑)。『逃げ恥』のドラマがすごいことになっていた時、ずっと番組で私は“とにかく原作を読んでくれ”って言ってたんですよ。コロナがあったのでほんと4年ぶりくらいに昨日集まってごはん食べましたね。SNS上でなんとなくお互いの動向は見ていたんですけど。“あ、今日もまた朝ドラを見ているな”とか。海野先生はドラマ好きで、ツイッターでは朝ドラと大河の話をよくしてますよね」

海野「そう。だから『クロエマ』もどんな話にしようかってなった時、ドラマっ子だから“『大豆田とわ子』と『トリック』を足して2で割ったような話が描きたい!”って

スー「どんな話だ(笑)?」

海野「ちょっとおしゃれさ切なさもありつつ、ワイワイと群像な感じもありつつ? 元々ゆるふわミステリーを描こうみたいなとこから始まって、でも『トリック』のようにちょっと後味悪く終わりたいと。でもそれだけじゃあれなんでちょっと大豆田とわ子的な要素も取り入れて……とかやってるうちにできたのが『クロエマ』でした。第一話が出た時にいろんな人から“ドラマ化狙って描いただろう”って言われましたけど、まあドラマ好きが描いたらそうなりますよね」

スー「実写ドラマ化がすぐ目に浮かびますもんね。特定の俳優さんを思い浮かべながら描かれたんですか?」

海野「一番最初、思い浮かべていた方はいたんですけど、描いているうちに自分の中でどんどんキャラクターができてくるので、だいぶ外れていってしまいました。あと、それとは別に『ミス・シャーロック』もイメージしてました。あれもタイプの異なる女性二人のバディの話だったので」

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“心のおなら”ができる関係

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